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2005. 11. 15

関節リウマチにαフェトプロテインが有効

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 αフェトプロテイン(AFP)を関節リウマチ患者に投与すると有効であることが初めての二重盲検試験で明らかとなった。妊娠期間中には関節リウマチの症状が緩和されることが臨床的に観察されている。緩和の時期が母体と胎児のAFPが増加するときに一致する傾向がある。また、in vitroの実験と動物実験でAFPに免疫調節作用があることが示されていることから、遺伝子組み換えヤギで製造した糖鎖のついていないAFP製剤MM-093の関節リウマチを対象にした臨床開発が米国Merrimack Pharamaceuticals社によって進められている。MM-093の二重盲検試験の結果は、11月14日に米国サンディエゴで開催された米国リウマチ学会で、英国King"s College LondonのLouise C. Pollard氏(写真)によって発表された。

 試験で、少なくとも10mgのメソトレキサートを安定的に投与されている12人の活動性リウマチ患者に21mgのMM-093かプラセボが毎週12週間皮下に投与された。8人がMM-093の投与を受け4人がプラセボの投与を受けた。プラセボ群の1人で症状の急激な悪化が起こり投与が中止された。

 試験の結果、MM-093の安全性が確認されたことに加え、少数の試験だが有効性を示唆する結果が得られた。MM-093を投与した群2例でACR20を達成したのに対し、プラセボ群は1人も達成できなかった。またDAS28-CRPのスコアはMM-093投与群で投与後29日目から85日目まで統計学的に有意に改善した。MM-693では投与1日目が6.14だったのが、29日目で5.39、57日目で4.99、85日目で5.21となった。プラセボ群は1日目が6.14、29日目が6.00、57日目が6.09、85日目が6.01だった。その他のマーカーについては、プラセボ群との間に統計学的な有意差は見出されなかったが疼痛関節数(TJC)や患者による疾患活動性の判定でMM-693投与群に改善傾向が見られた。副作用は特に重篤なものはなく、MM-093に対する抗体も出現しなかった。

 現在、Merrimack社が支援する形で多施設フェーズ2臨床試験が行われている。(横山勇生)

(日経メディカル)

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