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DIクイズ4(A)
DIクイズ4:(A)オーソライズドジェネリックをどう説明?
日経DI2013年8月号

2013/08/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年8月号 No.190

出題と解答 後藤 洋仁
(横浜市立大学附属病院薬剤部)

A1

(2)添加剤 、(3)錠剤の大きさ

A1

(1)~(4)の全て

 フェキソフェナジン塩酸塩(商品名アレグラ他)は、2007年に発売された第2世代の抗ヒスタミン薬である。脳内移行性が低く、眠気や集中力の低下などが起こりにくいことから、広く使用されている。

 一般に、後発医薬品とは、先発医薬品の有効成分の特許が切れた後に、他社が独自に製造・販売する有効成分が同一の薬剤を指す。

 有効成分として先発品と同じ化合物を使用するが、薬に含まれる添加剤や製造方法は、先発品の特許(製造特許)が切れていないなどの理由により、後発品メーカー独自の製法が採用され、先発品と必ずしも同一ではない。

 添加剤や製造方法が異なっていても、生物学的同等性試験により、血中濃度の推移などが先発医薬品と同等であることを証明すれば、後発品として発売できるようになっている。

 このように、後発品は、添加剤や製造方法が先発品と異なるため、厳密には先発品と同じ薬剤ではない。このことから、同等性でなく同一性を求める患者には、後発品は受け入れられにくかった。

 こうした中、13年6月に、フェキソフェナジン塩酸塩「SANIK」2規格(30mg錠、60mg錠)が、日医工と日医工サノフィから発売された。日医工サノフィは、日医工とアレグラの製造販売元であるサノフィの合弁会社である。

 フェキソフェナジン「SANIK」は、先発品メーカーより特許権の許諾を受けて製造されているため、添加剤だけでなく、製造方法も先発品のアレグラと全く同じであることが特徴である。同じ製造工程で作られるため錠剤の色や形、大きさが先発品と全く同じである。また、効能もアレグラと同じである。

 今日の診察でGさんが主治医に聞いた「アレグラと添加物まで同じジェネリック」は、フェキソフェナジン「SANIK」を指すと考えられる。このような後発品は、オーソライズドジェネリックと呼ばれている。

 オーソライズドジェネリックは一般に、先発品メーカーが子会社やライセンス契約を結んだ会社に販売権を付与して、他の後発品メーカーより早く後発品を販売させることで、先発品メーカーが利益を得るために作られることが多い。海外では一般的な手法だが、日本では今回発売されたフェキソフェナジン「SANIK」が初めてとなる。

 ただし、今回の場合は、フェキソフェナジンとして既に13年2月から2社が後発品を販売している。さらに、13年6月21日に、フェキソフェナジンの後発品が47品目薬価収載され、フェキソフェナジン「SANIK」はこのうちの一つに当たる。

 薬価は、アレグラ錠60mgが75.60円、同30mgが59.00円であるのに対し、13年2月に発売された2種の後発品は、60mg錠が52.90円、30mgが41.30円となっている。

 さらに、13年6月21日に薬価収載されたフェキソフェナジン「SANIK」を含む47品目の後発品は、60mg錠が45.40円、30mg錠が35.40円とされた。

 なお、フェキソフェナジン「SANIK」の錠剤の刻印、PTPシートのデザインは先発品と大きく異なる。背景には、刻印は、先発品と後発品を識別できるように異なっている必要があることや、PTPシートにも特許があるなどの理由があるようだ。

 薬剤師は、後発品選択の際には、価格だけでなく製品情報も把握し、薬の採用を考えていく必要がある。

こんな服薬指導を

イラスト:加賀 たえこ

 先生がお話しになった「アレグラと添加物まで同じジェネリック」は、6月に発売されたこちらのお薬のことを指すと考えられます。

 このお薬は、アレグラを作っている会社から特別に許可を得て作られているため、添加剤や製造方法が、先発品のアレグラと全く同じです。そのため、お薬の色や形、大きさもアレグラと全く同じになっています。

 今ご覧いただいているように、錠剤が入っているシートのデザインはアレグラと異なりますが、中の錠剤は、刻印が違うだけで同じものです。よろしければ、一度お試しになってはいかがでしょうか。

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