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TOPICS
第47回日薬大会が山形市で開催 ほか
日経DI2014年11月号

2014/11/10

日経ドラッグインフォメーション 2014年11月号 No.205

第47回日薬大会が山形市で開催
台風の中、約5700人が参加

 10月12、13日に第47回日本薬剤師会学術大会が山形市で開催された。2日間にわたって、講演、シンポジウムや、会員による口頭・ポスター発表などが行われた。台風19号の日本列島直撃が予想される中での開催となり、参加者数は5688人と、大阪市で開催された昨年の大会の約1万5000人を大きく下回った。

 山形県で日薬大会が開催されるのは初めて。開会式で挨拶した日薬会長の山本信夫氏は、「薬剤師の思いを結集することによって、大都市でなくとも学術大会を開催できることを示せた。分科会では真摯な議論を行い、薬剤師の在るべき姿に向かって今日から歩み始めていただきたい」と語った。

 開会式後に開かれた記者会見で、大会運営委員長を務めた山形県薬剤師会会長の服部智彦氏は、「当初見込みの7000人よりは参加者数は少なかったが、当初は開催も危ぶまれた小さな都市に5600人を超える薬剤師に集まっていただいたことには感謝したい」と話した。日薬の山本会長も、「まだ日薬大会を開催していない県もある。今大会で薬剤師が一丸となれば、どんな都市でも開催できると示せたのは意義がある」と語った。

 なお、来年の第48回大会は、2015年11月22、23日に鹿児島市で開催される予定だ。


総務省が厚労省に規制の合理化を勧告
薬局にメスピペットは不要

 総務省は10月14日、「規制の簡素合理化に関する調査」の結果に基づき、厚生労働省に改善を勧告した。

 薬局における調剤に必要な設備および器具は、薬局等構造設備規則(昭和36年厚生省令第2号)で定められている。総務省の調査によると、同規則で必須とされた器具のうち、メスピペットやピペット台などが使われていなかった。

 厚労省は1998年に同規則を改正し、使用頻度が激減した調剤器具(乳鉢、るつぼなど)は備え付けを不要としている。総務省は、メスピペットやピペット台などについても、規則の対象から除外する余地があると結論している。


後発品「誤認」による不適切事例
日本医療評価機構が報告

 9月26日に日本医療評価機構が公表した「医療事故情報収集等事業第38回報告書」で、医療者の後発品に関する知識不足により、適切な薬物療法がなされなかった事例が過去10年間で7例に上ることが明らかになった。

 後発品に関する誤認から適切な薬物療法がなされなかった事例は、(1)医療者が後発品であることを知らなかった事例、(2)薬効が違う薬剤を後発品であると思い込んだ事例──の2つに大別される。同機構が運営する医療事故情報収集等事業には、04年10月の事業開始から14年6月末までの期間に(1)が5件、(2)が2件報告された。

 事例の一つは、医師が先発品名で中止を指示したが、薬剤部から届いた薬剤名が一般名処方の後発品だったために、看護師が投与を継続してしまったケース。処方オーダー画面と処方箋の記載が異なることが、エラーの要因と分析された。

 他にも、薬剤師が誤って出した薬剤を、看護師が後発品であると思い込んだ事例などが報告されている。

 同報告書では、「医師やその他の医療者が医薬品に関する知識を得ることは重要であるが、多くの販売名を正しく記憶することは現実的ではなく、また記憶に頼る医療安全対策は記憶間違いなど新たなエラーの要因となる」として、先発品名や一般名、薬効が簡単に閲覧できるシステム構築の重要性を指摘している。


四国厚生局が発表した薬局の指導事例
疑義照会の不足を指摘

 四国厚生局は、10月15日、13年度に四国4県の保険薬局に個別指導を実施し、改善を求めた指摘事項についてウェブサイトで公開した。

 調剤に関しては、薬学的に見て、処方内容に問題が疑われるにもかかわらず、処方医への疑義照会がなかった事例が見られた。例えば、消化性潰瘍が疑われる患者に対するセレコックス(一般名セレコキシブ)の処方や、外用ステロイドと外用抗真菌薬の併用、薬価基準収載から1年以内の新薬が長期処方されていた場合などだ。このような場合には疑義照会を積極的に行うよう求めている。他に、処方箋の管理や薬剤服用歴の患者情報の充実などにも言及している。


C肝治療薬ソブリアード死亡例でブルーレター
高ビリルビン血症に注意

 厚労省は10月24日、ソブリアードカプセル100mg(一般名シメプレビルナトリウム)について、製造販売元のヤンセンファーマに、「使用上の注意」の改訂と安全性速報(ブルーレター)の配布を指示した。

 シメプレビルはジェノタイプ1型のC型慢性肝炎治療に用いられる抗ウイルス薬。13年12月6日の発売から14年10月10日までの間に、シメプレビルの投与により血中ビリルビン値が著しく上昇し、肝機能障害や腎機能障害を発現、死亡した例が3例報告されたことによるもの。投与中は定期的に血中ビリルビン値を測定するなど、注意を喚起している。


アセトアミノフェン使用上の注意を改訂
過量投与に更なる注意を

 厚労省は、10月21日、アセトアミノフェンの「使用上の注意」の改訂を日本製薬団体連合会に通知した。

 アセトアミノフェンは過剰に投与すると肝障害につながるため、既に警告の項に、アセトアミノフェンを含む薬を併用することを避けるよう記載されている。しかし、14年9月に薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会に報告されたアセトアミノフェンの特定使用成績調査において、併用や過量投与例が発見された。

