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Dr.岸田のカンファレンスで学ぶ薬学的臨床推論
「喉が痛いのでロキソニンを買いたい」と言われたら
日経DI2018年3月号

2018/03/10

日経ドラッグインフォメーション 2018年3月号

岸田 直樹
Sapporo Medical Academy 代表理事/総合診療医・感染症医/感染症コンサルタント。2002年旭川医科大学卒業。手稲渓仁会病院総合内科・感染症科などを経て14年より現職。17年より北海道薬科大学客員教授。著書に『総合診療医が教える よくある気になるその症状』(じほう、2015)など。

「喉が痛いのでロキソニンを買いたい」と言われたら

ケース

OTC薬のロキソニンSを購入したいという40代男性が来局した。喉の痛みを訴えている。

参加者
トライアドジャパン(相模原市南区)
梶 洋志郎氏 (かもめ薬局北里健康館)
坂本結香氏 (地域連携支援課)
山口友香氏 (かもめ薬局相模が丘店)
新田真美氏(かもめ薬局下高井戸店)
広池暁子氏 (健康サポート薬局推進課課長)
村上哲男氏 (地域連携支援課)
森 大輝氏 (地域連携支援課)
※カンファレンス開催は2017年11月

岸田:今回で12回目となり、患者情報を収集してアセスメントすることに、随分慣れてきたと思います。ポイントは、レッドフラッグサインがないかを確認するために、患者の全体像をつかみながら、できるだけ具体的に質問をして情報収集していくことです。では、Aさん、ケースの紹介をお願いします。

A:「喉が痛いので、OTC薬のロキソニンS(一般名ロキソプロフェンナトリウム)が欲しい」と来局した人のケースです。

岸田:さて、何から聞きましょうか。

B:年齢と性別を教えてください。

岸田:いいですね。まず年齢、性別を確認する癖を付けることが大切です。

A:49歳、男性です。

C:薬でアレルギーを起こした経験や胃潰瘍はありますか。

A:どちらもありません。

岸田:なぜ胃潰瘍の既往を聞いたのですか。

C:ロキソプロフェンは消化管出血の副作用があるので、服用しても大丈夫かどうかを確認したかったのです。他に薬を飲んでいないかも聞きたいです。

岸田:「他の薬」は何のために聞きたいと思ったのでしょうか。

C:基礎疾患があり、日ごろから薬を飲んでいないか、また今回、喉が痛くなって既に何か薬を飲んでいないか、その両方を知りたいと思いました。

岸田:その2つは分けて聞く方がよいでしょうね。そうしないと、どちらか片方の情報しか得られないことになりかねません。

C:何らかの病気で通院していたり、普段からOTC薬を購入して服用していれば、教えてください。

A:普段はリピディル(フェノフィブラート)を、花粉の時期はクラリチン(ロラタジン)も飲んでいます(表1)。

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B:脂質異常症で、中性脂肪値が高いということでしょうか。

A:はい、その通りです。

D:では、喉の痛みに対して、何か薬を飲みましたか。

A:はい。受診したらSG配合顆粒(イソプロピルアンチピリン・アセトアミノフェン・アリルイソプロピルアセチル尿素・無水カフェイン)とトランサミン(トラネキサム酸)、ユナシン(スルタミシリントシル酸塩水和物)が処方されました(表1)。

