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2014年調剤報酬改定項目を答申 ほか
日経DI2014年3月号

2014/03/10

日経ドラッグインフォメーション 2014年3月号 No.197

2014年調剤報酬改定項目を答申
基準調剤の要件厳しく、薬歴管理料に「手帳なし」点数が新設

 中央社会保険医療協議会総会が2月12日、開催され、4月の診療報酬改定項目について厚生労働大臣に答申した。主な改定項目は表1の通り。

表1 2014年調剤報酬改定のポイント

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 調剤基本料は、41点、31点、25点、19点の4段階となる。現在、40点と24点(処方箋受付回数4000回/月超かつ集中率70%超の特例)が、消費増税への対応分としてそれぞれ1点ずつ引き上げられ、41点と25点に改定。

 4月からは、新たに「処方箋受付回数2500回/月超かつ集中率90%超」の薬局も、特例(25点)の対象となる。ただし、この新しい特例に該当しても、24時間開局すれば41点を算定できる。

 また、毎年9月末で妥結率が50%以下の場合は、調剤基本料は31点、19点(特例)に減算となる。

 基準調剤加算(1は10点、2は30点)は、24時間の対応と在宅業務への取り組みが求められる施設基準となり、それぞれ12点と36点に引き上げられる。

 調剤基本料の特例(25点)を算定する薬局では、同加算1も2も算定できなくなるが、新しい特例(受付回数2500回/月超かつ集中率90%超)に該当する薬局で24時間開局すれば、同加算1のみ算定可能となる。

 同加算1の施設基準には、近隣の薬局と連携するなどして24時間調剤と在宅業務の体制整備を行うことも加えられた。基準調剤加算2はさらにハードルが高く、自薬局による24時間調剤と在宅業務の体制整備と実績、医療機関や訪問看護ステーションなどとの連携体制の整備が加わる。

後発品加算は55%以上で算定

 薬剤服用歴管理指導料(41点)は、お薬手帳に関する算定要件を満たさない場合の点数(34点)が別途新設される。また、患者の服薬状況や残薬の確認、後発品調剤に対する意向などを、調剤に取り掛かる前に行うことが規定される。

 後発医薬品調剤体制加算は、前提として、「調剤した全数量のうち、後発品のある先発品と後発品を足した割合が、50%以上」でなければ算定できなくなる。点数は、新指標「後発品/(後発品のある先発品+後発品)」が55%以上で18点、65%以上で22点の2段階になる。

 一方、在宅業務に関しては、在宅患者訪問薬剤管理指導料(同一建物居住者以外500点、同一建物居住者350点)が、それぞれ650点と300点に改定。薬剤師1人当たり1日5回までという算定上限を新たに設ける。

 無菌製剤処理加算は、他の薬局の設備で調剤する場合にも算定できるようにする。点数は、消費増税対応として、中心静脈栄養法用輸液と麻薬(新設)が65点、抗悪性腫瘍薬は75点と、25点ずつ引き上げる。また、6歳未満の乳幼児の無菌製剤処理に関する点数(130~140点)を新設する。

 さらに、在宅業務を行い、夜間や休日など時間外も対応できる薬局のリストを、医療機関が患者に渡して説明できるようになる。

 このほか、消費増税対応分として、一包化加算は32点(56日分以下の場合[7日分につき]、一調剤につき)、290点(57日分以上の場合、同)に上がる。


主治医機能の包括点数
院外処方の薬局に「24時間」の要件

 2014年4月の診療報酬改定では、医科の点数に、地域包括診療料(1503点、月1回)、地域包括診療加算(1回につき20点)が新設される。高血圧、糖尿病、脂質異常症、認知症のうち2疾患以上がある患者を対象とした包括点数。

 病院が、院外処方で同診療料を算定する場合、処方箋を受ける薬局には、(1)24時間開局、(2)患者が通院する医療機関を全て把握し、薬歴を一元管理、(3)お薬手帳による服薬管理、(4)服薬状況を医療機関に報告─が求められる。

