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2005. 11. 22

抗TNFα療法は重篤な感染症の発生リスクを高めない――英国データベース解析より

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関節リウマチ | バイオ医薬

 抗TNFα療法を受けた関節リウマチ(RA)患者には重篤な感染症がみられるとの報告がある。しかし、マンチェスター大学(英国)のWilliam Dixon氏らは、自国のデータベースを解析し、抗TNFα療法を受けた患者の感染症発生率はDMARDと変わらないことを認め、11月17日の口述演題にて発表した。

 同氏らは、British Society for Rheumatology Biologics Register(BSRBR)から、抗TNFα療法が施行された5304例のデータを抽出し(抗TNFα薬群)、各抗TNFα薬間の比較と、DMARDを投与された648例(DMARD群)との比較を行った。抗TNFα薬群とDMARD群の患者背景は、平均年齢が56歳および60歳、女性割合が77%、69%、罹病期間が12年、5年、DAS28スコアが6.7、5.2、HAQスコアが2.1、1.6、ステロイド使用率が49%、16%であった。

 解析の結果、重篤な感染症の患者・年当りの発生率は、抗TNFα薬群の6.39%に対し、DMARD群は6.64%と同等であった(ハザード比1.00、95%信頼区間0.55-1.83)。抗TNFα薬の内訳をみると、エタネルセプト6.39%、インフリキシマブ6.14%、アダリムマブ7.77%であった。

 同氏は「抗TNFα薬群の方が罹病期間が長く、疾患活動性の高い患者が多かったが、重篤な感染症発生率はDMARD群と変わらず、抗TNFα薬投与により重篤な感染症のリスクが高まるとは言えないことが示唆された。」と述べた。(水田吉彦、医学ライター)

(日経メディカル)

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