DI Onlineのロゴ画像

薬局なんでも相談室1
相談室1:実務実習生にやりがいと楽しさを感じてもらうには
日経DI2014年4月号

2014/04/10

日経ドラッグインフォメーション 2014年4月号 No.197

 当社では、毎年20人ほどの実務実習生を受け入れています。これまでの経験から、実習生がやりがいを持って取り組んでもらうのに大切だと感じているのが、スケジュールの“見える化”です。

 実習の全11週間を前半、中間、後半に分け、各期間および各週の到達目標や行うことが書かれたスケジュール表を、社内で作成しています。それを、実習初日のオリエンテーションで学生に渡します。

 実習生はそこに書かれた目標を意識して行動しますし、そのために必要な知識を身に付けておこうという態度になり、的確な質問をするようになる効果もあります。

 また、実習生には、「スケジュールに書かれた内容をしっかり読んで、やりたいことは積極的に言おう」と伝えています。具体的には、スタッフが参加する朝礼などのミーティングで、実習生がその日の目標を宣言することを、ルール化しています。

 例えば一包化調剤の手伝いや軟膏の混合など、やりたい項目を発表してもらいます。そして作業を通じて、一包化できない薬は何か、軟膏をよく混ぜるにはどうしたらよいかなどを調べたりすることで、ディスカッションも広がります。

 ただし、自分からやりたいことを言わないタイプの学生には、指導薬剤師から、例えば「こういう処方箋が来ているけど、どういう手順で調剤したらいいと思う?」といった質問を投げ掛けていくようにします。

 当社では、指導薬剤師だけでなく店舗のスタッフ全員を巻き込んで学生を指導することも徹底しています。当初は、「皆忙しそうで話し掛けてよいのか分からず、時間を持て余してしまった」という実習生の声を聞きました。そこで、指導薬剤師の他に、テーマごとに実習生の面倒を見るスタッフを決め、空いた時間に質問しやすいように工夫しています。

 実務実習の前提として、当たり前ですが、社会人としての心構えを伝えることも大切です。遅刻をしないこと、退勤時にはあいさつとその日の感謝を言葉にして、すがすがしい気持ちで帰ることを徹底しています。

 カフェや居酒屋といった接客中心のアルバイトを経験し、人と話すことに慣れている実習生に対しても、「相手は患者さんであり、人の命を預かっている自覚を持ってほしい」と医療人としての心構えも強調しています。

薬局経営についても講義

 このほか、大学での講義や病院での実習では学べないような、薬局ならではの実践的なテーマで独自の集合研修を行っています。

 例えば、薬局でのリスクマネジメントについて、自分が薬局で経験したミスやインシデントがなぜ起こったのか、実習生同士で分析し合います。指導薬剤師から指摘されるよりも、納得しやすいようです。

  また、「薬局経営学」というテーマで、薬局を1軒建てるためにどのくらいのコストがかかるのか、借入金は何年間で返済できるかなど、経営的な視点で薬局を見る機会も作っています。

  • 1
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んでいる人におすすめ