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2005. 11. 15

【AHA2005速報】

悪玉LDLも超悪玉LDLも頚動脈硬化病変の独立した危険因子

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循環器

 低比重リポたんぱく質 (LDL) には、大きな粒子の悪玉LDLのほかに小さな粒子の超悪玉LDLが存在するが、いずれも頚動脈硬化病変の独立した危険因子であることが分かった。米国ボストンのBrigham and Women"s病院のSamia Mora氏が11月14日、セッション「BNP、Other Novel Risk Factors and CVD」で発表した。

 研究グループは、両方のLDLがアテローム性動脈硬化症の診断に使われる頚動脈内膜中膜複合体厚(IMT)と関連していると考え研究を行った。

 分析対象は、多民族コホートの参加者から抽出した健康な人で脂質を下げる薬物療法をしていない5538人(年齢45-84歳、女性53%、白人38%)。空腹時のLDLタイプと脂質全般の検査を行った。リポたんぱく質の粒子濃度は、凍結した血漿標本を用い、陽子核磁気共鳴測定法で測定した。

 年齢、性、民族、高血圧、喫煙などの危険因子を調整した後の総LDL粒子濃度をみると、1-SD (374nmol/L)あたりでIMTが40.2μm増加していた(p<0.001) 。同様にLDLコレステロールでは、1-SD (31mg/dL) あたりでIMTが37.4μm増加していた(p<0.001)。

 同様に危険因子を調整した後で、大粒子LDLと小粒子LDLの濃度とIMTとの関連を調べたところ、両者はそれぞれ独立してIMTの増加に関連していた。大粒子LDLでは、100nmol/L当たりIMTが17.7μm増加し、一方の小粒子LDLでは、100nmol/L当たりIMTが11.6μm増加していた(それぞれp<0.001)。LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセリドなどの値で追加調整した後でも、IMTの独立した危険因子のままだった。(三和護、医療局編集委員)

(日経メディカル)

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