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OTCトレンドウォッチ
生薬配合の便秘薬ほか
日経DI2014年7月号

2014/07/10

日経ドラッグインフォメーション 2014年7月号 No.201

 本稿では、新たに発売された便秘薬と、虫刺されやかぶれに対する外用薬2製品を紹介する。

生薬配合の便秘薬

 ハーブイン「タケダ」(武田薬品工業)は、2014年4月に発売された生薬を配合した便秘薬である。キャッチコピーに「カチカチ便・生理前の不快な便秘にも」とあるように、通常の便秘のほか、月経前のプロゲステロンの影響によって起こる大腸の水分吸収促進と蠕動運動抑制による便秘に悩む方に薦めたい。

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 効能は、便秘、便秘に伴う症状の緩和(腹部膨満感、吹き出物、肌荒れ、食欲不振〔食欲減退〕、頭重、のぼせ、痔、腸内異常発酵)である。15歳以上で2~3日便通がない場合は1回2~3錠、4日以上便通がない場合は3~4錠を服用する。量を減らせば、11歳以上から服用できる。初回は最小量を用い、便通の具合や状態をみながら量を調整するよう伝える。

 大腸刺激性下剤としてダイオウエキス、ダイオウの働きを助けるカンゾウエキス末、浸潤性下剤のジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS)が配合されている。ダイオウは、武田が開発・栽培した信州大黄より抽出しているという。

 ダイオウには子宮収縮作用および骨盤内臓器の充血作用があり、流早産の危険性がある。そのため妊婦または妊娠していると思われる人が、自己判断で服用するのは避けることが望ましい。また、母乳移行があるため、授乳中も使用を避ける。ダイオウにより尿の色が変化(橙~赤色)することを伝えておくとよいだろう。

 薄褐色のフィルムコーティング錠で、生薬の臭いもなく飲みやすい。他の瀉下薬との併用は避ける。長期間にわたって慢性的に服用している方には、一度受診を勧める。

 就寝前に服用となっているが、早朝にトイレの時間がなかったりタイミングが合わず通勤時間と重なってしまうことを懸念する方には、例えば昼ごろの服用で夜にお通じがあるようにしてもよいかもしれない。

強い炎症に効くPVA配合

 14年5月に発売されたウナコーワエースL(興和)は、「ウナコーワシリーズ史上最強処方」をうたった製品である。蚊、毛虫、ムカデ、ダニ、ノミなどの毒虫やクラゲに刺されて強い炎症と激しい痒みを伴う症状向けの製品である。炎症に効くアンテドラッグ型ステロイド成分であるプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(PVA)、知覚神経麻痺作用のあるアミド型の局所麻酔成分であるリドカイン塩酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩のほか,患部に清涼感を与えるl-メントール、dl-カンフルが配合されている。

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 1日数回適量を患部に塗布する。化膿部位や創傷面、粘膜や目の周りには使用しない。また、長期連用は避け、5~6日使用しても改善しない場合には受診するように伝える。患部の腫れがひどい場合や、蜂などに刺されて広い範囲のむくみや腫れ、アナフィラキシーショックのような症状が出ている場合には、すぐに受診するように伝える。

 使用面はスポンジ状になっており、軽く患部に押し当てて液を充分浸透させるように使用する。メントールの香りでスーッとした清涼感がある。

 同成分で伸びがよく持続性のあるアクアゲルタイプのウナコーワエースGも同時発売されている。

女性の頭皮トラブルに

 ヘアカラーやパーマ、ストレス、乾燥などによる頭皮のかぶれや痒みに悩む女性にお薦めなのが、エンクロン レメディーナ(資生堂薬品)である。

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 抗ヒスタミン成分のジフェンヒドラミン、痒みに効くリドカイン、抗炎症作用のグリチルリチン酸二カリウムなどが配合されている。ステロイドは使用していない。添加物のグリセリンは、保湿作用も期待できる。

 適応は痒み、皮膚炎、かぶれ、湿疹、蕁麻疹、あせも、ただれ、しもやけ、虫刺されで、1日数回適量を患部に塗布する。小児にも使用可能だが、保護者の指導監督の下、使用する。5~6日間使用して改善しない場合は、真菌など他の要因による症状である可能性があるため、受診するよう伝える。

 透明なローション剤で、ほんの少しとろみがあるが流れやすいので、目に入らないように注意を促す。塗り広げるとすぐ乾き、べたつきはなく、さらっとした使用感である。最初は少しエタノール臭があるがすぐに消えて、わずかなミントの香りとすっとした清涼感がある。水色のボトルで女性向けのデザインになっている。化粧品と間違えて使わないように注意したい。

 添加物としてエタノールが含まれているため、染めてすぐの髪に対して使用すると色落ちする可能性があること、メガネやアクセサリー類などに付くと変質する場合があることを伝えておくとよいだろう。

三上 彰貴子
Akiko Mikami
株式会社A.M.C 代表取締役社長、薬剤師
製薬会社勤務後、コンサルティング会社勤務を経て2005年から現職。医療分野のコンサルティングを行う傍ら、一般用医薬品に関する寄稿や講師の活動も行う。

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