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薬局なんでも相談室2
相談室2:キッズスペースの感染予防
日経DI2014年12月号

2014/12/10

日経ドラッグインフォメーション 2014年12月号 No.206

 小児科クリニックの門前に位置する当薬局では、小児の患者さんのため、大人の待合室とは別にキッズスペースを作っています。ビニールコーティングされたマットを敷き、靴を脱いで上がってもらうスペースです。

 キッズスペースの掃除は毎朝、出勤後すぐに行っています。まず掃除機をかけ、その後、拭き掃除をします。ソファーや本棚などの家具を拭いてから、最後に床のマットも水拭きをします。拭き掃除にはタオル地のクロスを使用していますが、汚染源にならないように、使用後には次亜塩素酸に浸して消毒し、汚れたら早めに取り替えています。

 キッズスペースで患児が嘔吐やお漏らしをした場合は、スタッフが手袋をしてキッチンペーパーなどで汚物を取り除いた後、消毒薬で拭き清めます。消毒薬の基本は次亜塩素酸ですが、ロタウイルスやノロウイルスの可能性が低ければ消毒用アルコールを用いることもあります。

 床掃除も大事なのですが、一番の問題点はおもちゃや本です。「小児科の待合室には本やおもちゃを置かない」という医師もいるくらいです。

 感染性の疾患で受診するお子さんが多い小児科では、本やおもちゃを待合室に置いておくと、それを介した接触感染を起こす恐れがあるからです。そこで、手で触れなくても待ち時間を過ごせるテレビやDVDを置いている薬局もありますが、ずっとつけっ放しというのは感心しませんし、放送内容によっては子どもの視聴に問題があるかもしれません。そのため、当薬局ではテレビではなく、本やおもちゃを置いていますが、全ての備品を、ある程度感染の可能性があるものと考えて扱っています。

 キッズスペースの備品は原則、キッズスペースから出しません。お子さんに頼まれても、貸し出しはしませんし、持ち帰りを防ぐために、本には薬局の名前を入れています。さらに、おもちゃや絵本は、少しでも汚くなったらすぐ取り替え、お母さんたちに不快感を持たれないように気を配っています。

 病気のお子さんが来る薬局で、各患者を隔離せずに感染を完全に防ぐことは不可能ですが、丁寧な清掃と備品管理により、気持ち良く過ごしてもらえるスペースを作りましょう。

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