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調剤報酬明細書記載(2)
日経DI2014年9月号

2014/09/10

日経ドラッグインフォメーション 2014年9月号 No.203

 今回は、分割調剤やそれに類する特殊な調剤を行った場合の調剤報酬明細書への記載について解説する。

 同一の薬局において長期処方(14日分を超える投薬)された薬剤を分割調剤した場合、調剤数量欄の単位数には、「分」の略号を付記する。このため、問題1の調剤数量は、1回目の調剤に関して「分」14(表1[ア])と記載する。なお、調剤報酬明細書の受付回数欄には初回のみ「1」と記載し、2回目以降はカウントしない。

 調剤基本料は初回のみ通常の点数を算定でき、2回目以降は5点を算定する。また、2回目以降は、薬剤服用歴管理指導料などの薬学管理料や、基準調剤加算などの調剤基本料の加算は算定できない。このため、問題1の薬局の調剤基本料が通常41点であれば、算定できる調剤基本料は1回目と2回目の合計で46点であり、薬学管理料は1回目分しか算定できない。

 ただし、1回目に調剤した薬局とは異なる薬局で2回目以降の分割調剤が行われた場合は、2回目の薬局において通常の調剤基本料を算定することができる。調剤報酬明細書の受付回数欄には「1」と記載する。薬剤服用歴管理指導料などの薬学管理料や、基準調剤加算などの調剤基本料の加算も算定できる。

 次に、後発医薬品に関する分割調剤について。患者が後発品を使用したことがなく初めて後発品を服用するなどの目的で分割調剤を行った場合、調剤数量欄の単位数には、「試」の略号を付記する。

 調剤基本料は長期処方の分割調剤と同様、初回のみ通常の点数を算定でき、2回目以降は5点を算定する。なお、2回目以降の調剤においては、薬学管理料(薬剤服用歴管理指導料を除く)は算定できない。

 また、分割調剤における2回目以降の調剤においては、交付可能な薬剤数量に注意する。処方箋の使用期間(使用期限)の日数(通常は4日)と、用量(日分)に示された日数との和から、1回目調剤日までの日数を差し引いた日分を超えた数量は交付できない。

 問題1の場合、1回目の調剤で14日分を交付しており、残りは16日分残っている。しかし、処方箋の使用期間(4日)と処方日数(30日)の和である34から、19(4月20日から4月1日までの間の日数)を差し引くと15となり、調剤できるのは最大15日分である。従って、2回目の調剤数量の欄には15([イ])と記載する。

 また、内服薬や湯薬の分割調剤を同一薬局で行う場合には、2回目の調剤料に関して、1回目の調剤から通算した日数に対応する調剤料から、前回までに請求した調剤料の点数を引いた点数を調剤報酬明細書に記載する。問題1の場合、合計の調剤数量は29日分であり調剤料は81点となるが、1回目の調剤料は14日分なので63点([ウ])を記載し、2回目は残りの18点([エ])を記載する。

表1 問題1の解答

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 問題2は、経口ステロイドの漸減療法など、投与量が徐々に変化する場合の明細書の書き方についてである。

 内服薬調剤料は通常、1剤1日分を所定単位とし、服用時点が同一のものは1剤とするのが原則だが、同一薬剤の服用回数または錠数を漸増・漸減していくような場合、服用時点の差異にかかわらず1連の服用として調剤料を算定する。異なる一剤としては算定しない。このため、問題2の調剤料は15日分となり、合計で71点である。

 ただし、調剤報酬明細書への記載の方法は特殊であり、分割調剤の場合と異なり、2回目以降の調剤料は記載せず、1回目の調剤時に全ての調剤料を記載する。このため、問題2の調剤料は、1回目に71(表2[ア])、2回目に0([イ])、3回目に0([ウ])を記載する。さらに、摘要欄には、「プレドニゾロン(1)~(3)は通算15日分の調剤料を算定」と記載する。

 薬剤料は調剤基本料とは異なり、それぞれ交付した薬剤の数量に対応する分を計上するため、1回目に21点([エ])、2回目に10点([オ])、3回目に3点([カ])を記載する。

 なお、このような調剤の場合、調剤基本料は2回目以降5点を算定し、薬学管理料は2回目以降算定できない。

表2 問題2の解答答

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講師 伊藤 典子
Ito Noriko
NIメディカルオフィス(東京都中央区)会長。医療秘書教育全国協議会医事CP検定委員などを経て、2000年に診療報酬、調剤報酬の解説書の出版事業などを行う会社を設立。

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