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後発医薬品調剤体制加算なしが4割ほか

2014/10/10

日経ドラッグインフォメーション 2014年10月号 No.204

後発医薬品調剤体制加算なしが4割
NPhA調査、後発品在庫300品目以上が5割超に

 日本保険薬局協会(NPhA)は9月12日、後発医薬品に関するアンケート結果を発表した。それによると、後発医薬品調剤体制加算の区分状況は、「加算なし」が40.0%を占めることが明らかになった。「加算1」(18点)は31.1%、「加算2」(22点)は28.9%だった。今年4月の調剤報酬改定前の3月時点での「加算なし」は19.9%、「加算1」(5点)は15.8%であり、「加算2」(15点)を算定していた19.5%の薬局の一部も「加算なし」に区分が変更になったことが示され、算定基準のハードルの高さが浮き彫りになった。後発品の調剤割合(新指標)は平均56.6%だった。

 在庫している全医療用医薬品は平均1124.5品目で、前年の1088.7品目から35.8品目の増加にとどまった。ただし後発品に限ると256.2品目から347.2品目に急増。300品目以上の後発品を在庫する薬局は36.9%から52.1%と半数を超え、後発品の在庫負担が大きくなっている現実も浮かび上がった。一般名処方も確実に浸透しており、全応需処方箋のうち一般名での処方がある割合は前年の35.0%から41.2%に増えた。

 同調査はNPhAが会員薬局を対象に毎年行っているもので、今年は7月25日~8月12日に実施され、全国2346薬局から回答を得た。


ACE阻害薬とARB
妊婦への投与禁忌徹底をPMDAが適正使用を喚起

 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は9月11日、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)とアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)に対して「PMDAからの医薬品適正使用のお願い」を発行した。(1)妊婦または妊娠している可能性のある婦人に投与しないこと、(2)投与中に妊娠が判明した場合は、直ちに投与を中止すること、(3)妊娠する可能性のある婦人に投与する場合には、胎児に与える影響を説明し、妊娠が判明した場合は、速やかに医師に相談するよう繰り返し患者に説明すること─の3項目について、改めて徹底するよう医療従事者に注意を喚起している。


アリセプトの適応にレビー小体型認知症が追加
全ての剤形が対象に

 アセチルコリンエステラーゼ阻害薬のアリセプト(一般名ドネペジル塩酸塩)に「レビー小体型認知症における認知症症状の進行抑制」の効能が追加された。レビー小体型認知症への適応を持つ薬剤としては世界初。

 適応追加は、アリセプトの全ての剤形(普通錠、口腔内崩壊錠、細粒、内服ゼリー、ドライシロップ)が対象で、用法・用量は「通常、成人にはドネペジル塩酸塩として1日1回3mgから開始し、1~2週間後に5mgに増量し、経口投与する。5mgで4週間以上経過後、10mgに増量する。なお、症状により5mgまで減量できる」とされた。


抗てんかん薬ラモトリギン 成人への単剤使用が可能に
イーケプラも単剤療法申請中

 厚生労働省は8月29日、抗てんかん薬のラモトリギン(商品名ラミクタール)について、成人患者への単剤使用を追加承認した。単剤使用が可能になったのは、2006年以降に承認された新規抗てんかん薬で初めて。追加された効能は、「成人てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)および強直間代発作に対する単剤療法」。

 このほか、レベチラセタム(イーケプラ)についても、14年3月に経口薬、14年8月に注射薬の単剤療法の効能追加が申請されている。10年以降、日本てんかん学会などが新規抗てんかん薬の単剤療法の早期承認を求めていた。


C型肝炎の医療費助成 ダクルインザとスンベプラ併用
IFNフリー治療も対象に

 新規C型肝炎治療薬のダクラタスビル塩酸塩(商品名ダクルインザ)とアスナプレビル(スンベプラ)が9月2日に薬価収載されたことを受けて、厚労省は9月19日、同日付けで「肝炎治療特別促進事業の実施について」を一部改正し、肝炎治療に関する医療費助成の対象に両剤の併用療法を追加すると発表した。改正の内容は、保険適用となった9月2日まで遡及される。助成対象は「HCV-RNA陽性のC型慢性肝炎またはChild-Pugh分類AのC型代償性肝硬変で、肝癌の合併のない者」。原則として日本肝臓学会肝臓専門医が診断書を作成することが求められる。


