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特集:OTC薬
Case04/キノロン系抗菌薬服用の患者
日経DI2014年7月号

2014/07/10

日経ドラッグインフォメーション 2014年7月号 No.201

 キノロン系抗菌薬は、アルミニウム、マグネシウム、鉄、カルシウム、亜鉛などの金属カチオンを含有する医薬品との併用により、効果が減弱することが知られている。

 キノロン系抗菌薬と金属カチオンが消化管内で接触すると、難溶性のキレートを形成し、キノロン系抗菌薬の消化管からの吸収が減弱し、血中濃度が低下するためと考えられている。

 相互作用の程度は、抗菌薬と金属カチオンとの組み合わせによって異なる。例えばレボフロキサシン100mgの血中濃度時間曲線下面積(AUC)は9.29μg・hr/mLであるのに対し、アルミニウム1000mgを同時に摂取した場合は、5.11μg・hr/mLに低下する。

 金属カチオンが多く含まれるOTC薬としては、アルミニウムを含む制酸薬、マグネシウムを含む緩下剤などがある。他に鉄分補給を目的としたサプリメント、健康食品などにも注意が必要だ。

 「年配の人を中心に制酸薬を常用している人は多い」と金田氏。そこで、薬局ではキノロン系抗菌薬の薬剤情報提供書に、OTCの胃薬との同時摂取を避けるように記載しているという。

 ただし、この相互作用は、消化管内での両剤の物理的な接触によって起こるものであり、抗菌薬服用後2~3時間空けて金属カチオン製剤を服用することで防げる。

 なお、金属カチオンは腸管内に長時間留まるため、先に服用する場合は、抗菌薬服用までの時間を長めに取った方がよい。

患者に伝えたい一言

お薬の中には、胃に負担を掛けるものもありますが、今日出されているお薬は、特に胃を荒らすことはありません。ですから、胃薬などを一緒に飲む必要はありません。また、このお薬は一部の胃腸薬と一緒に飲むと、菌を抑える力が弱まってしまいます。ただし、3時間程度空ければ問題ないことも分かっていますので、胃薬を飲む場合には、一緒に飲まずに時間を空けることをしっかり守ってください。胃の不快感などがよくあるようでしたら、一度、先生に診てもらうことをお勧めします。

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