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2005. 11. 17

SLE患者で血中OPG濃度が上昇することを確認、SLE患者の動脈硬化のマーカー候補に

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 自治医科大学附属大宮医療センターの浅沼ゆう氏(写真)と米Vanderbilt大学準教授のC.Michael Stein氏らの研究グループは、全身性エリテマトーデス(SLE)患者でオステオプロテグリン(OPG)値が上昇していることを見出した。成果は11月16日に米国サンディエゴで開催された米国リウマチ学会のACR/ARHP Poster Session C 「26.clinical aspects」で発表した。

 OPGはTRAILを介した細胞のアポトーシスを抑制する因子で、骨代謝などに関連している。最近、冠動脈疾患患者でOPGが上昇し、重症度、死亡率の増加と相関のあることが示されている。一方、SLEは慢性炎症性の自己免疫疾患で、治療方法が向上したことで臓器障害が軽減しているものの、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性心血管病変の有病率や死亡率が一般人口と比べて増加していることが明らかにされている。今回の結果は予備的な結果としながらも、浅沼氏は「将来的にはOPGをチェックしていき、早めに治療をするといった応用が期待できる」と語った。

 研究グループは76人のSLE患者とSLEでない対照群111人の血清中のOPG、ホモシステイン、脂質、リポたんぱく質、赤血球沈降速度(ESR)、C反応性たんぱく質(CRP)などの濃度を調べた。その結果、対照群のOPG濃度が755±444pg/mlであったのに対して、動脈硬化が進行していると考えられるSLE患者群では1043±648pg/mlで、有意に上昇していることが確認された。ただしESRと中性脂肪と弱い相関があったが、SLEの病態とOPGの間には相関性は見られず、他の因子とも相関がなかった。

 なお、研究グループは11月15日のポスターセッションで関節リウマチ患者でOPGが上昇していることを確認、動脈硬化の進展度と相関があることも確認したことを発表している。(横山勇生)

(日経メディカル)

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