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2005. 11. 16

抗NGF抗体が骨関節炎の痛みに効果がある可能性

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 抗神経成長因子(NGF)ヒト化抗体製剤RN624の中等度から重度の骨関節症の痛みを対象にしたフェーズ1試験で有望な結果が得られた。げっ歯類の関節炎モデルを用いた実験で、NGFを阻害すると痛みが減少することが報告されており、RN624への期待が高まっている。フェーズ1試験の結果は11月15日に米国サンディエゴで開催された米国リウマチ学会のACR Concurrent Session 07A 「Osteoarthritis:Therapeutics」で米国California大学Davis校のNancy Lane氏らが発表した。

 研究グループが行った試験はプラセボ群を設定した二重盲検試験で、42人の痛みのある骨関節症患者を対象に、体重1kgあたり0.003mgから1mgまで投与量を6段階に分けてRN624を単回静脈投与した。0.003mg、0.01mg、0.03mgを投与した群は投与後28日目まで、0.1mg、0.3mgは投与後181日目まで、1mgを投与した群は223日目まで効果の評価を行った。

 その結果、痛み強度の総和で比較すると、プラセボ群に比べてRN624の0.03mg以上の投与群で有意に減少していた。日常の痛みの強度の評価でも0.03mg以上のRN624の投与を受けた群で痛みの減少が確認された。そして、より投与量の多い方が、痛みを抑える効果が持続していた。0.1mgか0.3mgの投与を受けた患者の50%以上で、2日から14日間にわたって痛みの50%以上の改善がみられた。12人中7人では痛みの改善は0.1mgもしくは0.3mgの投与を受けたあと、少なくとも12週間維持された。

 関節の機能を骨関節スコアであるWOWMACで評価したところ、プラセボよりも、0.3mgと1mg投与群で改善していた。痛みと関節の機能の両方を評価する系で調べたところプラセボ群では約16%の反応率であったのに対し、0.03mg以上を投与した群では50%の反応率となった。また、RN624の投与で最も多く起きた副作用は頭痛や下痢などだった。

 現在、RN624は米国Rinat Neuroscience社がフェーズ2臨床試験を進めている。(横山勇生)

(日経メディカル)

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