 診療所の場合は原則院内処方。ただし、院外処方する場合は、薬局は24時間対応、お薬手帳による服薬管理が要件となる。


「要指導薬と第1類医薬品は販売記録を2年間保存」
改正省令が公布

 厚生労働省は2月10日、OTC薬の新たな販売ルールを定めた「薬事法施行規則等の一部を改正する省令」を公布した。「薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律」とともに6月12日に施行される。

 改正省令では、要指導医薬品(店頭販売のみ)と第1類医薬品の販売時には、状況に応じて、薬の使用者の年齢、症状、他剤の使用状況、既往歴、妊娠や授乳の有無などを確認するよう求めている。加えて、販売日時や品名、数量、情報提供を行った薬剤師の氏名、購入者が情報提供の内容を理解したことの確認の結果を書面に記録し、2年間保存することも義務付けている。


処方医の同意の下で患者宅での変更調剤が可能に
厚労省が改正省令案を公表

 厚労省は2月13日、調剤した薬剤を患家で交付する際、残薬状況に応じて、処方医への疑義照会を行った上で計数を変更することを認める薬剤師法施行規則の改正省令案をまとめた。3月14日までパブリックコメントを実施中。

 薬剤師法第22条では、薬剤師は災害時などを除き、原則として薬局以外の場所で調剤することを禁止している。4月に改正省令が施行されれば、処方医の同意を得て、薬剤師が患家において、処方箋に記載された医薬品の数量を減らして調剤することも可能となる。ただし、薬剤が汚染・変質したり異物が混入したりする恐れがある場合は認められない。


電子メールによる処方内容の電送を容認
厚労省が都道府県に通知

 厚労省医薬食品局総務課は2月5日、電子メールを用いた処方内容の電送を認める課長通知(薬食総発0205第1号)を各都道府県に出した。従来は、患者や家族らが医療機関や自宅などからファクスを使って処方内容を薬局に電送することを認めていたが、今後はスキャナーなどを使って処方箋を画像情報として電子化し、それを電子メールなどで薬局に電送することも認める。

 ただし、処方内容とは異なる薬剤が患者に誤って交付されることを防ぐため、電子化された処方箋画像は、処方内容の確認や処方箋原本との照合が容易に行えるものであるよう求めている。


スマホ撮影した処方箋をファクス送信
ケンコーコムがサービス開始、5月をめどに全国展開目指す

 医薬品や健康食品などのインターネット通信販売を手掛けるケンコーコム(本社:東京都港区)は2月5日、スマートフォンなどで撮影した処方箋画像を、希望する薬局にファクス送信できる消費者向けの無料オンラインサービス「ヨヤクスリ」の提供を開始した。

 ヨヤクスリは、各都道府県が公開している薬局機能情報などを基に構築された、全国約5万軒の薬局情報のデータベースを搭載。このうち東京都と神奈川県では約1万軒の薬局がファクス送信に対応している。ユーザーが医療機関で発行された処方箋をスマホなどで撮影し、ファクス送信に対応している薬局を選ぶと、ケンコーコムが契約しているサーバーを介して、薬局に処方箋画像が送信される仕組み。

 ケンコーコムによると、サービス開始から1週間でユーザー登録数は300人に上り、約100枚の処方箋画像が送信された。一方で、約100社、数百店舗の薬局から、ファクス送信を行わないよう申し入れがあったという。

 また、サーバーに蓄積される処方箋情報についてケンコーコムは、個人情報を削除した上で、マーケティングデータとして2次利用する方針を明示している。

 同社は5月をめどに、全国の薬局に処方箋画像をファクス送信できるよう体制整備を進めている。


“合法ハーブ”、購入も禁止へ
4月から改正薬事法が施行
1300超の指定薬物が対象

 厚労省医薬食品局は2月5日、「合法ハーブ」などと称して販売される指定薬物(いわゆる脱法ドラッグ)について、所持や購入、譲渡、使用を禁止する改正薬事法を4月1日から施行するとし、各都道府県に通知した。