E:これらの3剤はいつ処方されたものですか。

A:来局する前日です。

E:薬を飲んでも、喉の痛みは治まっていないのでしょうか。

A:はい、変わりません。

B:薬は、何日分処方されましたか。

A:5日分です。

B:ロキソニンSを購入したくて来局したとのことですが、これらの薬に追加して飲もうとしているのでしょうか。SG配合顆粒にも鎮痛成分は入っています。

A:特に深く考えていたわけではなく、ロキソニンSを飲めば痛みを何とかできるのではないかと思ったようです。

かぜや溶連菌感染症の可能性をチェック

D:喉は、いつごろから痛いのでしょうか。

A:5日前からです。

C:昨日受診した時、医師から何の病気と言われたのですか。

A:「かぜ」と言われたそうです。

E:喉の痛み以外に、何か異変はありませんか。

岸田:「何か異変」という聞き方だと答えが得られにくいので、具体的に聞くようにしましょう。

E:熱はありますか。

A:38℃です。

C:熱はいつごろからありますか。

A:出始めたのは2日前です。

B:咳や鼻水はどうですか。

A:ありません。

岸田:なぜ、それらについて質問したのでしょうか。

B:咳、咽頭痛、鼻水、つまり「かぜの3症状」を確認したかったのです。急性に、同時期に、同程度に、これらの3症状があれば、かぜの可能性が高いと考えられます。

岸田:そうですね。「急性」は数日くらいの間に起こることを、「突然」は数分の間に症状が起こることを指します。「同時期に」は、24時間程度で症状がそろう感じだと覚えておいてください。では、この男性はかぜと考えられそうですか。

B:喉は急性に痛くなった様子ですが、咳や鼻水は「ない」と言っていますので、かぜの3症状を満たしていません。かぜっぽくないですね。

岸田:3症状がそろっていませんので、典型的なかぜとはいえませんが、いずれかの症状が強く出るかぜもありますので、かぜではないとも言い切れません。かぜに対する理解はかなりできていますね。素晴らしいです。
 咽頭痛が起こる原因は他にもあります。具体的に症状を確認するために、咽頭痛を起こす疾患を挙げてみましょう。

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E:かぜやインフルエンザ。

岸田:インフルエンザもウイルス性の上気道炎であり、かぜの一種です。咽頭痛はあまり前面に出ません。

F:成人なので今回は違うと思いますが、ヘルパンギーナ。

岸田:ヘルパンギーナもウイルス性で、咽頭痛のほかに、発熱と口腔粘膜に水疱性の発疹が見られます。乳幼児を中心に夏季に流行しますが、まれに大人も発症します。

C:扁桃炎や咽頭炎はどうでしょうか。

岸田:扁桃炎は扁桃に、咽頭炎は咽頭に炎症を起こす疾患の総称です。いずれもウイルス性と細菌性があり、どちらであるかを考えることが重要です。

G:強い喉の痛みを訴える場合、溶連菌感染症が多いように思います。子どもに多い疾患のイメージですが、大人が罹患すると重症化する傾向にあると聞いています。

岸田:溶連菌は、正式には溶血性連鎖球菌と呼ばれる細菌で、咽頭炎や扁桃炎などを引き起こします。溶連菌感染症というと、一般にA群β溶血性連鎖球菌による感染症を指します。小児では、急性糸球体腎炎を合併することがあります。治療は、教科書的にはペニシリン系抗菌薬を10日間投与します。
 溶連菌感染症の診断のための「Centorスコア」というツールを知っておくとよいでしょう。発熱、前頸部リンパ節の腫脹、白苔を伴う扁桃の腫脹、咳がないなど、溶連菌感染症の特徴が点数化され、判断する上で参考になります。

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E:前頸部リンパ節とはどの辺りですか。

岸田:横を向いたときに首に出てくる筋肉(胸鎖乳突筋)よりも前の部分で、顎より下の辺りです。患者自身に触ってもらい、痛みがないかを確認しましょう。白苔や扁桃の腫脹(発赤)は、大きく口を開けてもらうと見えます。口を開けて「あー」と言ってもらうと、舌が下がるので見やすくなります。スマートフォンの光源で照らすと、より見やすくなります。ただし、白苔は半数くらいにしか見られないことも知っておきましょう。
 さて、今回来局した男性ではどうでしたか。

