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特集:健康フェアの上手なやり方
セミナー編:医師の話は集客効果あり 参加型企画も取り入れる
日経DI2014年1月号

2014/01/10

日経ドラッグインフォメーション 2014年1月号 No.195

 「健康への意識を高めて、薬局が情報発信基地であることを認識してもらいたい」。そう考えて健康フェアを実施するなら、セミナーはぜひ加えたいプログラムだ。

 薬局の薬剤師や栄養士が話をするのが一般的だが、近隣の医療機関の医師の協力を得るのも一手だ。「医師の講演は人気があるので、人が集まる」とサンプラザ調剤薬局グループ(大阪府枚方市)執行役員学術担当の立石まゆみ氏。同社では、07年から毎年、健康フェアを実施しているが、「最初の頃は、地域の人から『一体何をやるのか』と懐疑的な目で見られがちだが、医師の講演があると安心するのか、初めての人にも来てもらいやすい」と言う。最近は、薬局の活動が認知されてきたが、それでも来場者数の確保の意味で、医師の協力を得ることが多いという。「地域の健康に貢献したいと薬剤師が考えていることを、医師に知ってもらう機会にもなる」(立石氏)。

サンプラザ調剤薬局グループ
執行役員 学術担当
立石 まゆみ氏

一目で分かりやすい資料を
 テーマは、生活習慣病など疾患に関連したものへの関心が高い。他に花粉症や熱中症対策など季節性のあるもの、新型インフルエンザなどその時々で旬な話題も盛り込みたい。また、後発医薬品やお薬手帳に関することなど、薬局が伝えたいこと、知っておいてほしいことをテーマにするのもよい。

 実際の講演では、パワーポイントなどのプレゼンテーションソフトで資料を作成し、プロジェクターで映すか、プリントアウトして配布する。高齢者にも読みやすいように、資料は大きめの文字で、分かりやすく作る。「長々と文章で書いてある資料は、読んでもらえない」(立石氏)。一目で理解できるものにするのがポイントだ。

 せっかく作った資料は、きちんと管理しておこう。サンキュードラッグでは、社内の共有サーバーにアップして、誰もが使えるようにしてある。これまでに作りためた資料は、70種類近くなる。誰かが新しいテーマで話をするたびに増えていく。

 同社では、土曜日の午後などに待合で開催するミニセミナーも薬局ごとに実施しているが、元となる資料があると、そうした活動がしやすくなる。

楽しみながら学んでもらう
 セミナーでは、聴衆を飽きさせず、楽しみながら学んでもらうことが大切だ。そのためには、体操やクイズなど参加型の内容を盛り込むとよい。体操であれば、休憩も兼ねて肩凝り防止体操を行ったり、骨粗鬆症予防のセミナーの中で、手軽にできる筋力アップ体操を行うなどだ。

 ひまわり薬局の永田氏は、「近くのデイサービスの理学療法士に、簡単な運動を教えてもらっている」と話す。専門家にアドバイスしてもらうことで、安全で効果的な運動が紹介できる。

 立石氏は、「クイズや歌を取り入れると、会場に一体感が出る」と説明する。クイズは、選択肢を用意して「1番だと思う方は手を挙げてください」といった簡単なもの。ちょっとした景品を用意すると、がぜん盛り上がるという。

 また、例えばインフルエンザをテーマにしたセミナーでは、「今月、お誕生日の方いませんか」と呼び掛け、手を挙げてもらい、みんなでハッピーバースデートゥーユーを歌って「手洗いは、この歌を歌うぐらいの時間、必要です」と説明。さらに、マスクを配って着けてもらい、その着け方をチェックするなど、聴衆にアクションを起こしてもらうような内容を入れるようにしているという。

 話す内容は、セミナーの演者に任せっきりにせずに、何人かが関わって考えることが大切だ。リハーサルは必ず行うようにしたい。「誰かに聞いてもらってOKが出れば、自信を持って話ができる」と立石氏。説明の仕方や話すスピードなどについて意見をもらい、ブラッシュアップして本番に挑みたい。

健康フェアで実施するセミナー


会館を借りて大勢が集まってもらうものから、薬局内で少人数で行うものまで、セミナーも様々な形がある。(写真提供:(上)ひむかメディカル、(下)サンキュードラッグ)

体操を取り入れたセミナーの様子


(上)かもめ薬局相模台店、(下)ひむか薬局しおはま店(宮崎県延岡市)の健康フェアで楽しそうに体操をする参加者の様子。(写真提供:(上)トライアドジャパン、(下)ひむかメディカル)

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