日経メディカルのロゴ画像

Nikkei Medical ONLINE日経メディカル オンライン https://medical.nikkeibp.co.jp/

2005. 11. 14

インフリキシマブは早期RA患者の日常生活動作を迅速に改善――ASPIRE試験の結果解析から

関連ジャンル:

関節リウマチ

 早期RA患者におけるインフリキシマブの関節破壊抑制効果を明らかにしたASPIRE試験は、2004年のACRで注目を集めた。今年は、重要な臨床試験結果を再検証する「Impact of Arthritis」の討議会場において、ヴィエナ大学(オーストリア)のJosef S. Smolen氏から、インフリキシマブによる日常生活動作の改善に関する同試験のサブ解析結果が報告された。

 ASPIRE試験では、メトトレキサート(MTX)の治療歴がない早期RA患者(滑膜炎発症後3カ月〜3年の活動性RA)が対象。1049例が登録され、MTX単独群(以下プラセボ群)とMTXとインフリキシマブの併用群(以下インフリキシマブ群;同薬3mg/kgまたは6mg/kgを併用)に無作為割り付けされた後、54週間投与された。

 日常生活動作の評価にはHAQスコアを用い、HAQスコアの改善が0.25ポイント以上の場合を「臨床的に意味のある改善」、0.5ポイント以上の場合を「良好な改善」とした。「臨床的に意味のある改善」と判断された患者の割合を治療開始2週後と同54週後で調べた。

 その結果、プラセボ群では各々35%、65%であったが、インフリキシマブ群では65%、76%と治療開始2週後という早期から高い改善効果を発揮し、かつ長期間にわたり維持した。「良好な改善」と判断された割合も、プラセボ群では17%、56%なのに対して、インフリキシマブ群では47%、67%と、多くの患者で早期から長期間にわたって満足のいく改善を示した。なお、インフリキシマブの2用量群間では、ほぼ同等の改善効果が得られていた。

 Smolen氏は本解析結果について、「対象患者の治療前HAQスコアは平均1.5にも達しており、患者の日常生活動作は著しく障害されていたが、インフリキシマブの早期導入によって、この障害がタイムラグをおかずに改善され、長期にわたってその効果が維持されていた。MTX単独でも、徐々に改善する患者はいるが、インフリキシマブに比べれば臨床的に意味のある改善を認めた患者は有意に少ない。QOLを改善するという点において、その効果の強さや迅速性から、インフリキシマブは十分に期待に応えうる薬剤である」と述べていた。(水田吉彦、医学ライター)


※本演題は海外で行われた臨床試験であり、インフリキシマブの国内未承認用量の記述が含まれます。

(日経メディカル)

この記事を読んでいる人におすすめ