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特集:薬剤師キャリア考
「専門性を極めたい!」 薬剤師の6割が望む
日経DI2015年1月号

2015/01/10

日経ドラッグインフォメーション 2015年1月号 No.207

 薬学教育が6年制になり、調剤室から病棟や在宅へと薬剤師の活躍の場は着実に広がっている。同時に、薬局を巡る経営環境も激変しており、薬局のM&A(合併や買収)も急増。こういった環境変化を背景に、薬剤師のキャリア選択の幅はぐっと広がっている。

 では、薬剤師は将来、どのような仕事・働き方をしたいと考えているのだろうか。調査(詳細は調査概要参照)の結果、「専門性を持った薬剤師として活躍したい」と考える薬剤師が59.0%を占めた(Q1)。特に病院・診療所の薬剤師の専門志向は高く、63.1%に上った。薬局経営者(薬剤師)も42.9%が専門性を持ちたいと考えていた。

Q.1 将来、薬剤師としてどのような仕事・働き方をしたいですか。

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専門薬剤師と在宅に関心

 さらに薬剤師として今後、身に付けたいスキルや資格について聞いたところ、これも「専門薬剤師の認定」が52.1%で最多だった(Q2)。続いて、「在宅業務」が41.6%、「フィジカルアセスメント(バイタルサイン)」が41.4%と、在宅活動に役立つスキルに興味を持つ薬剤師が多かった。

Q.2 薬剤師として今後、身に付けたいスキルや資格はありますか。

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 このほか、組織マネジメントや薬局経営に関する知識にも関心が高い。特に、本部管理部門やエリアマネジャーとして働く薬局薬剤師では、58.8%が組織マネジメントを、52.9%が薬局経営の知識を身に付けたいと考えていた。なお、薬局経営者で薬局経営に関する知識を身に付けたいと考えている人は39.3%にとどまった。

「現職で成長できる」は5割

 調査では、現在の職場で成長できると思うかを聞いた。すると54.1%が「できると思う」と答えたが、「成長できるとは思えない」が30.8%、「分からない」が15.1%を占めた。

 立場によって意識に差があり、本部管理部門で働く人やエリアマネジャーは82.4%が「成長できると思う」と答えたのに対し、管理薬剤師では47.1%と半分以下だった。

 希望の仕事・働き方を実現するためには、環境を変えることも選択肢の一つ。そこで、転職の希望について尋ねたところ、半数弱が現在、転職を考えていると答えた(Q3)。特に病院・診療所の薬剤師の転職希望が多く、64.8%を占めた。「すぐにでも転職したい」と考えているのは全体の8.2%だった。転職を希望する理由・目的としては、「勤務先の将来に希望が持てないから」「給与を上げたいから」が32.8%で並んだ(Q4)。転職を希望する管理薬剤師の42.4%(59人中25人)が「勤務先の将来に希望が持てない」、40.7%(59人中24人)が「給与を上げたい」を挙げた。一方、一般の薬局勤務薬剤師では「違う診療科の処方箋の調剤も経験したいから」が最も多く33.3%(60人中20人)だった。

Q.3 あなたは現在、転職を考えていますか。

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Q.4 転職の理由・目的は何ですか。

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イマドキの薬剤師求人の実情は……

 薬剤師国家試験の合格率低迷もあり、薬局の薬剤師不足は深刻で、超売り手市場が続いている。転職の理由・目的として「給与を上げたいから」を挙げる薬剤師が多いのも、転職すれば給与が上がると考えているからだろう。

 日経DIが運営する薬剤師求人専門メディア「日経DIキャリア」の5万件超の求人情報を基に最近の年収、時給を調べた。その結果、平均年収は422万~583万円、平均時給は1979~2327円で、ドラッグストアが最も高かった(表1)。

表1 薬剤師求人情報に基づく施設別の平均年収と平均時給

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【調査概要】日経ドラッグインフォメーション Online(DI Online)登録会員を対象に、メールでWebアンケートの実施を告知。2014 年11月27日~12月8日の期間で回答を求め、513件の有効回答を得た(調査協力:日経BPコンサルティング)。回答者のプロフィールは以下の通り。【資格】薬剤師:497人、非薬剤師:16人【性別】男性:56.1%、女性:43.9%【年齢】29歳以下:14.6%、30 代:28.1%、40 代:30.6%、50 代:18.7%、60歳以上:8.0%【属性 n=513】《薬局薬剤師 》経営者:5.5%、本部管理部門・エリアマネジャー:3.3%、管理薬剤師:26.5%、一般の勤務薬剤師:26.3%、《病院・診療所の薬剤師》23.8%、《その他》14.6%【薬局の経営形態 n=316】個人経営の薬局:23.4%、ほぼ同一市町村内に複数店舗を展開する法人薬局:30.4%、同一都道府県内やその隣接地域に店舗を展開するチェーン薬局:30.7%、全国的な大規模チェーン薬局(フランチャイズを含む):13.3%、その他:2.2%【親の職業】薬剤師:21.3%、非薬剤師:78.7%

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