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後発品をどう選ぶ
〔日本ケミファ〕FACE TO FACEによる情報提供を旗印にぬくもりのある関係を構築
日経DI2013年11月号

2013/11/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年11月号

本誌調査で、日本ケミファは昨年から2つランクアップして10位に入った。新薬も手掛ける企業が後発品事業をどのように進めているのか、同社執行役員の仲井俊樹氏に聞いた。


─本誌ランキング調査では、「職場をMRがよく訪問する」「情報提供に熱心」という項目で、日本ケミファは抜きん出た支持を得ています。

仲井 当社では、FACE TO FACEによる情報提供を社内的な旗印として取り組んでいます。当社のイメージキャラクター、「くすり屋のヤギさん、くまのベアトリスさん」に象徴されるように、医療関係者の方とはぬくもりのある関係を築きたいと考えており、MRにもそのように教育しています。その点を薬剤師の先生方に高く評価していただいているようで、大変ありがたく感じています。

 当社グループは、国による後発品の使用促進が始まる2002年に先駆け、00年より後発品への本格的な取り組みを開始して以来、新薬と後発品の両方を手掛けるメーカーとして実績を積んできました。引き続き後発品事業に注力し、社会への貢献を果たすとともに、かねてより掲げている当社グループの成長戦略である3つのミッション(〔1〕後発品事業においてプレゼンスを確立する、〔2〕ウラリットを核として高尿酸血症領域のフロントランナーとなる、〔3〕自社開発創薬によって社会に貢献する)の実現に向けて全社を挙げて取り組んでいます。

─具体的に、どのような情報を提供しているのですか。

仲井 新薬開発ノウハウを生かして、新薬と同様に有効性・安全性・同等性を評価した情報をはじめ、発売後に得られる多くの患者さんへの投与による安全性情報も収集し、学術情報として医師・薬剤師の先生方に情報提供しています。こうした基本的なことをきちんと行いながら、後発品事業を始めた当初から大手調剤薬局と勉強会を行っており、薬剤師の先生方からは製剤工夫などのニーズをお聞きし、当社からは後発品に関する情報を提供してきました。

 そうした中で、7年ほど前から「PHARMACY DIGEST」を毎月発行しており、バイタルサインや服薬指導、医療安全管理のポイントをまとめたコラムや、薬局のご紹介、タイムリーな話題などを掲載しています。同誌掲載コラムをまとめた特別号も随時出しています。この資材は「手づくり」を意識し、自分たちで取材に入ってまとめ上げており、薬剤師の先生方からも好評を得ています。

 また、ご要望があれば、調剤報酬改定などの制度に関する説明会を積極的に開催しており、WEB会員サイトでも、厚生行政ニュースなどを配信しています。

 現在、MRは230人前後ですが、新薬も後発品も同時に説明できるように教育しています。疾患に関してもきちんとレビューできるように教育を充実させていきたいと考えています。足しげく薬局にお伺いすることも大切ですが、薬剤師の先生方はご多忙の中で時間を割いていただいているわけですから、1回1回の“面談の質”を高めることが重要だと思っています。

─安定供給に関しても高い支持を得ています。

仲井 新薬と同様に100%卸を経由して販売することによって、全国全ての医療機関や調剤薬局へ迅速に供給する体制を確立しています。卸さんとは密なコンタクトを取っており、これまで供給面で問題が生じたことはほとんどありません。

 原薬に関しては、調達先の複数確保が製薬企業の課題となっていますが、当社では主要製品については既に複数の調達先を確保しており、その他の自社品についても早期に対応拡大を進めていきます。導入品についても、未対応品については導入元への対応を働き掛けています。

 当社グループの生産拠点は、茨城工場とつくば工場の2カ所ですが、現在つくば工場に全面免震構造の新しい製造棟を建設しており、来春竣工予定です。また、一部製品の製造を海外企業に委託することにしており、既に昨年末、欧州系の高い製造レベルを持つベトナム企業と契約を結びました。このように、海外でも製造できる範囲を広げていき、今後の需要増に備えていきたいと考えています。

─外箱やPTPシートの改良を重ねているようですね。

仲井 実は、外箱やPTPシートの改良は08年から先進的に実施してきたものです。外箱やPTPシートへのユニバーサルフォントの採用、箱とPTPシートのメーンカラーの統一、PTPシート裏面のつや消し加工(反射軽減)から始まって、外箱には天面印刷、規格のイラスト化、ワンプッシュタグを施し、PTPシートには薬効分類名を印字したり、さらに反射を抑えるために、つや消し加工からマット加工にバージョンアップするなど、随所に改良を加えています。

 常日ごろ、MRには製剤や表示などに関するニーズを吸い上げるようにと督励しており、そうして得られた情報を基に、活発に意見交換しています。また、開発、生産、販売の垣根を越えた会議を月1回開催しています。製剤に関する全ての質を高めるには、全社一丸となって取り組む必要があると考えるからです。

─今後、どのようなところに注力していくのですか。

仲井 当社は炎症・鎮痛領域や泌尿器関連領域が中心となっていますが、新しい分野の新薬探索も積極的に進めています。また、オンコロジー推進室を立ち上げて、抗癌剤後発品の専門チームによる、医療関係者への情報提供体制の強化を図っています。

 後発品に関しては、新薬系メーカーの中では最も品ぞろえの充実した会社の一つとして、さらに努力していきたいと思います。在宅訪問など、地域医療の中で薬剤師の先生方に求められる役割が強まっています。そうした薬剤師の先生方をトータルに支援させていただきたいという当社の姿勢は今後も変わりませんし、一層充実させていきたいと考えています。

毎月発行している「PHARMACY DIGEST」

写真:中山 博敬

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