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2005. 11. 16

インフリキシマブ+MTX併用は、RA患者の死亡リスクを低下させる――National Data Bank for Rheumatic Diseasesからの分析

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関節リウマチ | バイオ医薬

 関節リウマチ(RA)に対する抗TNFα薬の優れた臨床効果が世界各国より報告されている。しかし、新規薬剤であるが故に、長期予後に関する研究は少ない。米スタンフォード大学のKaleb Michaud氏らは、National Data Bank for Rheumatic Diseasesからインフリキシマブなどの抗TNFα薬の長期投与例を抽出し、死亡リスクの分析を行った。本演題は、11月14日のポスターセッションで報告された。

 本検討では、工業界で一般化している破損率調査のための解析法(ワイブル解析)を臨床に応用して、死亡リスクの算出を行っている。「この解析手法は、臨床適応性が既に十分検証されており、複数のパラメータを同時に考慮できることから、群間の患者背景などが精度よくマッチングできる」と演者は語った。
 
 本検討では8万5691患者・年が観察され、2万2545人のRA患者のうち1713例が死亡した。主な死亡原因は心血管疾患(45%)、肺疾患(29%)などであった。

 治療が死亡リスクに与える影響を、メトトレキサート(MTX)ならびに抗TNFα薬いずれの投与も受けなかった患者群(3万5309例)に対する相対リスクでみると、MTXが投与された患者(抗TNFα薬併用なし/ありを含む)では、16%のリスク低下を認めた。一方、抗TNFα薬が投与された患者では28%のリスク低下が認められ、このうちMTXとインフリキシマブが併用された患者では死亡リスクの低下は31%に達していた。また、リスク減少は心血管疾患による死亡において特に著明に認められた。なお、本検討においてレフルノミド投与の有無は死亡リスクに影響が認められず、プレドニゾン投与患者では逆に死亡リスクの増加が認められたという。

 Michaud氏は、「抗TNFα薬は死亡リスクを著明に低下させることが示唆された。優れた臨床効果のみでなく、RA患者の長期予後改善という観点からも、抗TNFα治療には大きな期待が持てる」とコメントした。(水田吉彦、医学ライター)

(日経メディカル)

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