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2005. 11. 16

抗TNF抗体断片などを結合したNanobodyが動物モデルで効果

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 ベルギーGhent大学とベルギーAblynx社のグループは、腫瘍壊死因子(TNF)に対するラクダ抗体の重鎖可変領域遺伝子を取り出して作製したたんぱく質2つとアルブミンに結合するたんぱく質を化学的に結合させたNanobody(3F-3F-MSA21)と呼ぶ化合物の作製に成功、動物モデルでエタネルセプトよりも高い効果を示すことを明らかにした。成果は11月15日に開催された米国リウマチ学会のACR/ARHP Poster SessionB「21.RA-animal models」でGhent大学のKen Coppieters氏(写真)が発表した。

 3F-3F-MSA21はアルブミンに対する特異性を持つことで、生体内での安定性を高めたもの。in vitroの実験で実際に安定性が高まり、TNFを阻害できることを確認した。さらに、研究グループはコラーゲンを接種することでリウマチを引き起こしたマウスモデルを用いて3F-3F-MSA21の効果を調べた。対照群としてPBSを投与する群を設定し、100μgのエタネルセプトを投与する群、100μgの3F-3F-MSA21を投与する群と比較した。1日おきに薬剤を投与して10日間観察して評価したところ、臨床的なスコアと足部の厚さについて3F-3F-MSA21で最も優れた効果が現れていた。組織病理学的に調べたところ関節破壊が対照群で1.79±0.18だったのが、3F-3F-MSA21投与で1.21±0.19となるなど統計学的に有意な改善が確認された。

 研究グループは2006年前半にも3F-3F-MSA21の臨床試験に入りたいとしている。(横山勇生)

(日経メディカル)

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