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TOPICS
新薬14成分22品目が薬価収載 ほか
日経DI2014年6月号

2014/06/10

日経ドラッグインフォメーション 2014年6月号 No.200

新薬14成分22品目が薬価収載
SGLT2阻害薬3成分4製品や疥癬治療用外用薬が登場

 厚生労働省は5月23日、新薬14成分22品目を薬価収載した(表)。

表 5月23日に薬価収載された新医薬品(主な内服薬、外用薬のみ)

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 内用薬は12成分20品目。新規2型糖尿病治療薬(ナトリウム依存性グルコース輸送担体[SGLT]2阻害薬)のデベルザ、アプルウェイ(一般名トホグリフロジン水和物)、フォシーガ(ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)、ルセフィ(ルセオグリフロジン水和物)のほか、B型肝炎治療薬のテノゼット(テノホビルジソプロキシルフマル酸塩)、抗血小板薬のエフィエント(プラスグレル塩酸塩)などが収載された。また外用薬として、疥癬治療用薬のスミスリンローション(フェノトリン)が収載された。


厚労省が14年度改定調査の項目を提示
同一建物同一日の訪問への影響を速やかに調査

 厚労省は5月14日、中央社会保険医療協議会・診療報酬改定結果検証部会において、2014年度診療報酬改定の影響を調べる「診療報酬改定の結果検証に係る特別調査」の実施案を示した。

 調査項目は全12項目。このうち、保険薬局が関係する調査項目は、「同一建物同一日の訪問診療などの適正化による影響調査」「在宅療養後方支援病院の新設や機能強化型在宅療養支援診療所などの評価の見直しによる影響、在宅における薬剤や衛生材料などの供給体制の推進などを含む在宅医療の実施状況調査」「明細書の無料発行の実施状況調査」「後発医薬品の使用促進策の影響および実施状況調査」─の4項目。同一建物同一日の訪問への影響調査と後発医薬品の使用促進策に関する調査は14年度に実施し、在宅における薬剤や衛生材料などの供給体制の推進や明細書の無料発行に関する調査は15年度に実施する。

 改定による影響がより明らかになるように、基本的に調査は各年度でできる限り後ろ倒しにして実施するが、同一建物同一日の訪問への影響調査については、可能な限り速やかに実施するとした(スケジュール案では、14年8~9月に実施)。各調査における、調査対象の具体的な抽出方法や客体数は、今後検討される。


ジャヌビア、グラクティブ、ネシーナの併用制限解除
全ての糖尿病薬と併用可能に

 選択的ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)阻害薬のシタグリプチンリン酸塩水和物(商品名ジャヌビア、グラクティブ)とアログリプチン安息香酸塩(ネシーナ)の3剤は5月23日、効能・効果を「2型糖尿病」とする一部変更承認を取得し、全ての経口血糖降下薬およびインスリン製剤との併用が可能となった。

 シタグリプチンは09年12月、アログリプチンは10年6月に発売されたDPP-4阻害薬。10年7月に厚労省が公表した『経口血糖降下薬の臨床評価方法に関するガイドライン』に基づき併用試験を実施し、効能・効果の一部変更を申請していた。


OTC新販売ルール、Q&A第2弾が公表
要指導医薬品の表示や特定販売の配送方法について説明

 要指導医薬品や一般用医薬品の新たな販売ルールを定めた改正薬事法が6月12日に施行されることを受けて、厚労省医薬食品局総務課と監視指導・麻薬対策課は5月7日、改正薬事法の運用に関するQ&Aの第2弾を公表した。

 要指導医薬品の表示に関して、改正により第1類医薬品から要指導医薬品に区分が変更される医薬品については、包装や容器などへのシールの貼付による表示変更を認めた。また、その作業は、製造販売業者の責任の下、卸売販売業者や薬局・薬店の従業員が行ってもよいとした。

 要指導医薬品に切り替わる医薬品の販促資材に関しては、改正薬事法の施行後も、従来の資材を使用してもいいが、従来の資材を消費者に渡す場合は、その旨を説明すべきとした。

 特定販売(インターネットを含む通信販売)については、配送手段として、郵便や宅配便のほか、薬局・薬店の従業員が直接配達してもよいが、医薬品の搬送は薬局・薬店の管理者の管理業務に含まれるものであり、医薬品の品質が適切に管理できる方法で搬送するとした。

 詳細は、「医薬品の販売業等に関するQ&Aについて(その2)」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/ippanyou/pdf/140507-1.pdf)を参照。


医療用医薬品の総売上高が初めて10兆円を突破
薬局市場の伸び大きく

 医薬品市場調査会社のIMSジャパンは5月8日、13年4月~14年3月における国内の医療用医薬品市場の総売上高が、前年度より4.8%増えて、10兆164億円に達したと公表した。会計年度を通じて初めて10兆円を突破した。

