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新薬13成分23品目が薬価収載 ほか
日経DI2013年12月号

2013/12/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年12月号 No.194

新薬13成分23品目が薬価収載
フェンタニルの舌下錠やLABAとLAMAの配合剤が登場

 厚生労働省は11月19日、新薬13成分23品目を薬価収載した(表1)。

 内用薬は3成分5品目。C型慢性肝炎治療薬のソブリアードカプセル(一般名シメプレビルナトリウム、15ページ「新薬DIピックアップ」参照)のほか、癌性疼痛治療薬のアブストラル舌下錠(フェンタニルクエン酸)などが収載された。

 ウルティブロ吸入用カプセル(インダカテロールマレイン酸塩・グリコピロニウム臭化物)は、日本初の長時間作用性β2刺激薬(LABA)と長時間作用性抗コリン薬(LAMA)の配合剤。また、吸入ステロイドとLABAの新たな配合剤が2種類、収載された。

表1 11月19日に薬価収載された主な新医薬品

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スイッチ直後や劇薬指定のOTC薬はネット販売禁止へ
第1類医薬品の販売時にも使用者の年齢や併用薬などの確認が必須

 一般用医薬品(OTC薬)のインターネット販売の解禁に伴い、OTC薬の新たな販売ルールを盛り込んだ薬事法および薬剤師法の改正案が11月12日、閣議決定され、第185回国会に提出された。11月26日現在、衆議院で審議中。

 薬事法改正案では、「要指導医薬品」という区分を新たに設け、OTC薬と医療用医薬品の中間に位置付けた(表2)。従来のOTC薬のうち、スイッチ直後品目と劇薬・毒薬指定品目が該当する。要指導医薬品の販売時には、薬剤師が対面で、適正使用のための情報提供や薬学的指導を行うよう義務付ける。その他の第1類医薬品に関しては、対面販売かネット販売かにかかわらず、OTC薬の使用者の年齢や併用薬などをあらかじめ確認することを義務付ける。

 さらに改正案では、医療用医薬品に関しても、対面で情報提供や薬学的指導を行うことを義務付けた。医療用医薬品の対面販売に関しては従来、薬事法施行規則(厚生労働省令)で規定されていたが、薬事法に明記することで強制力を持たせる狙い。

表2 薬局・薬店での医薬品販売に関する薬事法改正案の主な要点(編集部まとめ)

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処方薬ネット販売権の確認でケンコーコムが国を提訴
「議論なき法改正」を批判

 ケンコーコム(東京都港区)は11月12日、処方箋医薬品のインターネット販売の権利の確認を求め、国を相手取り、東京地方裁判所に提訴した。

 現在、処方箋薬のネット販売に関しては、薬事法施行規則(厚生労働省令)で禁止されている。ただ、一般用医薬品の第1・2類医薬品のネット販売を禁止する省令に関しては今年1月、最高裁判所が「薬事法の委任の範囲を超えており無効」との判断を下している。

 同社代表取締役の後藤玄利氏は、「ルールについて十分議論した上で規制すべき」と主張。議論を経ず薬事法で禁止しようとする国の姿勢を批判している。


ノルバデックスとノルバスク、オーダー時の選択ミス多発
PMDAを通じて防止策を提示

 アストラゼネカとファイザーはこのほど、処方オーダーシステムを採用する医療機関に対し、抗癌剤のノルバデックス(一般名タモキシフェンクエン酸塩)およびカルシウム拮抗薬のノルバスク(アムロジピンベシル酸塩)の誤処方を防ぐための注意喚起を行った。薬効分類名を併せて表示したり、ポップアップ画面を設けたりするといった選択ミス防止策を、医薬品医療機器総合機構(PMDA)のウェブサイトで紹介している。ノルバスクを採用していない施設や、乳癌や高血圧・狭心症の受療歴がない患者の持参薬において、オーダーシステムでの選択ミスによる誤処方が見つかったことを受けた。


不十分な疑義照会による過量投与の報告を受け
疑問点の明示を呼び掛け

 日本医療機能評価機構は11月15日に公表した医療安全情報で、不十分な疑義照会による過量投与の事例を紹介。疑義照会の際は、疑問点を医師に明確に伝えるよう注意喚起している。

 過量投与の疑いで疑義照会を行ったにもかかわらず、疑問点が医師に伝わらず、処方が修正されなかったケースは、2010年1月~13年9月までに3例報告されている。例えばプレドニゾロン27mgを処方すべきところを、疑義照会での確認不足により、処方箋の記載通り27g交付した事例など。同機構は医師に対しても、疑義照会を受けた際は、照会内容を理解した上で回答するよう呼び掛けている。


2011年度の調剤医療費は前年度比8%増の6.6兆円
国民1人当たり5.2万円

 厚生労働省が11月14日に発表した「2011年度 国民医療費の概況」によると、11年度の国民医療費は前年度比3.1%増の38兆5850億円で、過去最高となった。このうち薬局調剤医療費は、6兆6288億円(前年度比7.9%増)。医科診療医療費は27兆8129億円(同3.1%増)、歯科診療医療費は2兆6757億円(同2.8%増)で、調剤医療費の伸び率は訪問看護医療費(同9.2%増)に続いて高かった。

