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特集:OTC薬
Case09/ パーキンソン病の患者
日経DI2014年7月号

2014/07/10

日経ドラッグインフォメーション 2014年7月号 No.201

 パーキンソン病治療薬のレボドパとの併用に注意が必要な薬剤の一つに、ピリドキシン塩酸塩(アデロキシン他)がある。ピリドキシンは腸管から吸収されてピリドキサールリン酸になるが、これはDOPA脱炭酸酵素の補酵素として働くため、レボドパの末梢での脱炭酸化が促され、脳への到達量を減少させるためだ。

 ピリドキシンは水溶性ビタミンであるビタミンB6群の一つ。OTC薬として販売されているビタミン剤のうち、眼精疲労や肩凝り、手足のしびれ、口内炎や肌荒れなど向けの製品には、ピリドキシンが配合されているものが多い。医療用医薬品と同じ1日量(100mg)を含むものも少なくない。Iさんが飲み始めたビタミン剤にピリドキシンが配合されていないか確認する必要がある。

 なお、レボドパと脱炭酸酵素阻害薬(ベンセラジド塩酸塩またはカルビドパ水和物)の配合剤は、レボドパ単剤と異なり、ピリドキシンの影響をほとんど受けないとされ、併用注意ではない。

 このほか、レボドパとの併用で注意が必要なOTC薬の成分には、鉄やアルミニウム、銅などの金属イオンがある。レボドパのカテコール基とキレートを形成し、消化管吸収が阻害されて効果が減弱するためで、レボドパ単剤および配合剤の両方で併用を避ける必要がある。OTCの胃腸薬やカルシウム剤などには銅クロロフィリンが含まれている製品が多い。

患者に伝えたい一言

肩凝りや腰痛にお悩みなのですね。ビタミン剤にはいろいろな商品があって、肩凝りや腰痛に効くものがあります。ただ、Iさんが飲まれているレボドパは、ビタミンの中でもビタミンB6と一緒に飲むと効果が弱まる恐れがあるので、避けていただきたいのです。Iさんが飲まれているビタミン剤にビタミンB6が入っているか確認しますので、一旦服用を中止して、箱ごと薬局に持ってきていただけますか。それと、鉄剤や胃腸薬の中にもレボドパの効果を弱めるものがありますので、飲まれる前にご相談ください。

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