 市場別では、「病院市場」(病床100床以上)は前年度比4.4%増の3兆9282億円、「開業医市場」(病床100床未満)は同1.4%増の2兆2466億、「薬局を主としたその他の市場」は、同7.2%増の3兆8414億と、全ての市場で堅調な伸びを示した。とりわけ薬局を主としたその他の市場の伸びは大きく、医療用医薬品市場におけるシェアが拡大した。


健康食品表示の改革案が今夏明らかに
内閣府の規制改革会議が今後の予定を公表

 内閣府の規制改革会議の第21回健康・医療ワーキンググループの会議が5月1日に開催され、「重点的フォローアップ事項」の一つである「いわゆる健康食品をはじめとする保健機能を有する成分を含む加工食品及び農林水産物の機能性表示の容認」について、14年夏ごろをめどに報告書をまとめ、新しい表示に必要な法令などの改正、新制度の周知を行う予定であることが明らかになった。

 現行の食品の機能性表示制度では、「特定保健用食品」や「栄養機能食品」以外の食品は、食品が持つ保健機能や栄養成分の機能が表示できない。これに対し、規制改革会議では、民需主導による経済成長と疾病予防や介護予防を促す観点から、一定の要件を満たせば、事業者の責任で健康食品をはじめとする加工食品や農林水産物の機能性表示ができる仕組みができないかを検討している。

 具体的には、(1)国ではなく、企業などが自ら食品の科学的根拠を評価した上で、その旨および機能性を表示できる仕組みを作る、(2)表示方法は、米国のダイエタリーサプリメントの表示制度を参考にする、(3)適切な摂取量や品質管理、健康被害情報の収集などについてルールを定め、安全性が確保された状態で運用できるようにする─といった内容で検討が進められている。


日本医療機能評価機構が
関係者で共有すべき薬局ヒヤリ・ハット6例を公開

 日本医療機能評価機構は5月1日、今年2月に発生し同機構に報告があった薬局ヒヤリ・ハット事例のうち、医療安全対策のために関係者で共有すべき事例とした6例の詳細をウェブサイトで公開した。

(1)患者が早く帰りたいと訴えたため、薬名を伝えず急いで薬を渡したところ、その薬で過去に患者が副作用を経験していたことが後日判明した、(2)女性に対して前立腺肥大症排尿障害改善薬が処方されたのに、処方箋を持参したのが男性(患者家族)であったため、見落としそうになった、(3)併用禁忌の薬が処方された、(4)小児製剤の投与量の間違い─などが紹介された。


新薬DIピックアップ
フォシーガ錠、アプルウェイ錠、デベルザ錠、ルセフィ錠《2014年5月23日発売》
SGLT2阻害薬、3成分が同時発売

 2014年5月23日、2型糖尿病治療薬ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物(商品名フォシーガ錠5mg、同10mg)、トホグリフロジン水和物(アプルウェイ錠20mg、デベルザ錠20mg)、ルセオグリフロジン水和物(ルセフィ錠2.5mg、同5mg)が薬価収載され、即日発売された。いずれも適応は「2型糖尿病」であり、1日1回、経口投与する製剤である。

 2型糖尿病の治療の目標は、良好な血糖コントロール状態を維持して、糖尿病細小血管合併症および動脈硬化性疾患の発症・進展を予防することにある。治療では、食事療法など非薬物療法をベースとして、病態に応じて各種作用機序の薬剤が使用されるが、低血糖や体重増加などの副作用が時に問題となる。

 今回発売された3成分の薬剤は、選択的SGLT2(Sodium-Glucose Co-Transporter2;ナトリウム・グルコース共輸送体2)阻害薬という、これまでの経口糖尿病薬にはなかった新しい作用機序の薬剤である。この3成分は、今年4月に発売されたイプラグリフロジン(スーグラ)に次いで承認された。

 SGLTは細胞表面に存在する膜蛋白質で、ブドウ糖の細胞内への輸送をつかさどっている。SGLT2はSGLTのサブタイプの一つであり、腎臓近位尿細管でのブドウ糖再取り込みにおいて重要な役割を担っている。今回発売されたSGLT2阻害薬は、ブドウ糖の再取り込みを抑制し、糖の尿中排泄を促進することで、血糖値を低下させる。腎臓に作用し、インスリン非依存性に血糖降下作用を発揮することから、インスリンの直接作用による副作用が発現しにくいことが期待されている。

 使用に際しては、既存の糖尿病薬と同様、副作用には十分に注意する。臨床試験で認められた主な副作用は、頻尿、口渇、便秘などであり、重大な副作用としては、低血糖症状や腎盂腎炎(トホグリフロジンを除く)が報告されている。

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