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2005. 11. 16

抗TNFα薬による長期間(2年および5年)の治療継続率について――スウェーデンのデータベース(STURE)より

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 現在、欧米ではインフリキシマブ、エタネルセプト、アダリムマブの3剤の抗TNFα薬が臨床で使用されているが、3剤の治療継続率の違いについてしばしば論じられる。カロリンスカ大学(スウェーデン)のRonald Vollenhoven氏は自国のデータベースを解析し、3剤の治療継続率には差がなく、かつ抗TNFα薬いずれかを使用している継続率でみると治療継続率は非常に高いことを11月14日のポスターセッションで報告した。

 本解析で用いたデータベースは、Stockholm TNF-alpha follow-up registry (STURE)である。1999年以降、生化学データなどの詳細な患者プロファイルが収集・登録されている。同氏は、このデータベースから抗TNFα薬の治療継続率を算出した。抗TNFα薬の内訳はインフリキシマブ976例、エタネルセプト819例、およびアダリムマブ327例であった。

 最初に選択された抗TNFα薬の治療継続率は、2年時に63.2±1.2%、5年時に43.9±1.6%とさほど高くなかったが、抗TNFα薬同士の薬剤変更も治療継続として抗TNFα薬全体の継続率を求めると2年時84.0±2.0%、5年時74.8±1.5%と、多くの患者で5年後も抗TNFα薬が継続されていることが示された。また3剤の市場導入時期の違いが治療継続率に与えるバイアスを除くために、同氏は2003年9月以降に新たに3剤いずれかが導入された患者に限定して薬剤間の治療継続率を比較した。その結果、3剤いずれにおいても継続率は同等であった。

 同氏は「抗TNFα薬はRA治療に革命をもたらしたが、長期に継続できる治療かどうかという点について懸念する声は多い。今回の我々の解析結果から、抗TNFα薬による治療は長期に継続可能であることが示された。もちろん、一部の患者ではいずれの抗TNFα薬を用いても管理できないこともある。今後新しい治療法を開発するにあたっては、これらの患者にも目を向ける必要があろう」とコメントした。(水田吉彦、医学ライター)


(日経メディカル)

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