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OTCトレンドウォッチ
胃に優しい解熱・鎮痛薬 ほか
日経DI2014年4月号

2014/04/10
堤 由香梨

日経ドラッグインフォメーション 2014年4月号 No.198

 本稿では、過去3カ月間に発売された鎮痛薬など4製品を紹介する。

胃に優しい解熱・鎮痛薬
 バファリンプレミアム(ライオン)は、イブプロフェンとアセトアミノフェンを主成分とした錠剤である。バファリンブランドの最上位製品で、アセトアミノフェンとアスピリンなどを配合したバファリンプラスSが2014年3月末に発売中止となり、このバファリンプレミアムが発売された。

 イブプロフェンは水に溶けにくいが、胃の中ですぐに崩壊して溶解するよう設計されている。また、胃粘膜保護成分の乾燥水酸化アルミニウムを配合し、胃への“優しさ”も考慮されている。

 形状は、粒が少し丸みを帯びて小さく、通常のバファリンよりも飲みやすい。

 用法・用量は成人(15歳以上)1回2錠、空腹時を避けて服用する。1日3回を限度に服用できるが、次の服用までは4時間以上空ける。

 催眠鎮静成分のアリルイソプロピルアセチル尿素が含まれ、緊張性の頭痛などにも薦められる。ただし、少量でも眠気を起こす可能性があるため、眠気の発現時に乗り物や機械類の運転操作をしないように注意を促す。

 バファリンブランドは、製品によってアスピリン、イブプロフェン、アセトアミノフェンなどの主成分や配合の割合が異なるので、販売の際には成分を確認して、患者に合ったものを薦める。

バファリンプレミアム
指定第2類医薬品

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1日1回の抗アレルギー薬
 エバステルAL(興和)は医療用と同名の第1類医薬品で、エバスチン5mgの単味である。エバスチンは体内で活性体のカレバスチンとなり、抗ヒスタミン作用と抗アレルギー作用を示す。半減期は18.3±2.7時間と長く、1日1回就寝前の服用で翌日の夜まで効果が持続することを売りにしている。

 効能・効果は、「花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる鼻水、鼻づまり、くしゃみのような鼻のアレルギー症状の緩和」であり、医療用のように蕁麻疹のような皮膚疾患には薦められない。

 副作用の眠気や喉の渇きは少ないとされているが、個人差があるので、注意を促す。

 直径約6mmと小さいので飲み込みやすいが、PTPシートから取り出す際、落とさないようにアドバイスしたい。

エバステルAL
第1類医薬品

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軟膏タイプの口内炎治療薬
 トラフル軟膏(第一三共ヘルスケア)は、塗るタイプの口内炎・舌炎治療薬である。抗炎症作用のあるアズレンスルホン酸ナトリウム水和物とグリチルレチン酸、粘膜組織修復作用のアラントイン、殺菌作用のセチルピリジニウム塩化物水和物が含まれる。

 水色の軟膏で、粘膜に付着しやすいように少しざらざら感があり、わずかにミントの味がする。

 用法・用量は、1日2~4回患部に塗布する。使用年齢の規定はないが、自ら症状を訴えられる年齢(3歳)からの使用を推奨している。小児の場合は、保護者の監督指導の下で使用させる。口内炎はできればマウスウォッシュなど殺菌作用のあるもので口をすすぎ、少し乾燥させてから塗布すると患部に薬品がとどまりやすい。塗布後はしばらく飲食を避けるようにする。

 同ブランドには、錠剤のほか、外用として貼るパッチとスプレーもある。外用は時間をずらせば併用可能だが、同時には使用しない。患部が広範囲の場合や炎症がひどい場合、使用後5~6日たっても改善が見られない場合は受診勧奨をする。

トラフル軟膏
第3類医薬品

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緊張や不安に抑肝散の液剤
 アロパノール内服液(全薬工業)は、抑肝散の内服液である。同じアロパノールブランドには、錠剤、顆粒があるが、満量処方はこの内服液のみである。

 効能・効果は、「体力中等度を目安として、神経が高ぶり、怒りやすい、イライラなどがあるものの次の諸症:神経症、不眠症、歯ぎしり、更年期障害、血の道症(女性ホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状)」である。

 1瓶30mLの3本入りで、用法・用量は15才以上で1回1瓶(30mL)を1日3回食前または食間に服用する。

 成分として、解熱や抗炎症、鎮静作用などがあるサイコ、水分循環を改善させ利尿作用があるビャクジュツやブクリョウ、鎮痙および鎮静作用や血圧低下作用のあるチョウトウコウ、血行や貧血を改善するトウキやセンキュウ、その他にカンゾウの7つの生薬を含む。カンゾウを含むため、他の漢方との併用による過量投与に注意すること。

 液剤の色は深く濃い茶色で、エリスリトール、ステビアなどを含むため甘みも感じられて飲みやすい。漢方の香りが気になる人には、同ブランドの錠剤を提案する。また、小児の夜泣き、小児疳症に用いる場合は、5歳以上から飲める錠剤、または2歳未満でも服用できる顆粒を薦める。

アロパノール内服液
第2類医薬品

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三上 彰貴子
Mikami Akiko
株式会社A.M.C代表取締役社長、薬剤師
製薬会社勤務後、コンサルティング会社勤務を経て2005年から現職。医療分野のコンサルティングを行う傍ら、一般用医薬品に関する寄稿や講師の活動も行う。

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