 1人当たりの調剤医療費は5万1900円(同8.1%増)。65歳未満の3万400円(同7.8%増)に対し、65歳以上は12万2700円(同7.5%増)だった。


大規模チェーンほど高い損益率
医療経済実態調査の結果が公表、薬局全体の損益差額は減少

 中央社会保険医療協議会はこのほど、2014年診療報酬改定の基礎資料となる「第19回 医療経済実態調査」の結果を公表した。

 それによると、12年度の保険薬局1店舗当たりの損益差額([収益+介護収益]から費用を差し引いた金額)は、個人立の薬局(78軒)では約980万円、法人立の薬局(837軒)では約916万円だった。いずれも収益は増加したものの、損益差額および損益率(損益差額を[収益+介護収益]で除した割合)は、11年度に比べて減少した。この要因として日本薬剤師会は、処方日数の長期化や高額医薬品の増加、それに伴う在庫管理コストの増加を挙げている。

 同一法人が展開する店舗数別に損益差額を見ると、1店舗のみの薬局では約264万円(損益率1.8%)だったのに対し、2~5店舗では約563万円(同3.5%)、6~19店舗では約1171万円(同7.0%)、20店舗以上では約1866万円(同8.4%)と、店舗数が多いほど損益率が高い傾向にあった。なお、収益には保険調剤のほか、一般用医薬品や化粧品の販売なども含まれる。

 また、法人立の薬局薬剤師の12年度の平均給与は、管理薬剤師が約742万円(前年度比2.4%増)、勤務薬剤師が約462万円(同1.9%増)だった。


厚労省、後発品薬価「0.5掛け」を提案
中医協薬価専門部会でGE製薬協会が再考訴え

 厚生労働省は11月13日に開催された中央社会保険医療協議会(中医協)薬価専門部会において、2014年薬価改定では、新規に収載する後発医薬品の薬価を、先発医薬品の薬価の5割(0.5掛け)にする案を提示した。日本医薬品卸売業連合会や中医協委員から、後発品の銘柄数や価格のばらつきが多過ぎるという指摘が相次いでいたほか、収載直後に市場実勢価格が薬価から20%近く下落している現状などを受けた。

 後発品の価格のばらつきに関して、厚労省はセチリジン塩酸塩(先発品ジルテック、5mg錠88.70円)を例に挙げ、69.00~14.10円まで13もの価格帯があることを示した。

 これに対し、日本ジェネリック製薬協会会長で東和薬品代表取締役社長の吉田逸郎氏は11月20日の同部会において、再検討を求めるよう訴えた。

 12年改定で、後発品の収載品目数が10品目を超える内用薬については、先発品の薬価の6割で算定するルールが導入されたばかり。同協会は、「実勢価格に関する分析や評価が行われていないにもかかわらず、さらに初収載品目の薬価を下げることへの議論を行うのは時期尚早」と主張。適正価格で販売しようと努力している後発品メーカーが存在することにも言及し、0.7掛けの維持を訴えた。


総合メディカルがヘルスケア手帳アプリ導入へ
疾患リスクに応じた健康相談も

 全国に460店舗以上を展開する総合メディカル(福岡市中央区)は、スマートフォンを使った「ヘルスケア手帳アプリ」のサービスを一部の店舗で試験導入した。同アプリには、処方履歴の管理のほか、薬の飲み忘れを防ぐためのアラート機能も盛り込んだ。将来的には、処方箋データのファクス送信機能や、調剤完了時の呼び出し機能なども追加する考え。

 同時に、タブレット端末のプログラムを用いて患者の疾患リスクを予測し、健康相談を充実させる。疾患リスク予測の結果に基づき、薬剤師が店頭で血圧・血糖測定をサポートしたり、管理栄養士と共に食事・運動の指導を行ったりする。


新薬DIピックアップ
ソブリアードカプセル100mg《2013年11月19日薬価収載》
副作用が少ない直接作用型抗HCV薬

 C型慢性肝炎治療薬のシメプレビルナトリウム(商品名ソブリアードカプセル100mg)が9月27日に製造販売承認を取得し、11月19日に薬価収載された。

 適応は、セログループ1(ジェノタイプI[1a]またはII[1b])のC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善。C型肝炎ウイルス(HCV)の血中RNA量が高値の未治療患者、およびインターフェロン(IFN)を含む治療で無効または再燃となった患者が対象となる。

 1日1回100mgを12週間経口投与する。ただし、ペグインターフェロン アルファ(PEG-IFNα)-2a(遺伝子組換え)またはPEG-IFNα-2b(同)、およびリバビリン(RBV)と併用する。

 C型肝炎の薬物治療はこれまで、IFN単独療法、IFNとRBVの併用療法、PEG-IFNとRBVの併用療法へと発展してきた。11年11月には直接作用型抗ウイルス薬のテラプレビル(テラビック)が登場し、PEG-IFNおよびRBVとの3剤併用療法が可能になった。3剤併用療法により、日本人に最も多いジェノタイプIで高ウイルス量の難治性患者でも、持続的ウイルス陰性化(SVR)率が約70%を達成できるようになった。その一方で、貧血や重篤な皮膚病変などの副作用軽減が課題となっていた。

 シメプレビルはテラプレビルと同様、HCVの複製に必須のNS3/4Aセリンプロテアーゼを選択的に阻害することで、HCVの増殖を抑制する。また、PEG-IFNと相加的な抗ウイルス作用を示す。

 4つの国内臨床試験(CONCERTO-1~4)では、未治療例や前治療無効例、再燃例において、シメプレビルを含む3剤併用療法の有効性が確認されている。

 また、未治療例を対象とした3剤併用療法における主な副作用の発現頻度は、シメプレビルを除く2剤併用療法と同程度だった。主な副作用は、発疹、掻痒症、血中ビリルビン増加、便秘、光線過敏性反応など。重大な副作用として、貧血、多形紅斑が報告されている。

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