 指定薬物は中枢神経系の興奮や抑制、幻覚の作用を有する蓋然性が高く、人体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生する恐れがある物質で、1300物質以上に上る。従来は輸入、製造、販売、授与、販売目的での貯蔵・陳列が禁止されていたが、指定薬物を含む脱法ドラッグを使用するケースが後を絶たないことから、所持・使用なども禁止するに至った。


薬剤師の平均月給は前年比2800円減の34万400円、
厚労省調査

 厚労省が2月20日に公表した2013年「賃金構造基本統計調査」の結果によると、薬剤師の所定内給与額(月額給与のうち、残業代などの時間外労働に対する給与を除いた額)は34万400円(平均年齢39.1歳)で、12年の34万3200円に比べて2800円減少した。規模別に見ると、10~99人の小企業で39万6400円(1万4730人、45.3歳)と最も高く、1000人以上の大企業が33万1100円(1万7310人、34.5歳)、100~999人の中企業が30万7900円(2万530人、38.4歳)だった。

 10人以上の常用労働者を雇う民間事業所の13年6月分の賃金などを調べた。


日薬次期会長候補者に都薬会長・山本信夫氏が当選
6月に正式就任へ

 日本薬剤師会の次期会長候補者選挙が2月23日に行われ、東京都薬剤師会会長の山本信夫氏が89票を獲得し当選した。6月の総会での信任を経て、正式に就任する。2008年4月以来、会長を務めてきた児玉孝氏は60票で落選した。

 山本氏は立候補の趣意書の中で、「現在、わが国の薬剤師の置かれた環境は極めて厳しく、120余年にわたって進めてきた医薬分業さえ否定されかねない状況」と指摘。「日薬の役割は、地域医療の一翼を担う薬局や薬剤師が胸を張って働ける環境を作ること」とし、これまで培ってきた人脈を生かし、他職種や行政などとの連携を強化していく考えを示している。


新薬DIピックアップ
リオナ錠250mg《2014年1月17日承認》
素早く溶解してリンの消化管吸収を抑制する鉄製剤

 高リン血症治療薬のクエン酸第二鉄水和物(商品名リオナ錠250mg)が1月17日、製造販売承認を取得した。適応は、慢性腎臓病患者における高リン血症の改善。通常、成人には、1回500mgを開始用量とし、1日3回食直後に経口投与する。以後、症状、血清リン濃度の程度により適宜増減するが、最高用量は1日6000mgとする。

 高リン血症は、血液透析中や保存期慢性腎臓病(CKD)の患者において、腎臓からのリン排泄が低下することで生じる。持続すると臓器や関節周囲に石灰沈着を生じやすくなり、特に血管壁での石灰沈着は心筋梗塞や狭心症の発症リスクを高めることが指摘されている。

 高リン血症の治療法には、食物からのリンの摂取制限、透析によるリン除去のほか、リンの消化管吸収を抑制する経口リン吸着薬の投与がある。経口リン吸着薬としては、沈降炭酸カルシウム(商品名カルタン他)、セベラマー塩酸塩(フォスブロック、レナジェル)、ビキサロマー(キックリン)、炭酸ランタン水和物(ホスレノール)があるが、高カルシウム血症や長期投与時の組織蓄積などが課題となっていたほか、保存期CKDに使用できる薬剤も限られていた。

 リオナは、リン結合能が高い第二鉄(3価鉄)を主成分とする。消化管内で食事由来のリン酸と結合し、不溶性のリン酸鉄を形成してリンの消化管吸収を抑制する。比表面積が大きく、素早く溶解するため、効率的にリン吸着作用を発揮する。実際、透析患者を対象とした国内臨床試験において、血清リン濃度の低下が1週間で認められ、それ以降も効果は持続することが確認されている。なお、薬効を十分に発揮させるために、食直後に服用することが重要である。

 臨床試験では、臨床検査値異常を含む副作用が25.5%に認められている。主な副作用は、下痢(10.1%)、便秘(3.2%)、腹部不快感(2.5%)、血清フェリチン増加(2.7%)である。

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