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2005. 11. 16

アデノシンA2A受容体の低分子アゴニストを同定、動物実験で効果を確認

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 米国Virginia大学のDonald L.Kimpel氏(写真)らと米Adenosine Therapeutics社の研究グループは、高度選択的にアデノシンA2A受容体に結合しアゴニスト活性を発揮する化合物であるATL313(4-{3[6-Amino-9-(5-cyclopropylcarbamoyl-3,4-dihydroxy-tetrahydro-furan-2-yl)-9H-purin-2-yl]-prop-2-ynyl}-piperidine-1carboxylic acid methyl ester)の開発に成功、動物実験で効果を確認した。

 関節リウマチの治療によく使われるメトトレキサートはアデノシン産生を刺激し、そのアデノシンが白血球や血小板や他の組織に存在するアデノシンA2A受容体に結合することによって抗炎症効果を発揮する。炎症性サイトカインであるインターロイキン1や腫瘍壊死因子はA2A受容体の発現、機能を向上させることが明らかにされている。開発した化合物は新しい関節リウマチの治療薬になる可能性がある。成果は11月15日に開催された米国リウマチ学会のACR/ARHP Poster SessionB「19.RA treatment-small molecules」で発表された。

 研究グループは連鎖球菌の細胞壁構成物であるペプチドグリカン-ポリサッカライドを接種することで慢性炎症性関節リウマチを引き起こしたラットをモデル動物として実験を行った。体内に埋め込んだポンプから1ng/kg/minでATL-313を28日間投与した。その結果、対照群に比べて有意にリウマチが抑制され、その抑制効果はA2AのアンタゴニストであるZM-241385(10ng/kg/min)を投与することで消失した。また、モデル動物では膝窩リンパ節の数が正常ラットの10倍くらいになるが、ATL-313はその上昇も抑止した。また、in vitroの実験でATL-313はT細胞の増殖を抑制することも確認した。(横山勇生)

(日経メディカル)

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