 そこで、今回の通知では、重要な基本的注意の項に、併用の確認や、患者にアセトアミノフェン含有製剤と併用しないよう指導することなどが追加された。


エパアルテが販売中止に
調査症例集まらず売り上げ見込みも立たず

 日水製薬は9月26日、脂質異常症治療薬イコサペント酸エチル(商品名エパデール)の要指導医薬品(発売当初は第1類医薬品)であるエパアルテの販売を中止したことを発表した。同社はエパアルテを13年4月に発売していた。

 販売中止の理由は、適正使用調査に必要な患者登録数が十分に確保できなかったこと。製造販売承認の条件として適正使用調査が課されており、患者登録数の目標は、エパアルテと同成分のエパデールTを販売する大正製薬と合わせて300人だった。しかし日水製薬側の患者登録は難航し、状況の改善は期待できないため販売を中止するに至った。


ケンコーコムの「ヨヤクスリ」会員薬局向けサービス開始
薬局情報を無料で掲載

 ケンコーコムは10月から、処方箋をスマートフォン(スマホ)で送信するサービス「ヨヤクスリ」の会員薬局向けサービスを開始した。

 約3万8000軒の会員薬局の電話番号、住所だけでなく、開局時間や薬局からのメッセージなども無料で掲載する。薬局の写真も1店舗につき4枚まで掲載可能。複数の薬局を傘下に持つグループは、専用URLを付与したトップページも無料で作成できるようにした。また、チラシ印刷用のデータや、薬局に設置する三角ポップなども提供する。基本的には無料だが、一部の資材については実費徴収も視野に入れている。


日本保険薬局協会が公開
電子お薬手帳が使える薬局のウェブ検索システム

 日本保険薬局協会(NPhA)は10月3日、電子お薬手帳サービス「健康情報貯金箱/お薬情報玉手箱」を提供、あるいは提供準備中の全国の薬局を検索するウェブサイト(http://www.nippon-pa.org/e-phr/s.cgi/index.html)を公開した。

 10月24日の時点で、同サイトに掲載されているサービス提供中と提供準備中を合わせた導入店舗数は883だ。都道府県別では提供薬局数が最も多いのは栃木県で70店舗、2番目が茨城県で47店舗、3番目が三重県で38店舗となっている。NPhAは、13年10月から同サービスを開始していた。


総合メディカルが全店舗に
パナソニックヘルスケアの電子お薬手帳を導入

 総合メディカルは、15年3月までにパナソニックヘルスケアの「ヘルスケア手帳(電子お薬手帳)」を全525店舗で利用可能にすると10月8日に発表した。

 ヘルスケア手帳は、パナソニックヘルスケアが14年7月に薬局向けに発売した電子お薬手帳サービス。スマホアプリ上の処方箋事前送信機能を使って、患者は処方箋を撮影し、薬局に送信する。薬局は処方箋情報を受信するとともに、患者が過去に服用した薬の履歴を薬局のパソコンなどで確認する。

 総合メディカルは9月中旬から各店舗へのヘルスケア手帳の導入を開始している。


新薬DIピックアップ
ベルソムラ錠《2014年9月26日製造販売承認》
オレキシン受容体拮抗作用を持つ不眠症治療薬

 2014年9月26日、不眠症治療薬スボレキサント(商品名ベルソムラ錠15mg、同錠20mg)の製造販売が承認された。適応は「不眠症」で、1日1回20mg、高齢者には1日1回15mgを就寝直前に経口投与する。

 現在、不眠症治療の中心は薬物療法である。使用される睡眠薬は、ペントバルビタールカルシウム(ラボナ)などのバルビツール酸系の依存性の強いものから、より忍容性の高いトリアゾラム(ハルシオン他)などのベンゾジアゼピン系、ゾルピデム(マイスリー他)などの非ベンゾジアゼピン系、メラトニン受容体作動系のラメルテオン(ロゼレム)に移っている。

 睡眠薬の処方頻度が高まるに伴い、一部の患者では長期服用時の依存や乱用が問題となっている。世界初のオレキシン受容体拮抗薬であるスボレキサントは他の薬剤とは異なる作用機序を持つことから、これらの問題を起こしにくいと期待されている。

 スボレキサントは、覚醒を維持する神経伝達物質であるオレキシンの受容体への結合をブロックし、過剰な覚醒状態を抑制する。より自然に近い形で、脳を覚醒状態から睡眠状態へと移行させることを狙って開発された。

 第3相国際共同試験(対象:日本人を含む原発性不眠症患者)では、3カ月間の就寝前投与により、睡眠維持効果および入眠効果が認められている。さらに、6カ月間投与における安全性および忍容性に関してもおおむね良好であった。海外では、14年8月に米国で承認されている。第3相国際共同試験では、20.9%に副作用が認められ、主な副作用は傾眠(4.7%)、頭痛(3.9%)、疲労(2.4%)であった。

 併用禁忌はCYP3Aを強く阻害するイトラコナゾール(イトリゾール他)など。本薬の代謝を阻害し、作用を増強させる可能性があるためだ。なお、食後および食直後の服用では、効果発現が遅れることにも注意しなければならない。

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