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2005. 11. 18

骨粗鬆症の発見精度上げる低コスト検査法が登場、デキサ法検査時に脊椎圧迫骨折を見極め

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 骨粗鬆症のスクリーニングであるデキサ法を行う際に、脊椎圧迫骨折の有無も同時に調べることで、スクリーニング精度を上げることができるようだ。現行のデキサ法のみでは見逃してしまうハイリスク群を低コストで発見できるという。米Geisinger Medical CenterのEric D. Newman氏が、11月16日に開催された米国リウマチ学会のプレナリーセッションで発表した。

 脊椎圧迫骨折がある人は、再度の脊椎圧迫骨折や股関節骨折のリスクが大幅に上がることが知られている。だが、現状では、デキサ法で脊椎や腰椎などを調べた際、偶然に脊椎圧迫骨折が見つかっても報告されず、脊椎部X線による検査を勧めるに留まってしまう。その上、実際には、そのうち約5%の人しか脊椎部X線検査を実施せず、見逃されてしまう場合が少なくないという。Newman氏はこの点に着目して、デキサ法による検査を行う際に同じ装置で脊椎圧迫骨折の有無も見極めることにし、その検査をInstant Vertebral Assessment(IVA)と名付けた。

 研究グループは、デキサ法を実施する3745人のうち、年齢が65歳以上、または身長が1.5インチ以上縮んだ2155人に対して、同時にIVAを行った。ハイリスク群の特定は、デキサ法のTスコアが−2.0未満、−1.5未満で主なリスク因子がある、−1.0未満で慢性的なステロイド服用者である、といった従来のカットオフに加え、IVAで脊椎圧迫骨折が見つかった人も加えた。

 その結果、IVAで脊椎圧迫骨折が見つかったのは463人と、IVAを行ったうちの21.5%に上った。デキサ法のみではハイリスク群として特定できなかったのは、IVAを実施した人の7%で、14人実施することで1人見つかる割合に上った。

 コストについて見てみると、IVA を行うために要する追加コストは、患者1人あたり17ドルで済むという。これをもとにデキサ法では見逃してしまったはずのハイリスクの1人を見つけるコストを計算すると、140ドルになった。これは、デキサ法のみでハイリスクの1人の特定に要するコスト405ドルに比較しても、格安だと言える。

 Newman氏はこの結果から、「ある年齢以上の人に対し、デキサ法にIVAを併せて実施することは容易で追加コストも安く、臨床的に得られる情報も適切である」と結論付けた。(Andrew G. Ten Have、當麻 あづさ、医療ジャーナリスト)


注)デキサ法:二重X線吸収測定法(DEXA:Dual Energy X-ray Absorptiometry)の略称。透過度の異なる2種類のX線を用いることで、骨密度や体脂肪量の測定を実現する技法。

(日経メディカル)

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