日経メディカルのロゴ画像

Nikkei Medical ONLINE日経メディカル オンライン https://medical.nikkeibp.co.jp/

2005. 11. 18

インフリキシマブで寛解導入し薬剤を中断した症例では2年後まで関節破壊抑制効果が継続して認められる−BeSt試験の第4群における結果より

関連ジャンル:

関節リウマチ | バイオ医薬

 BeSt試験は、単一の薬剤同士を比較する試験(Head to Head trial)とは異なり、新旧の治療戦略を比較した実践的臨床試験として、欧米の臨床家から絶賛を浴びている。今年の欧州リウマチ学会でもTop Abstractに選ばれた。ライデン大学(オランダ)のArie E van der Bijl氏は今回、同試験で検討された4つの治療戦略のうちの1つ、インフリキシマブ療法が行われた群で、2年間の追跡データを解析した。その結果、インフリキシマブが著効を示し、同薬による治療を中断しても、試験開始後2年間の関節破壊進行が著明に抑制されていたという、関節リウマチの治癒の可能性さえも示唆する驚くべき結果を報告した。本演題は11月16日のポスターセッションにて発表された。

 BeSt試験の対象は、DMARDによる治療歴がない早期(罹病期間2年以内)かつ活動性の関節リウマチ患者508例である。これらの症例を無作為に4つの治療戦略群に割り付けた。今回報告された第4群の患者では、インフリキシマブ3mg/kg(メトトレキサート併用)で治療開始し、毎月1回の診療時にDASスコア2.4以下を達成しない場合は治療戦略に沿ってインフリキシマブの増量が行われ、逆にDASスコア2.4以下が6カ月以上継続した場合はインフリキシマブを減量(3mg/kg投与例ではインフリキシマブを中断)した。

第4群に登録された120例を2年間追跡したところ、12.6カ月(中央値)の治療後、67例(56%)の患者がDSAスコア2.4以下を達成し、同薬を完全に中断することができた(レスポンダー群)。一方、23例(19%)の患者は、DASスコアが2.4以下とならなかったため、インフリキシマブ治療が継続されていた(継続投与群)。また30例(25%)の患者ではインフリキシマブが奏効せず、治療戦略に沿って治療薬がスルファサラジンに変更された(ノンレスポンダー群)。

 2年間の関節破壊進行をX線画像(シャープスコアのvdH変法)にて評価したところ、レスポンダー群ではわずか1.4進行したに過ぎなかったが、スルファサラジンに薬剤の変更を余儀なくされたノンレスポンダー群では4.9、継続投与群では2.5であった。DASスコアが2.4以下になれば、インフリキシマブの投与を中断しても、関節破壊の進行は抑制されていることが判明した。

 同氏は、「RA患者に対し、罹病後早期からインフリキシマブを用いた積極的治療を行えば、半数以上の患者で十分な疾患活動性の低下が得られ、ひいてはインフリキシマブの投与を中断することが可能であった。さらに、これらの患者では、関節破壊の進行抑制が投与中断後も持続することが確認できたのは意義深い」とコメントした。(水田吉彦、医学ライター)

※本演題は海外で行われた臨床試験であり、インフリキシマブの国内未承認用量の記述が含まれます。

(日経メディカル)

この記事を読んでいる人におすすめ