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2005. 11. 16

抗TNFα薬の投与は、RA患者の悪性腫瘍リスクを増大しない――CORRONAデータベースからの解析結果

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 高疾患活動性の関節リウマチ(RA)患者においては、肺がんやリンパ腫といった悪性腫瘍の発生リスクが一般人口よりも高いことが知られている。しかし、薬物療法との関連性を詳細に検討した報告は少ないという。そこでメリーランド大学(米国)のErinn Maury氏らは、北米を横断的にカバーするCORRONAデータベースを解析し、RA患者における抗TNFα薬の使用は悪性腫瘍発症リスクを増加させないことを明らかにした。本演題は11月14日の「Fellows Poster Discussion」で発表された。

 CORRONAデータベース(The Consortium of Rheumatology Researchers of North America)では、RA患者を中心とした炎症性関節疾患患者のデータ収集を行っており、2002年から現在までで約1万例の患者データが蓄積されている。
 
 これらのデータを集計した結果、抗TNFα薬を投与された群における悪性腫瘍の発症率は1.32、リンパ腫の発症率は0.24であった(発症率はいずれも100人・年あたり)。一方、同データベース内で抗TNFα薬の投与を受けなかった群では、悪性腫瘍発症率が1.75、リンパ腫の発症率が0.33となっており、悪性腫瘍、リンパ腫ともに抗TNFα薬投与群で発症率は低い傾向がみられた(発症率はいずれも100人・年あたり)。

 今回の検討は観察期間が短いといった課題を残していることを認めたうえで、同氏は「今回の検討で、RA患者においては、抗TNFα薬による治療が悪性腫瘍リスクを高めないことが示唆された」と語った。(水田吉彦、医学ライター)

(日経メディカル)

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