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薬剤師10大トピックス
トピックス10:災害時に薬剤師が活躍
日経DI2013年11月号

2013/11/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年11月号 No.193

 創刊以降、日本は新潟中越地震、東日本大震災という2つの災害に見舞われた。士気の高い薬剤師が現地に赴き、ボランティア活動に従事。被災者に寄り添い、医療チームの一員に加わる経験を通して、薬剤師が必要とされていることを肌で感じ、実力を示すことができた。


 阪神淡路大震災が起きたのは本誌が創刊される3年前、1995年のこと。当時の薬局の被災状況や薬剤師のボランティア活動について本誌で伝えることはできなかったが、現地で尽力した薬剤師たちの経験は、災害時に備える取り組みとして各所で生かされていった。

 2004年10月23日、新潟県中越地方を中心に、マグニチュード6.8、最大震度7の地震が襲った。被災地では、全国から集まった薬剤師ボランティアが奮闘した。活動の中心は、支援物資の一般用医薬品(OTC薬)を被災者の病状に合わせて配布したり、避難所の衛生管理をすること。薬や病気の相談に訪れた被災者への言葉掛けが癒しにつながり、その活動はとても喜ばれたという(本誌04年12月号「薬剤師ボランティア、奮闘す」)。

 この経験を踏まえ、「災害対応に資する技能の向上を図り、地域の安心・安全に役立つ薬剤師を育成する組織が不可欠」と、06年4月に日本災害医療薬剤師学会が発足した。また、日本薬剤師会は、震災などの大災害時に薬剤師、薬局、薬剤師会がそれぞれ行うべき救援活動内容と、平時から備えておくべき防災対策を示した。

薬のプロとして力を発揮

 日本全国を震撼させた東日本大震災は11年3月11日に発生した。マグニチュード9.0、最大震度7。地震に伴う津波によって未曾有の災害を引き起こした。東北・関東地方では倒壊や浸水などのため営業不能となった薬局が少なくなかった。発生直後から薬剤師たちが日本全国から集まり、ボランティア活動に取り掛かった。

 被災地では、薬剤師が医師や看護師とチームを組み、避難所などで患者の診察、薬の調剤などをサポート。支援物資の医薬品を仕分けたり、医師に代替薬を提案するなど、薬剤師の知識や技能が重宝された場面が多くあった。現場で薬剤師は、自分たちが必要とされていることを肌で感じた(本誌11年5月号「実録東日本大震災」)。11年7月6日までにボランティア薬剤師として実人数で2062人が被災地に派遣された(本誌11年8月号「東日本大震災でのボランティア薬剤師は2000人超」)。

ドキュメント東日本大震災
そのとき薬剤師は 医療チームの要になった

東日本大震災の被災地における薬剤師の活動記録集。被災地にとどまって支援を続けた現地の薬剤師のほか、遠隔地から支援に駆けつけた薬剤師ボランティアや薬剤師の被災地での活動を間近で見ていた医師や看護師にもインタビューした。震災から1カ月間の様子を伝えている。

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