DI Onlineのロゴ画像

後発品をどう選ぶ
〔Meiji Seikaファルマ〕 新薬と同様の体制で後発品の品質を保証
日経DI2013年11月号

2013/11/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年11月号

本誌調査で、Meiji Seika ファルマは多くの項目で高い評価を得て、昨年に続き第6位。特に病院・診療所の薬剤師に好感を持たれているのが同社の特徴だ。同社執行役員の梅木祐仁氏に聞いた。


─Meiji Seika ファルマは、本誌ランキング調査の項目のうち、「供給が安定している」「品質が信頼できる」「大企業だから」「先発品も作っているから」で高い評価を得ています。先発品メーカーの中ではいち早く本格的に後発品事業に進出し、評価も定着しているように思えます。

梅木 明治製菓は1946年にペニシリンの製造から薬品事業をスタートさせました。以来、抗菌薬のトップメーカーとして国内外へ製品を提供し、後発品事業に本格参入したのは2006年のことです。11年4月には明治製菓の薬品事業はMeiji Seika ファルマとして新たに生まれ変わり、先発品と後発品の両方で多様な医療ニーズに応えています。

 後発品に関しては、添加物の違いや安全性に不安を抱かれる医師・薬剤師の先生がおられることから、それを払拭するために当社では「品質」「安定供給」「情報提供」という3つの約束を遵守するようにしています。この点で薬剤師の先生方に評価していただいているのだと思います。

 まず品質に関しては、厚生労働省が定めた基準よりもさらに厳しい当社独自の「信頼性保証指針」を定めており、これに基づき、新薬と同様の体制で後発品の品質を保証しています。例えば、自社工場のみならず、国内外の製造委託先や原薬・原材料の供給メーカーについても、適切な品質管理の下で製造されていることを調査しています。

 医療安全に配慮した後発品づくりにもこだわっています。ユニバーサルデザインフォントを採用して視認性を高めたり、成分名や含量などがPTPシートの途中で切れることがないように印刷しています。さらに、PTPシートには、薬効をイメージできるイラストを使用したり、切り分けたときに角が鋭角にならないよう、錠剤2錠ごとにシートの一部をカットするなど、ユーザー重視の安全性向上を目指しています。

─製剤の改良に関するニーズは、MRが医療機関の現場から吸い上げているのですか。

梅木 はい、そういうケースが多いですね。ですから、薬剤師の先生方には、専門家としてのご意見をもっとたくさん寄せていただきたいと思っています。

─安定供給については、どのような取り組みをしていますか。

梅木 全ての品目で、4カ月以上の在庫を確保することを社内基準としています。11年の東日本大震災においても、4カ月以上の在庫を持つことで供給には問題がないことを確認しています。また、安定供給と高品質を維持するために、メロペネムやバンコマイシンなどを中心に、原薬の自社製造を進めています。さらに、海外子会社を含む自社工場での生産を増やしています。例えば、ドネペジル、パロキセチンを小田原工場で、スルバシリン、ワイドシリンをP.T.メイジ・インドネシアで、アムロジピンをタイ・メイジで製造しており、今後の発売品目でも自社工場での製造を進める予定です。

─情報提供についてはどのような体制を取っていますか。

梅木 先発品と後発品でMRの担当を振り分けると、医師・薬剤師の先生方にご迷惑をお掛けすることになります。同じ疾患領域の薬なのに、同じ会社のMRが一方では先発品だけの情報を提供し、一方では後発品の情報のみを提供する。医師・薬剤師の先生方や患者さんのことを考えると、こうしたことはあってはならないと思います。そこで当社では、約800人のMR全員が新薬と後発品を区別なく情報提供しています。特に、感染症や中枢神経領域では、後発品を含む豊富なラインアップにより、周辺領域も考慮したトータルな「疾患別薬物療法」をご提案する体制を整えています。MRが医師や薬剤師の先生方の相談に応じ、適切な情報提供をすることで、一人ひとりの患者さんに適した薬剤を選択していただく──。それがMRとして本来あるべき姿だと考えており、そのために後発品を含めて幅広い製剤を揃えているのです。

 情報提供に関しては、当社が実施した市販後調査や使用成績調査の結果も随時、MRが先生方にフィードバックしていますし、有害事象や安全性に関する文献調査などは、毎月まとめて情報提供しています。3年ほど前からMRにiPadを持たせていますが、当社は独自のアプリケーションを開発しており、瞬時に各種情報を引き出せるようにしています。また、ホームページを充実させることも重要なポイントです。当社では、厚労省による後発品の安心使用促進アクションプログラムに対応し、07年度から生物学的同等性試験、溶出試験、安定性試験、配合変化データ、品質情報資料(後発医薬品情報提供票)などを公開しています。また、承認条件以外の試験データも積極的に整備し過酷安定性試験や、動物での有効性試験データ、市販後臨床データなどを開示しています。患者さん用の指導箋、小冊子など、医療現場で役立つ資材も多種用意していますので、活用していただきたいと思っています。

─本誌調査では、Meiji Seika ファルマは病院や診療所の薬剤師から圧倒的な支持を得ていますね。

梅木 当社が注力している疾患領域の関係上、どうしても病院や診療所の医師・薬剤師の先生方とのお付き合いが多くなります。医療機関の先生方から「もっとラインアップを増やして」と言われることも多いのですが、高品質の後発品づくりを目指しているので、やみくもに品目数を増やせません。逆にいえば、当社の後発品は自信を持ってお薦めできますし、その点は薬局を含めた全ての薬剤師の先生方にアピールしていきたいと思っています。

年6回発行している「Dear Pharmacist」をはじめ、多くの資材を薬局に届けている。

写真:中山 博敬

  • 1
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んでいる人におすすめ