A:前頸部リンパ節腫脹や白苔、扁桃の腫脹については確認していないので、分かりません。

岸田:次回からは前頸部リンパ節を押さえたときに痛みがないか、喉の奥が赤く腫れていたり、白い苔のようなものが見えないかを、確認するといいですね。

G:溶連菌感染症では、熱は最初から38℃程度まで上がるのでしょうか。

岸田:いい質問ですね。最初は微熱程度で、その後上がってくることも少なくありません。受診時に熱があまり高くないからといって安心はできません。

F:Centorスコアはどのように使うのでしょうか。

岸田:合計点が4点以上であれば抗菌薬による治療を開始し、2~3点の場合は、A群β溶血性連鎖球菌迅速診断キットで陽性であれば抗菌薬治療を開始します。1点以下であれば経過観察です。薬剤師の皆さんは、溶連菌感染症を疑った場合、診断のためではなく、受診勧奨の必要性を検討するために、このツールを用いるとよいと思います。
 スコア以外にも、かぜと溶連菌感染症を見極める上で参考になる所見が幾つかあります。まず、かぜの場合は幾つかの症状が同時に出ますが、細菌感染では1つの強い症状が1つの部位に出ます。例えば、咽頭痛に加えて鼻水、咳と複数の症状が出ていたり、喉全体が痛い場合には、かぜが疑われますが、他の症状がなく喉の片側だけが強く痛むといった場合は、溶連菌感染症が疑われます。また、飲食や入浴、加湿によって軽快する咽頭痛は、ウイルス性であり、かぜのことが多いといえます。

命に関わる疾患を知っておく

E:喉頭蓋炎による咽頭痛の可能性はどうでしょうか。

岸田:気管の入り口にある喉頭蓋に炎症が起こるのが喉頭蓋炎です。急速に進行する細菌感染症で、突然、気道閉塞を起こすことがあります(表2)。小児の場合は、数時間で致死的な気道閉塞が起こることもあるので要注意です。
 医療訴訟を起こされやすい疾患でもあります。咽頭痛を訴えて受診した患者をかぜと診断して帰宅させたところ、後になって心肺停止の状態で運ばれてくるといったことが起こり得るのです。成人は、気道径が大きいので閉塞の危険性は小児ほど高くはありませんが、それでも注意が必要です。息苦しさを訴えたら要注意です。「横になると呼吸するのがつらい」という訴えもよく聞かれます。

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G:扁桃周囲膿瘍も怖いと聞きました。

岸田:その通りです。扁桃周囲膿瘍の原因となるのは溶連菌で、溶連菌が膿を作ります。その場合、抗菌薬を服用するだけでは治癒せず、膿のドレナージが必要となります。
 扁桃周囲膿瘍は、激しい片側性の咽頭痛、食事では改善しない嚥下痛、開口障害などが特徴です。指を2本重ねて縦にして口に入れられるかどうかが、開口障害の目安といわれています。ただし、口が小さめの女性ではもともと入らないこともありますので、「いつもと比べて口が開けにくくないですか」と患者に聞いてみるのがよいでしょう。
 喉の近辺は大切な器官が密集しています。「口が開けにくい」というのは、かなり緊急性を要する状況です。夜間や休日であっても翌日まで待つのではなく、すぐに救急受診するように伝えてください。

D:話しづらさはないですか。

A:特にいつもと変わりませんでした。

岸田:いい質問ですね。扁桃周囲膿瘍では、くぐもった声になることがあります。

C:急性心筋梗塞などでも、喉の辺りが痛むことがあるのではないでしょうか。

岸田:その通りです。その場合は、突然の強い痛みがあります。これまでに経験したことがないような強い痛みが突然起こった場合も、緊急に受診させます。突然の強い痛みは、血管や臓器が「破れる」「ねじれる」「裂ける」のいずれかを起こしている可能性があります。突然の喉の痛みの場合は、大動脈解離の可能性も考えられます。

B:癌でも咽頭痛が起こります。

岸田:咽頭癌ですね。咽頭癌を疑った場合には、禁煙歴や飲酒歴などを聞きましょう。また、社会歴として、喉を多く使う職業などで、喉に慢性的な刺激を受けていないかなどの確認も必要です。

