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2005. 11. 22

メトトレキサート不応例に対するベストな治療戦略は、速やかなインフリキシマブ導入−−BeSt試験におけるMTX単独療法の結果より

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関節リウマチ | バイオ医薬

 今年の欧州リウマチ学会で最も注目を集めた大規模比較試験であるBeSt試験のサブ解析が本学会では多数報告された。その1つとして、ライデン大学(オランダ)のSjoerd Kooij氏は11月16日のConcurrent Sessionで、本試験結果をもとにメトトレキサート(MTX)不応例に対する次の治療薬選択について発表した。

 BeSt試験の対象は、DMARDによる治療歴がない早期(罹病期間2年以内)かつ活動性の関節リウマチ患者である。今回報告されたのは、全患者群のうち第1群および第2群の計247例の解析で、第1群(単独療法群)はMTX15mg/週で治療を開始し最大25mg/週まで増量後、効果不十分であればスルファサラジ(SSA)、レフルノミド(LEF)へ変更、その後インフリキシマブ+MTXで順次治療が行われた。第2群(step-up群)はMTX15mg/週で治療開始し最大25mg/週まで増量後、効果不十分であればSSA、ヒドロキシクロロキン(HCQ)、プレドニゾン(PRE)を順次追加、それでもなお効果不十分であればインフリキシマブ+MTXへと変更した。

 第1群、第2群の計247例で、6カ月後に44%の患者が効果不十分(DASスコア>2.4)であった。これらの患者に対して第1群では治療戦略に基づきSSAやLEFへの変更が行われたが、いずれも約80%の患者では効果不十分のままであった。また第2群ではSSA、HCQ、PREの追加投与が行われたが、SSAの追加で73%、HCQ追加では66%、PRE追加では50%が効果不十分であった。これらの結果から、MTX不応例に種々の他DMARDへの切替や追加を行っても、十分に満足できる有効性は期待できないことが明らかになった。これらの効果不十分例に対し、インフリキシマブ+MTXへ変更したところ、第1群の効果不十分例では86%(31/36)が治療目標(DASスコア2.4未満)を達成し、第2群の効果不十分例では80%(8/10)が治療目標を達成した。

 またMTX単独投与で治療目標を達成した患者に比べ、MTX効果不十分で他剤への変更や追加を行った患者においては、2年後の関節破壊(シャープスコア)が有意に進行していたという。

 同氏は、以上の結果を示した上で、「MTXで効果が得られない患者に他のDMARDを投与しても、多くの患者では十分な効果が得られず、その間にも関節破壊は進行してしまう。MTX効果不十分例に対して満足できる治療効果を得るためには、早期にインフリキシマブ治療を開始すべきだ」とコメントした。(水田吉彦、医学ライター)

(日経メディカル)

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