DI Onlineのロゴ画像

薬局なんでも相談室2
相談室2:家庭で残薬を処分するには
日経DI2013年10月号

2013/10/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年10月号 No.192

 家庭で不用になった薬は「トイレなどから大量の水とともに下水に流して処分すればよい」とされてきましたが、最近では環境衛生の観点からこの方法は推奨されていません。近年、下水道から抗菌薬や解熱鎮痛薬、ホルモン薬の成分などが検出されていますが、これらは排泄されたものだけでなく、捨てられた医薬品の成分も含むといわれています。

 医療機関や薬局では、残薬や使用期限が切れた医薬品を非感染性廃棄物として「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則」に従って焼却処理しなくてはなりません。家庭でもこれに準じて可燃ごみとして処分するのが妥当だと考えられます。ただし、PTPシートや瓶などの容器は各自治体によって処分方法が異なるので、薬を取り出して、別々に処理します。自治体が作成しているごみの分別に関する広報紙などを確認してください。

 その際、散乱を防ぐとともに薬がごみ袋に入っていることが分からないように紙で包むなど配慮しなくてはいけません。液剤や軟膏、クリームも同様です。不要な布や紙に吸わせてから可燃ごみとして廃棄します。 また、小さなお子さんがいる家庭では、ごみ箱にそのまま捨ててしまうと、拾って口にする恐れがあるので注意が必要です。

 厚生労働省の報告によると、交付されたものの患者が飲み残している薬剤は年間400億円に上ると推計されています。薬剤服用歴管理指導料の算定要件として残薬確認がありますが、この意義を私たち薬剤師は、環境衛生と医療経済の視点から、深く考える必要があるように思います。

 薬剤師の責務として、患者さんの残薬を確認し、必要に応じて日数調整などを処方医と連携して行うことで、残薬を極力出さないように努めなければなりません。また、家庭にある残薬は、薬局へ持参してもらうよう患者と日ごろからコミュニケーションを取ることが重要です。これらの積み重ねが、医療の効率化や環境保護につながると考えられます。

  • 1
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んでいる人におすすめ