月経困難症でのミレーナ使用 保険診療で可能に
公知申請の事前評価が終了

 子宮内にレボノルゲストレルを持続的に放出する器具(医療用医薬品、商品名ミレーナ)の月経困難症に対する使用が、9月2日から保険診療で行えるようになった。同日までに薬事・食品衛生審議会における公知申請の事前評価が終了したことを受けた措置。

 ミレーナは、いわゆる「避妊リング」の一種で、子宮内黄体ホルモン放出システムと呼ばれるもの。07年7月に避妊を効能として発売され、14年6月に過多月経にも効能が拡大されていた。今後は過多月経と月経困難症への使用について保険が適用される。薬価は52mg1個2万6984.3円。


OTC薬のリスク区分一部改訂 ベクロメタゾンが指定第2類に
ロキソニンSの変更でパブコメ

 OTC薬の第1類医薬品と指定第2類医薬品の指定の一部が改正され、9月15日からオキシコナゾール(膣カンジダ治療薬に限る)が第1類に、12月7日からベクロメタゾンプロピオン酸エステルが指定第2類になる。ベクロメタゾンの単味製剤「コンタック鼻炎スプレー(季節性アレルギー専用)」「ナザールAR(季節性アレルギー専用)」が指定第2類となり、インターネット販売などが可能になる。

 このほかロキソプロフェンナトリウム水和物製剤「ロキソニンS」を現行の第1類から指定第2類に変更することについて、厚労省が9月20日から10月22日までパブリックコメントを実施している。


東北の医学部新設構想 東北薬科大に決定
16年度の開学を目指す

 東北地方の医学部新設構想について、文部科学省の「東北地方における医学部設置に係る構想審査会」は8月28日、応募のあった3団体のうち東北薬科大学が応募した「東北医科薬科大学」の構想を選定したと発表した。

 東北薬科大学は16年度の開学を目指し、15年3月に設置認可を申請する予定だ。その後、大学設置・学校法人審議会が設置構想を審査し、夏ごろにも正式に認可される見込み。ただし、東北6県全体との連携ができておらず、県外の医療機関とのネットワーク構築が必要であることなどが懸念事項として挙げられている。


新薬DIピックアップ
クレナフィン爪外用液《2014年9月2日発売》
日本初の外用爪白癬治療薬

 14年9月2日、爪白癬の治療薬としてエフィナコナゾール(商品名クレナフィン爪外用液10%)が薬価収載と同時に発売された。適応は「皮膚糸状菌(トリコフィトン属)による爪白癬」で、1日1回罹患爪全体に塗布する。

爪白癬は、トリコフィトン属である一群の真菌を主な原因菌とする爪の感染症である。爪の混濁、肥厚、変形、落屑といった外見上の変化に加え、爪の肥厚に伴い靴を履くときの痛みや歩行困難が出現するなど、患者の肉体的・精神的な負担は大きい。また治療が適切に行われない場合に、家族内感染などの周囲への拡散を容易に引き起こすことが大きな問題となっている。

 これまで、日本において爪白癬に適応のある薬剤は経口抗真菌薬のみであり、外用の抗真菌薬は体部・足部白癬などにしか適応がなかった。しかし、経口抗真菌薬には肝障害などの全身的副作用や薬物相互作用も多く、特に高齢者や合併症により複数の治療薬を服用している患者では使用が制限される場合もある。

 今回発売されたエフィナコナゾールは、日本で初となる爪白癬に対する外用抗真菌薬である。既存のイトラコナゾール(イトリゾール他)などと同じトリアゾール系抗真菌薬で、真菌細胞膜を構成するエルゴステロールの生合成を阻害することで抗真菌作用を発揮する。エフィナコナゾールは爪甲の透過性に優れており、爪白癬の原因菌(皮膚糸状菌)に対して高い抗真菌活性を有することから、外用製剤として開発が進められた。製剤はハケ一体型のボトル容器であり、薬液を爪面に容易に塗り広げることができる。

 同薬は第3相試験として基剤対照二重盲検比較試験が行われ、投与後52週目の完全治癒率などが基剤より有意に優れることが認められている。第3相試験では副作用が6.4%に認められたが、大部分は適用部位の皮膚症状で、皮膚炎(2.1%)、水疱(1.5%)、紅斑(0.7%)などが多くみられた。

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