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2005. 11. 16

早期からの積極的治療は、患者の長期医療費を抑制する可能性――日本におけるコホート研究J-ARAMISの解析結果より

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関節リウマチ

 関節リウマチ(RA)の医療関連支出には、投薬や手術など疾患の治療に対する直接的な支出のみならず、患者の身体活動性が低下することにより生じる間接的な経済負荷(生産性・労働性の低下など)が影響を与えることは広く知られている。わが国の大規模なコホート研究「J-ARAMIS」の解析結果から、RAの医療関連支出はRA疾患活動性や患者QOLと高い相関を示し、早期から積極的治療を行うことで支出の抑制につながる可能性が示唆された。11月14日のポスターセッションにおいて、東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センターの田中栄一氏により発表された。

 J-ARAMISは、東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センターに通院するRA患者7151例(平均年齢55.7歳、平均罹病期間9.1年)が登録されたデータベースである。それによると、患者1人あたりの年間外来医療費(平均)は、2000年に26万7259円/年であったものが、2004年には28万9375円/年に増加していたという。この結果を、患者背景別に解析したところ、年齢や罹病期間が長くなるほど、また疾患活動性(DAS28スコア)やQOL悪化の指標(J-HAQ値)が高くなるほど、外来医療費が増大する傾向が認められた。

 このとき、疾患活動性(DAS28スコア)に影響する因子についても解析したところ、ステロイドの使用、インフリキシマブの使用、メトトレキサートの使用といった因子が、統計学的に有意に疾患活動性の改善に寄与することが明らかになった。

 これらの結果から、RA治療においては早期から積極的な治療を行い、疾患活動性を低下させることが、結果として長期の医療費を抑制する可能性が強く示唆された。(水田吉彦、医学ライター)

(日経メディカル)

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