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日薬代議員をお手盛りで決めるな、会員の無関心さが悪弊の背後に
日経DI2014年11月号

2014/11/10

日経ドラッグインフォメーション 2014年11月号 No.205

 去る9月17日に、日本薬剤師会の代議員の補欠選挙について通知が出されたことはご存じだろうか。

 補欠選挙と言っても、6月に開催された第83回定時総会で8人の代議員が理事に選任されたことを受けたもので、関係するのは北海道、新潟県、静岡県、滋賀県、京都府、大阪府、山口県、福岡県の8道府県の薬剤師会のみだ。日薬のウェブサイトによると、選挙日は12月16日、選挙投票期間は12月1日~12月16日までとなっている。

 ここでふと心配になった。日薬の会員は、果たして自分の都道府県の代議員を知っているのだろうか、と。筆者はたまたま最近、知人の代議員経験者から、日薬の代議員制について話を聞く機会があった。だから補欠選挙のお知らせも目に留まった。だが特に若い世代にとっては、「代議員って何ですか?」くらいの存在かもしれない。

 6月の定時総会で日薬の会長選挙が行われ、新会長として山本信夫氏が選出されたことは会員であればご存じだろう。その選挙は、まさに代議員の投票によって行われた。また、同総会では、薬剤師会館建設に関する議案も採決され、それも代議員によって否決されている。つまり代議員は、国政でいえば国会議員に相当する、組織の方向性を決めるという極めて重大な責任を持つ役職なのだ。

 その代議員の選出は、各都道府県薬剤師会において、正会員による選挙で行われる。つまり、代議員は会員が選んだ代表ということになる。しかしながら、立候補者の略歴や趣意書、所信表明をしっかりと理解し、投票した記憶なんてないぞ、と思われる人も多いのではなかろうか。

 それもそのはず、現在の代議員の選出に際して、実際に選挙が行われたのは、47都道府県中たった3県のみだった。残りの44都道府県は立候補者が定数と同数だったため無投票当選となり、選挙は行われなかった。信任投票が行われた形跡もない。ある県では特定のポストに就いた役員を自動的に代議員候補とし、ある県では役員会など密室で候補者を決めていると聞く。その候補者が自動的に代議員になるわけだから、お手盛りと批判されても仕方がない。

 それでも代議員が自覚と責任感を持って職務を全うするなら、問題はないかもしれない。ところが会員の側に代議員を選んだ意識もなければ、代議員側にも会員の代表であるという自覚も責任感もなく、総会では居眠り、おしゃべり、品のないヤジに終始している者もいる。真摯に職務を全うしている代議員もいるにはいるらしいのだが……。

 そんな状況を聞くにつけ、代議員制による日薬の運営の仕組みには大いに疑問を感じる。まず、会長選のような重要事項は直接選挙で決定するべきだろう。また、それ以外は代議員制であるとしても、代議員は会員に対して、議決に際しての考え方や、誰に投票したのかを説明する義務があるのではないか。

 逆に言うと、代議員がいま一つやる気になれないとすれば、その背景には会員の無関心さがあると思う。

 かのマザー・テレサは、「愛の反対は無関心である」と説いた。日薬に愛を注ごうとは言わないまでも、もう無関心でいるのはやめにしたい。筆者を含めて、日薬の会員はもう少し運営に関心を持とうではないか。それが日薬の運営を活性化する道であるはずだ。(一顧万両)

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