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薬学管理料(4)
日経DI2013年9月号

2013/09/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年9月号 No.191

記事の最後に解答を掲載。

 今回は、「在宅患者緊急時等共同指導料」「麻薬管理指導加算」「退院時共同指導料」を解説する。

在宅患者緊急時等共同指導料
カンファレンスおよびそれに基づく
薬学管理指導1回につき 700点

 在宅患者の状態が急変したなどの場合に、訪問薬剤管理指導を行っている薬剤師が、在宅療養を担う医療関係職種のカンファレンスに参加するとともに、計画的な訪問薬剤管理指導の内容に加えて、療養上必要な指導を行った場合に、月2回まで算定できる。算定に当たっては、薬歴に表1の事項を記載する必要がある。またカンファレンスに参加した日と異なる日に薬学管理指導を行った場合も算定できる。

 在宅患者緊急時等共同指導料を算定する場合は、薬学的管理指導計画に基づいて実施・算定する在宅患者訪問薬剤管理指導料は算定できない。また、保険薬局の所在地と患家の所在地との距離が16kmを超えた場合、特殊な事情がある場合を除き、算定できない。在宅基幹薬局と連携関係にある薬局(サポート薬局)も、本指導料を算定することはできない。

表1 在宅患者緊急時等共同指導料を算定する際の薬歴の記載内容

ア)カンファレンスおよび薬学的管理指導の実施日、薬学的管理指導を行った薬剤師の氏名、並びにカンファレンスに参加した医療関係職種などの氏名
イ)患者の在宅療養を担う医療機関の医師から要請があって患家を訪問し、他の医療関係職種などと共同してカンファレンスを行い、その結果を踏まえて薬学的管理指導を実施 した旨およびその理由
ウ)カンファレンスの要点およびカンファレンスの結果を踏まえて実施した薬学的管理指導の内容(服薬状況、副作用、相互作用などに関する確認を含む)
エ)医師に対して提供した訪問結果に関する情報の要点

麻薬管理指導加算
薬学管理指導1回につき 100点

 在宅患者緊急時等共同指導料に対する加算である。在宅患者訪問管理指導料への加算と同じく、(1)麻薬の使用状況や残薬の状況、保管状況の確認、(2)残薬の取り扱い方法も含めた保管取り扱い上の注意に関する必要な指導、(3)鎮痛効果や副作用の有無の確認─といった、必要な薬学的管理指導を行った場合に算定できる。算定に際しては、薬歴に表2の内容を記載しておく必要がある。

表2 麻薬管理指導加算を算定する際の薬歴の記載内容

ア)訪問に際して実施した麻薬に関する薬学的管理指導の内容
イ)訪問に際して行った患者・家族への指導の要点
ウ)患者の在宅療養を担う医療機関の医師に提供した訪問結果に関する情報の要点
エ)患者または家族から返納された麻薬の廃棄に関する事項

退院時共同指導料
情報提供1回につき 600点

 保険医療機関の入院患者より「退院後に訪問薬剤管理指導をしてほしい」と指定された薬局の薬剤師が、医療機関に赴いて患者の同意を得た上で、退院後の在宅療養に必要な薬剤に関する説明や指導を医療機関の医師や看護師と共同して行い、その内容を文書で患者に情報提供した場合に算定できる。患者の入院中に1回のみ算定できる。ただし、表3に示した患者に対しては、入院中2回まで算定することができる。

 退院時共同指導料を算定する場合は、医療機関で入院患者に対して行った服薬指導などの要点を薬歴に記載する。また、患者や家族に提供した文書の写しを薬歴に添付する。

 なお、退院時共同指導料は、退院後在宅での療養を行う患者が算定の対象となり、他の医療機関や社会福祉施設、介護老人保健施設、介護老人福祉施設に入院(入所)する患者は対象とはならない。

表3 患者の入院中に2回まで退院時共同指導料を算定できるケース

ア)末期の悪性腫瘍の患者(在宅がん医療総合診療料を算定している患者を除く)
イ)下記(1)であって、(2)または(3)の状態である患者
 (1)在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅人工呼吸指導管理、在宅悪性腫瘍患者指導管理、在宅自己疼痛管理指導管理、在宅肺高血圧症患者指導管理、在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある患者
 (2)ドレーンチューブまたは留置カテーテルを使用している状態
 (3)人工肛門または人工膀胱を設置している状態
ウ) 在宅での療養を行っている患者であって、高度な指導管理を必要とするもの

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冒頭クイズの回答
答え 800点(在宅患者緊急時等共同指導料700点+麻薬管理指導加算100点)

講師 伊藤 典子
Ito Noriko
NIメディカルオフィス(東京都中央区)会長。医療秘書教育全国協議会医事CP検定委員などを経て、2000年に診療報酬、調剤報酬の解説書の出版事業などを行う会社を設立。

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