E:甲状腺炎はどうでしょうか。

岸田:亜急性甲状腺炎では、前頸部痛や腫瘤を認めることがあります。発熱や倦怠感などが表れることもあります。

鑑別疾患を念頭に置いて質問していく

岸田:では、「咽頭痛を起こす疾患」を念頭に置いて、さらに質問してみましょう。

C:職場や家族で同じような症状が出ている方はいませんか。

岸田:シックコンタクトですね。

A:息子さんが発熱しています。

C:発熱はいつからですか。

A:2日前です。

C:息子さんの喉の痛みは強そうですか。

A:いいえ。強い喉の痛みは訴えていません。

C:うーん。同じ感染症ではないような気がしますね。

E:4、5日前に、大きな声をたくさん出すなどしていませんか。

A:していません。

F:痛みはどの程度でしょうか。

岸田:患者が答えるには、少し難しい質問ですね。聞き方を変えてみてください。

F:ご飯は食べられますか。

岸田:いい聞き方ですね。

A:食事ができないほどつらいそうです。

D:喉が痛むため食べられないのか、そもそも食欲がないのか、どちらでしょうか。

A:喉が痛くて食べられない状態です。

F:水は飲めますか。

A:「水や唾を飲み込むのも痛い」と言っていました。

F:かなりひどそうですね。かぜではなさそうです。

E:今までに同じような痛みを経験したことがありますか。

A:あります。

E:それはいつですか。その時は何が原因だったのでしょうか。

A:10年ほど前で、その時は喉頭蓋炎と診断されました。

G:お酒は、どのくらい飲まれますか。

A:毎日、ビールのロング缶(500mL)を3本程度飲みます。

G:たばこを吸っていたり、過去に吸っていましたか。

A:吸っていません。

E:声をよく使う仕事ではないですか。

A:特に多く使うということはないです。

岸田:だいぶ情報が得られましたね。喉の痛みのOPQRSTがほぼ埋まりました(表3)。

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すぐの受診が必要かを考える

岸田:「喉が痛い」という訴えがあったときの対応と、レッグフラッグサインを整理しましょう。喉の痛みの原因で最も多いのは、いわゆるかぜ(ウイルス性上気道炎)です。かぜを疑ったときには、「かぜの3症状チェック」を行います。満たしている場合は、かぜである可能性が高いといえます。
 かぜの次に多いのは溶連菌感染症です。先ほど説明したCentorスコアが、目安としては3点以上であれば受診勧奨するのがよいでしょう。
 実際に今回のケースに当てはめてみましょう。

C:38℃の熱(+1点)、咳はない(+1点)、45歳以上(-1点)ですが、前頸部リンパ節腫脹や白苔、扁桃の発赤については確認できていないので、最終的に1~3点となる可能性があります。

岸田:その通りですね。このツールを知ることで、溶連菌感染症を疑う上で確認すべき点が分かったと思います。さらに、重篤な疾患の可能性を考えて、呼吸苦や開口障害などのレッドフラッグサインがないかを確認することも大切です。
 では、これまでの情報から、皆さんはどう考え、どう患者に話しますか。

C:咳、鼻水がなさそうなので、ウイルス性のかぜではなく、細菌感染だと思います。ただ、この患者は前日に受診したばかりなので、「もう一度受診してください」とは言いづらいです。医師も処方した薬を飲み切った時点で評価したいと考えるのではないでしょうか。処方された5日分の薬を飲み切ってから受診してもらうのが現実的です。薬剤師としては、今ある薬をきちんと飲み切るように指導することも大切だと思います。

岸田:そうですね。レッドフラッグサインがなければ、服薬アドヒアランスを高めるような指導が求められるでしょう。

G:溶連菌感染症の可能性が高いので、処方薬をきちんと飲んでもらい、飲み切ってもまだ症状が続くようなら、受診してもらいます。38℃の熱はつらいので、ロキソニンSの頓服は構わないと思います。その上でレッドフラッグサインを伝えておき、それらの症状が表れたら、すぐに受診してもらうようにします。

岸田:レッドフラッグサインについては、その場で確認するだけでなく、その後、該当する症状が出て来ないか、注意してもらうよう説明することも非常に重要です。

D:患者には単に「かぜ」と伝えたけれど、医師は細菌感染を疑って抗菌薬であるユナシンを出したのではないかと思います。ウイルス性とか細菌性といったことまで患者にきちんと説明しない医師は多いと思います。抗菌薬が出ているので、まずは今ある薬を飲みながら様子を見てもらった方がよいのではないでしょうか。いずれにしても受診させるべき“決定打”がないので、この段階では受診勧奨はしません。

