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薬局なんでも相談室3
相談室3:夏場のインスリン管理のコツ
日経DI2013年7月号

2013/07/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年7月号 No.189

 外気温の高い夏場は、インスリン製剤の管理が難しい季節です。開封前と後では保管方法が異なりますし、取り扱いに注意しなければならないことがあります。

 とはいえ、患者さんに細かいことを求めすぎてコンプライアンスが低下してしまっては、元も子もありません。患者さんがイメージしやすい例を用いて、ポイントを絞った服薬指導が治療を成功させる秘訣です。

 私は患者さんに、自宅までの帰り道は冷房が利いている電車やバスを利用し、涼しい建物の中を通るよう話しています。また、「インスリンは生もの。お刺し身より繊細」との例えを用いて、猛暑日であったり、帰宅まで時間がかかる患者さんには、洋菓子などの購入時に付いてくる保冷剤を凍らせて一緒に渡しています。

 家庭では、開封前のインスリンを冷蔵庫で凍らせずに保管してもらいます。「凍ったお刺し身を解凍したものは味が劣るでしょう」と説明すると、患者さんに伝わりやすいようです。

 一方、開封後のインスリンで気を付けたいのは高温による失活です。最も強調するのは、絶対に車内に放置しないこと。しかし、炎天下で持ち歩く場合以外でしたら保冷剤の携帯を強要しません。保冷剤と一緒の方が失活のリスクは減りますが、保冷剤の準備がコンプライアンスを下げることがあるからです。私は、「インスリンは自分の体の一部。自分を氷で冷やしたくなるほど暑いと思ったら、インスリンを保冷剤で冷やしてください」と説明しています。

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