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調剤料への加算(2)
日経DI2013年5月号

2013/05/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年5月号 No.187

記事の最後に回答を掲載。

 「調剤料への加算」のうち、今回は「自家製剤加算」「計量混合調剤加算」「在宅患者調剤加算」の3つを取り上げる。

自家製剤加算

 自家製剤加算は、販売されている医薬品の剤形では対応できず、医師の指示に基づき、患者が容易に服用できるよう技術工夫を行って調剤した場合に、調剤料に加算できる。同加算は、製剤の手間だけでなく、医薬品の特性を十分に理解し、剤形変更などを行っても薬学的に問題ないか判断する行為も評価したものである。

 同加算を算定できるケースは、例えば、(1)錠剤を粉砕して散剤にする、(2)主薬を溶解して点眼剤を無菌精製する、(3)主薬に基剤を加えて坐剤にする─など、剤形を変化させた場合が原則として該当する。また、割線のある錠剤を分割して調剤した場合も算定できる。

 既製剤を単に小分けしたような場合は算定できない。また、(1)製剤後の医薬品と同一剤形および同一規格を有する医薬品が薬価収載されている、(2)薬事法上の承認事項で「用時溶解して使用すること」とされている医薬品を交付時に溶解した─などのケースでも算定できない。ただし緊急時の例外として、タミフルドライシロップ(一般名オセルタミビルリン酸塩)の不足時に、タミフルカプセルを脱カプセルし、賦形剤を加えて散剤とする場合は、自家製剤加算を算定できる(2009年11月6日厚生労働省事務連絡)。

 1.の「錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤またはエキス剤の内服薬」では投与日数が7日または端数を増すごとに20点を算定し、それ以外では1調剤につき所定の点数を算定する。

 「予製剤による場合」とは、あらかじめ複数回分を製剤しておき、処方箋受け付け時にその製剤を交付する場合をいう。予製剤によって自家製剤した医薬品を交付する場合は、所定点数の100分の20に相当する点数を算定する。

計量混合調剤加算

 計量混合調剤加算は、2種類以上の薬剤を計量し、かつ混合して調剤した場合に、1調剤につき調剤料に加算する。計量混合調剤加算は自家製剤加算と異なり、同一剤形の薬剤を計量、混合し、製剤行為の前後で剤形の変更がない場合に算定するのが基本である。ただしドライシロップ剤(シロップ用細粒)と液剤を計量混合した場合は液剤として算定し、ドライシロップ剤と散剤の場合は散剤として算定する。

 製剤後の医薬品と同一剤形および同一規格を有する医薬品が薬価収載されている場合は算定できない。また、自家製剤加算を算定した場合は、計量混合加算を算定できない。治療上の必要性がない場合に、患者の希望に基づいて甘味剤などを添加しても、計量混合調剤加算は算定できない。ただし、このような場合に実費を徴収することは差し支えない。

 なお、乳幼児の調剤のために、矯味剤などを加えたり、薬剤が微量なため賦形剤や矯味剤などを混合した場合に対して、「特別の乳幼児用製剤を行った場合」の点数は廃止されているが、自家製剤加算または計量混合調剤加算は算定できる。

在宅患者調剤加算

 薬剤師による在宅医療への関わりを浸透させる観点から、12年調剤報酬改定で新設された。施設基準を満たすとして地方厚生(支)局長に届け出た保険薬局が、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者などに対して調剤を行った場合に、処方箋受付1回につき15点を加算する。

 在宅患者調剤加算は、在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、または介護保険における居宅療養管理指導費、介護予防居宅療養管理指導費を算定している患者に対して、調剤を行った場合に調剤料に加算する。

 なお、在宅患者調剤加算の主な施設基準は下記の通り。

(1)在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨の届け出をしている。

(2)在宅患者訪問薬剤管理指導料、居宅療養管理指導費および介護予防居宅療養管理指導費の算定回数が直近1年間で計10回以上。

(3)緊急時など開局時間以外の時間における在宅患者に対する調剤や薬学的管理、指導に対応できる体制が整備されている(サポート薬局の薬剤師との連携でも可)。

(4)地方公共団体、医療機関および福祉関係者などに対して、在宅業務実施体制に関わる周知を、自らまたは地域の薬剤師会などを通じて十分に行っている。

(5)在宅業務従事者などの資質の向上を図るための研修実施計画を作成し、それに基づき研修を実施するとともに、定期的に在宅業務に関する学術研修を受けさせている。

(6)医療材料および衛生材料を供給できる体制を取っている。

(7)麻薬小売業者の免許を有しており、必要な指導を行える。

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冒頭クイズの回答
答え C100点(1調剤分の外用薬調剤料10点+自家製剤加算90点)

講師 伊藤 典子
Ito Noriko
NIメディカルオフィス(東京都中央区)会長。医療秘書教育全国協議会医事CP検定委員などを経て、2000年に診療報酬、調剤報酬の解説書の出版事業などを行う会社を設立。

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