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特集:薬剤師キャリア考
薬剤師としての夢を語ってもらいました!
日経DI2015年1月号

2015/01/10

日経ドラッグインフォメーション 2015年1月号 No.207

Q.5 あなたは、薬局薬剤師全体の将来に希望を持っていますか。字

イタリアの薬剤師がキノコの判定をするように、地域の方に健康に関する情報を提供するための専門性や知識を持った薬剤師になりたい。
(40代女性、中規模チェーン薬局勤務)

学位を取る。薬剤師として、というより人生の目標。
(50代男性、病院・診療所勤務)

薬局を経営したい。飲食店や美容室・マッサージなどを併設し、既存の調剤薬局の枠にとらわれない場を作りたい。
(20代男性、中規模チェーン薬局管理薬剤師))

100軒超の薬局を運営する会社だが、DI担当部署がなく、個人でスキルを上げている状態。会社のレベル向上、そして自分の成長のために、DI室を設置し、その業務に就きたい。
(30代男性、全国的な大規模チェーン薬局勤務)

チェーン薬局で、どの店舗でも難なくこなせるよう、糖尿病や小児科領域など様々な専門性を高めていきたい。
(30代男性、中規模チェーン薬局勤務薬剤師)

医療チームの一員として、積極的に処方設計に関わりたい。薬剤師会で、勉強会の企画も行いたい。
(30代女性、個人経営の薬局勤務)

地域住民に信頼され、地域の講演会や相談会に呼ばれる薬剤師になりたい。
(30代男性、中規模チェーン薬局管理薬剤師)

医療者として「役に立つ」存在になりたい。薬のことだけではなく、栄養や運動療法にも踏み込むべきだと思う。現在は在宅専門の薬剤師として薬局で働いているが、子育てが終わったら病院に戻りたい。
(40代女性、中規模チェーン薬局勤務)

薬害防止のためのツールを開発したい。医師が新しい治療を発表するように、薬剤師が薬害を防止するためのツールや考えを発表するようになれば、薬剤師にも発展性があると思う。
(30代男性、全国的な大規模チェーン薬局管理薬剤師)

調査では、最も尊敬する著名な薬剤師の氏名とその理由を聞いた。第1位には「在宅に臨む姿勢が素晴らしい」「患者さんに向ける優しい気持ちが伝わる」などの理由で川添氏が輝いた。

 2014年4月、くろしお薬局グループ(高知市)代表取締役副社長の職を辞して、南国病院(高知県南国市)の薬剤部長に転身しました。

 1998年にくろしお薬局の1号店を開局して、あっという間に16店舗に増えました。業績を上げ、企業として成長している実感はありました。ただ、店舗が増えれば増えるほど、「あんたじゃなきゃ、あかん」といって薬局に来てくれる“マイ患者”がいなくなりました。

 そもそも私が薬局薬剤師になったのは“マイ患者”を持ちたかったからです。90年代前半の病院勤務時代、担当していた患者が、主治医が開業したら病院に来なくなった。「患者は主治医に付いているのであり、自分に付いているわけじゃない。でも薬局なら自分を選んで来てくれるはず」と思ったのです。それなのに、今の自分には“マイ患者”はいない、でも経営者にもなり切れない─。そんな葛藤の末、再び病院薬剤師となる決心をしました。

 これから薬剤師は、地域の人口動態を見据えて動くべきです。地域包括ケアにおける薬剤師の役割を真剣に追究していかなければ、薬剤師は必要とされなくなる。では、地域が求める薬剤師とは、どんな存在なのか。この問いに対する私の答えは、「ずっとそこにいる、顔見知りの薬剤師」です。これからは病院も在宅医療に関与する時代ですから、病院とか薬局とか、場所にこだわる必要はないと思えたのです。

 もう一つ、自身の内面の変化もあります。サッカー選手に例えるなら、30代の頃は相手ゴールに一番近いフォワードをやりたかったのですが、最近はボランチ(中盤の最後尾)として全体の展開を見ながらゲームを組み立てる役割をやりたいと思うようになりました。つまり、病院薬剤師として地域全体を見て、最適なポジションにいる薬局にパスを出せたら、すごくチームに貢献できるんじゃないかと。

 地域包括ケアにおける役割を考えて動いている病院薬剤師はまだまだ少ないのが現状です。その要因の一つには、地域の薬局のことが分かっていないから動けないということがあるのではないでしょうか。であれば、薬局を知り尽くした自分が病院で働く意味があると思うのです。「この時点でこの情報があれば、薬局は動けるでしょ」と、絶妙なタイミングでスルーパスが出せる。病院の薬剤部が「薬に関する地域連携室」になるわけです。実は今、病院から薬局への連携ツールのアイデアを温めています。これを15年に完成させて、運用してみたいと思っています。歴史に残る連携ツールになるかも……。

 専門性も高めたいので、当面は病院薬剤師として頑張るつもりですが、薬局薬剤師の魂を失うことは決してありません。将来の夢? 鍼灸師の資格を取りたいです。在宅で、薬のことに加えて鍼灸もできたら、すごく喜んでもらえるでしょうから。(談)

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