岸田:確かに、「かぜ」という言葉は厳密に使われないことがあるので、その可能性はありますね。

B:過去にも同じような喉の痛みを経験しており、その時は喉頭蓋炎だったと話していましたよね。本人がその時と症状が似ていると感じているのであれば、喉頭蓋炎である可能性は低くないと思いますので、受診勧奨します。ただ、相談を受けたのが夜間や休日なのであれば、ロキソニンSを販売して、翌日に受診してもらうようにします。

岸田:なるほど、喉頭蓋炎の疑いがあるので受診を勧めるが、夜であれば翌日に受診をしてもらう前提で、ロキソニンSを販売するということですね。

F:もう一度、確認したいのですが、痛みの強さや性状は以前の喉頭蓋炎の時と同じようだったのでしょうか。

A:痛みの強さは同じですが、性状については分かりません。

F:痛みがかなり強そうですし、喉頭蓋炎だとすると怖いですよね。今回の処方は、喉頭蓋炎を疑った上での処方ではなさそうですし、私はロキソニンSを売らずに、再度の受診を勧めたいです。

岸田:何科を受診してもらいましょうか。

F:耳鼻咽喉科がいいと思います。

岸田:そうですね。気道閉塞のリスクがある場合は、耳鼻咽喉科を受診してもらうのがよいでしょう。喉の奥は、内視鏡を使わないと見えません。そのため内科だと、治療が遅れる可能性があります。では、実際にはどうしたのでしょうか。

A:「水分も取れないほどの痛み」ということだったので、ロキソニンSを販売せずに、耳鼻咽喉科の受診を勧めました。

岸田:結果はどうでしたか。

A:「咽頭浮腫」と医師から言われ、3日間外来通院し、ステロイドと抗菌薬の点滴治療を受けたそうです。夜中に気道閉塞が起こると窒息の危険があり、一人暮らしであれば入院してもらっていたという状況だったそうです。同居の家族には、夜中の急変に気を付けてもらうように指示されたとのことです。
 処方されたのは、グレースビット(シタフロキサシン水和物)、ロキソニン、トランサミンです。1週間程度で軽快したものの、体重が6kgほど落ちたと話していました。喉の痛みといえども、命の危険があるのだと、患者自身も驚いていました。

岸田:医師は病名を言わなかったようですが、喉頭蓋炎に近い状態だったのでしょう。

F:喉頭蓋炎だった場合、最初に処方されたユナシンで治療はできないのでしょうか。

岸田:原因菌にユナシンが有効であっても、経口薬では治療が難しいと思われ、通常は注射薬で治療します。今回、Aさんの対応はとても適切だったと思います。

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こう伝えよう

 喉の痛みは、かぜのようにあまり心配ないものが原因であることが多いのですが、まれに喉の奥が腫れて息が詰まってしまうような、重篤な病気のことがあります。

 〇〇さんの場合、昨日、処方された薬を飲んでも喉の痛みが治まらないようですし、食事ができないほど強い喉の痛みを感じておられるとのことなので少し心配ですね。市販薬を飲まれるのもよいのですが、耳鼻咽喉科を受診し喉の状態を見てもらった方がよいかと思います。

 すぐに受診することをお勧めしますが、難しいようであれば、受診するまでの間、ロキソニンSを服用されるのもよいでしょう。その場合、喉の痛みがさらに強くなったり、息苦しさを感じたり、口が開けにくいといった症状が出たら、直ちに救急外来を受診するようにしてください。

!聞き取った情報から想定される状況を伝える

!対応方法と、それを勧める根拠を話す

!レッドフラッグサインを伝え、症状が表れたら直ちに受診するよう伝える

◆Dr.岸田からのメッセージ

 喉の痛みを訴える患者の多くはかぜですが、中には危険な疾患が含まれています。今回のケースはまさにその一例でしょう。まれではあるものの危険な疾患の可能性を常に考えながら、対応することが大切です。

 そのために重要なのは、レッドフラッグサインをしっかり確認することと、患者に対してもレッドフラッグサインを伝え、急変時に対応が遅れないようにすることです。喉の痛みを起こす疾患に対する理解を深め、重篤な疾患ではないかと疑いながら情報収集するスキルを高めてください。

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