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2005. 11. 13

関節リウマチ、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎の人は心血管疾患などの発症リスクが大幅増、大規模データで明らかに

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 関節リウマチ(RA)や乾癬性関節炎(PsA)、強直性脊椎炎(AS)の人は、心血管疾患の発症リスクが1.3倍から2倍に増大することが、大規模ケースコントロール研究の結果明らかになった。米Centocor社のChenglong Han氏が、米国サンディエゴで開催中の米国リウマチ学会のACR Impact of Arthritis Conferenceで、11月12日にポスター発表したもの。

 Han氏らは、2001年から2002年に全米の70を超える医療保険プランに加入していた約277万人のデータをもとに、RA2万8208人、PsA3066人、AS1843人と、その4倍数のコントロール群について分析を行った。各グループの平均年齢は、RAが51.9歳、PsAが49.7歳、ASが47.3歳だった。

 それぞれのグループごとにうっ血性心不全、脳血管疾患、2型糖尿病、高脂血症、高血圧症の発症リスクについて調べた。その結果、うっ血性心不全の発症率は、RAコントロール群では1.42%だったのに対してRA群は2.89%、PsAコントロール群では1.28%だったのに対してPsA群では1.94%、ASコントロール群では1.2%だったのに対してAS群では2.1%と、いずれも疾患群がコントロール群を上回っていた。各コントロール群に対する各疾患群のうっ血性心不全発症の相対リスクは、RA群が2.0、PsA群が1.5、AS群が1.8(p<0.01)だった。

 同様に、脳血管疾患における各疾患群のコントロール群に対する脳血管疾患発症の相対リスクは、RA群が1.6、PsA群が1.3、AS群が1.7(p<=0.01)だった。

 また、2型糖尿病発症における各疾患群のコントロール群に対する相対リスクは、RA群が1.4、PsA群が1.5、AS群が1.2(p<0.01)だった。高脂血症や高血圧症についても、RA群、PsA群、AS群のいずれも、コントロール群に対して、発症リスクが有意に高かったという。

 Han氏は本研究について、規模が大きく、これまであまり知られていなかった乾癬性関節炎や強直性脊椎炎の脳血管疾患などの発症リスクを明らかにした点で、重要だと語っていた。(アンドリュー・テンヘイブ、當麻 あづさ、医療ジャーナリスト)

(日経メディカル)

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