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2005. 11. 16

【AHA2005速報】

閉経後の女性ではフリーテストステロン値が高いほど冠動脈疾患の危険性が高まる

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循環器 | 産婦人科

 閉経後の女性では、フリーテストステロン(FT)値が高いほど、冠動脈疾患の危険性が高まることが報告された。Cedars-Sinai医療センターのC Bairey Merz氏らが11月15日のセッション「Ischemic Heart Disease: Novel and Established Risk Indicators」で発表した。

 女性では、内因性男性ホルモンがアテローム性動脈硬化症と関係があることを示すエビデンスは乏しかったが、最近の研究で、男性ホルモン過剰が認められる女性、特に多嚢胞性卵巣症候群では、冠動脈疾患(CAD)の危険性が増大することが示唆されている。そこで研究グループは、女性において、男性ホルモンと冠動脈疾患との関連性を明らかにするため調査を行った。

 対象は、虚血性心疾患の疑いで冠動脈造影検査を受けた女性938人。このうち、外因性のホルモンをとっていない429人を分析対象とした。平均年齢は、59±13歳(21〜86歳)、22%が非白人だった。閉経後の女性は321人、閉経前の女性は108人だった。このうち、冠動脈造影検査で70%以上の狭窄率が28%に確認された。

 調査では、エストロン(E1)、エストラジオール(E2)、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、フリーテストステロン(FT)、性ホルモン結合グロブリン(SHBG)、アンドロステンジオン (A4) 、デハイドロエピアンドロステロンサルフェート(DHEA-S) などを検査。定量的冠動脈造影法(CAS) による評価を実施し、それぞれの検査値と冠動脈疾患との関連性を分析した。

 その結果、冠動脈疾患との関連性が認められたのはFTとA4で、ほかのホルモンは関連性がなかった。年齢調整後に、FT値が高い群と低い群に2分割し、それぞれで冠動脈の狭窄率を調べたところ、FT値が高い群で冠動脈の狭窄率が高いことが分かった(p=0.02)。同様に、アンドロステンジオン (A4)も冠動脈疾患の予測因子の可能性が強かった。

 さらに閉経期の状態別に分析した結果では、閉経後の女性で、FTが高いほど冠動脈疾患の危険性が高かった(p=0.02)。しかし、閉経前の女性ではこの関係は認められなかった。(三和護、医療局編集委員)

(日経メディカル)

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