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京都府病薬「領域別薬剤師カンファレンス」設置へ
20年度から活動開始、病院薬剤師のネットワークを構築

 京都府病院薬剤師会(京都府薬剤師会・病院診療所薬剤師部会)は、「領域別薬剤師カンファレンス」を設置し、2020年度から活動を開始する。病院・診療所薬剤師を対象に、「外来がん治療」「感染制御」「高齢者医療」など領域別に参加希望者を募り、薬剤師同士のネットワークを構築。症例カンファレンスの開催のほか、共同研究や学会発表などへと発展させていく計画だ。2020年2月23日に京都市内でキックオフ研修会を行う。

「薬剤師が施設を越えて交流することで、患者の薬物治療の質向上につながることを期待したい」と語る洛和会音羽病院の三浦誠氏。

 医師の働き方改革の流れの中で、薬剤師には、処方提案など医師への助言や、処方後の副作用モニタリング、服薬状況確認や残薬整理などの役割発揮が期待されている。一方で、日常業務において個々の薬剤師が判断に迷う場面は少なくなく、特に、中小病院や診療所など周囲に相談できる専門医や薬剤師がいない職場では、悩みを抱えがちだ。

 同じ領域に関心を持つ薬剤師同士が日常的に相談できる環境を作り、カンファレンスや症例検討会を行いながら施設を越えて交流することで、患者の薬物治療の質向上につなげていく――。これが、「領域別薬剤師カンファレンス」設置の狙いだ。カンファレンスなどを通じて挙がった課題を共同研究、学会発表、論文投稿につなげ、エビデンスを創出していくことも目標に掲げている。

 領域は、「糖尿病」「腎・透析」「高齢者医療」「緩和ケア」「外来がん治療」「医薬品情報」「感染制御」「災害医療」「在宅医療」など、診療科別・業務別・機能別に計25領域を設定。2019年12月に参加登録を募ったところ、「大学病院から、診療所、介護老人保健施設まで、幅広い施設に勤務する150人ほどの薬剤師から応募があった。実務経験3~5年の薬剤師が多い印象だが、20年以上のベテランもいた」と、同プロジェクトを率いる、京都府病院薬剤師会認定薬剤師養成ワーキンググループ長の三浦誠氏(洛和会音羽病院[京都市山科区]薬剤部副部長[薬剤部統括])は説明する。

 2月23日のキックオフ研修会以降は、各領域で選出されたリーダーを中心に、メールなどを通じて日ごろの相談・助言など意見交換からスタートし、20年度上期にいずれかの領域で症例カンファレンスやミーティングを開催したい考え。臨床上の問題解決のアプローチとして、臨床推論のスキルを習得する研修会も別途予定されている。なお、メンバーは当面、半年に1度、更新・再募集していく。

 「25領域中、外来がん治療や感染制御など、参加希望者が多かった4~5領域をまずは重点的にモニタリングしながらプロジェクトを進めていく計画だ。将来的には、薬局薬剤師にも参加してもらえるような場としたい」と三浦氏は話している。

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