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2005. 11. 16

リセドロン酸ナトリウム水和物が膝骨関節症の関節破壊を遅らせる可能性

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骨・関節

 閉経後骨粗鬆症の治療薬であるリセドロン酸ナトリウム水和物(リセドロネート、製品名「アクトネル」)の多量投与が膝骨関節症の関節破壊を遅らせることができる可能性が臨床試験で示された。成果は、11月15日に米国サンディエゴで開催された米国リウマチ学会のACR Concurrent Session 07A 「Osteoarthritis: Therapeutics」で英国King"s College LondonのChristopher Buckland-Wright氏(写真)が発表した。

 健康な関節は軟骨が骨と骨を隔てて、関節がスムーズに動くようになっている。骨関節症患者の関節では軟骨が失われ、骨の間のスペースが狭くなってしまう。どのくらい狭くなったかが病気の進展具合の指標にされている。最近の研究によって、軟骨の下にある骨が骨粗鬆症状態になり、その結果として関節の破壊が起こり、関節手術が必要になることが明らかになってきている。

 研究グループは破骨細胞に特異的に作用して骨吸収を強く抑制し、骨密度と骨強度を高めるリセドロネートが軟骨の損失を伴う骨破壊を抑制できるかを調べた。膝の骨関節症によって関節の狭くなっている患者を各100人ずつ、プラセボを投与する群、リセドロネートを毎日5mg投与する群、リセドロネートを毎日15mg投与する群、リセドロネートを週一回50mg投与する群に分けて投薬を2年間行い、骨構造のコンピューター技術を用いた解析などを行った。

 その結果、関節スペースの狭まりが進行したものの、リセドロネートを毎日15mg投与した群と、リセドロネートを週1回50mg投与する群では軟骨を支える骨梁の損失が抑えられるか、回復することが確認された。一方、プラセボ投与群、リセドロネートを毎日5mg投与する群では効果は認められなかった。

 Buckland-Wright氏は、軟骨と支える骨の関係を家のかわらと垂木の関係に例え、骨部を強化することの重要性を指摘した。(横山勇生)

(日経メディカル)

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