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実践!保険塾2012-2014
総復習・練習問題(3)
日経DI2014年2月号

2014/02/10

日経ドラッグインフォメーション 2014年2月号 No.196

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 今回は、薬剤料および調剤料の計算方法をおさらいする。調剤報酬の算定において、薬剤料の計算方法は特殊である。請求業務はコンピューター化されていることが多いため普段は意識することが少ないかもしれないが、慣れていないと計算を誤る可能性が高いので注意が必要である。

 薬剤料の計算方法を表1に示した。薬剤料は薬剤の種類によって決められた「所定単位(点)」×「投与単位」で計算するのが特徴である。単純に1錠や1カプセル単位の薬価×数で計算した場合と合わないことが多い。

 また、調剤報酬は円単位ではなく点単位で請求するため、所定単位の薬価を点数に変えると端数が出る。端数を計算処理する際、通常の業種であれば「四捨五入」を行うのが一般的だが、調剤報酬は「五捨五超入」によって点数計算することになる。例えば、1.50点は1点に繰り下げられ、1.51点は2点に繰り上げられる。

表1 薬剤料の計算方法

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 これらの点を踏まえ、問題1の薬剤料を解説する。問題1の(1)~(5)は全て内服薬である。

(1)のリポバス錠5は1錠当たり薬価が117.4円であり、1日分の薬価も117.4円なので、五捨五超入すると点数は12点となる。このため12点×28日分=336点である。

(2)のオイグルコン錠2.5mgは、1錠当たり薬価が13.7円なので、13.7円×2錠=27.4円が1日の薬価になる。これを五捨五超入すれば3点であり、3点×28日分=84点である。

 注意が必要なのは、13.7円を先に1点として計算したり、あるいは13.7円×2錠×28日分を先に計算してから点数に変換したりすると、計算が合わない点だ。前者の方法では56点になり、後者は77点になってしまう。必ず所定単位を点数に変えてから投与単位を掛けるようにする。

 (3)と(4)は投与時点が同じなので1剤になる。1錠当たり薬価はオステン錠200mgが38.9円、ムコスタ錠100mgが17.4円なので、1剤1日分の薬価は(38.9円×3錠)+(17.4円×3錠)=168.9円となる。これを五捨五超入すると17点であり、17点×28日分=476点である。

 なお、投与時点が同じ1剤でも、投与日数が異なる場合や、固形剤と液剤や内服錠とチュアブル錠などの組み合わせによる1剤の場合は、薬剤料を分けて計算することに注意が必要である。

(5)のバナン錠100mgは、1錠78.3円であり、1日分の薬価は78.3円×2錠=156.6円なので、16点である。16点×14日分=224点である。従って、問題1の薬剤料は合計で336点+84点+476点+224点=1120点となる。

 今回の処方箋には外用薬や頓服薬、内服用滴剤などが含まれていないが、これらの計算は単純なので割愛する。

 次に調剤料であるが、これも薬剤の種類によって計算方法が異なる。表2に調剤料の計算ルールと点数を示す。

表2 調剤料の計算方法

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 問題1の調剤料について、(1)と(2)はそれぞれ28日分なので、81点である。(3)と(4)は1剤なので合わせて81点である。(5)は14日分なので(5点×7日分)+(4点×7日分)=63点となるが、既に3剤計上しているので算定はできない。従って、調剤料は合計で81点+81点+81点=243点である。

 なお調剤料は薬剤料と異なり、投与時点が同じ1剤で投与日数が異なる場合でも、分けて計算せず、日数が長い方で調剤料を計算する

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講師 伊藤 典子
Ito Noriko
NIメディカルオフィス(東京都中央区)会長。医療秘書教育全国協議会医事CP検定委員などを経て、2000年に診療報酬、調剤報酬の解説書の出版事業などを行う会社を設立。

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