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実践!保険塾2012-2014
調剤料への加算(1)
日経DI2013年4月号

2013/04/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年4月号 No.186

記事の最後に回答を掲載。

 調剤上の工夫や、特殊な取り扱いの薬剤を調剤した場合などに対して、調剤料に様々な加算が設けられている。調剤基本料を含めた「時間外・休日・深夜加算」と、調剤料への加算である「夜間・休日等加算」「無菌製剤処理加算」「麻薬、向精神薬、覚せい剤原料又は毒薬加算」を取り上げる。

1)時間外・休日・深夜加算

 薬局の開局時間以外、つまり閉局している時に、緊急に来局した患者などやむを得ない患者の処方箋を受け付けた場合の加算である。時間外・休日・深夜加算を算定する保険薬局は、開局時間を当該保険薬局の分かりやすい場所に表示しなくてはならない。

 時間外・休日・深夜加算は、調剤基本料(調剤基本料+基準調剤加算+後発医薬品調剤体制加算)と、調剤料(調剤料+無菌製剤処理加算+在宅患者調剤加算)を合わせた調剤技術料への加算である。これ以外の麻薬、向精神薬、覚せい剤原料又は毒薬加算、一包化加算、嚥下困難者用製剤加算、自家製剤加算および計量混合調剤加算は含まれないので注意する。

 調剤を行ったのが、薬局の開局時間以外の時間(深夜と休日を除く)の場合は時間外加算を、休日(深夜を除く)の場合は休日加算を、深夜(22時から6時まで)の場合は深夜加算を算定する。ここでいう「休日」は、日曜日と国民の祝日、12月29日から1月3日までを指す。平日の休業日に処方箋を受け付けた場合は、休日ではなく時間外として扱う。時間外加算または深夜加算を算定する場合、処方箋の受付時間を患者の薬剤服用歴または調剤録に記載する。

2)夜間・休日等加算

 夜間・休日等加算は、夜間や休日に開局している薬局において算定できる。平日の19時(土曜日は13時)から8時までの間、もしくは前述の休日加算の対象となる休日を規定の開局時間としている薬局が、それらの時間帯に調剤を行った場合、処方箋の受付1回につき調剤料に加算する。

 この加算は、薬局の開局時間内の調剤料に対して設けられた加算である。このため、例えば閉店間際に処方箋を持参する患者が集中したなどの理由で、薬局を閉局せずに臨時に開局時間を延長して調剤を行った場合でも算定できる。ただし調剤応需の体制を解除した後に処方箋を受け付けた場合は、前項の「時間外加算」「深夜加算」などを算定する。

 夜間・休日等加算を算定する薬局は、開局時間を薬局の内側および外側の分かりやすい場所に表示するとともに、夜間・休日等加算の対象となる日や受付時間帯を薬局内の分かりやすい場所に掲示しなくてはならない。また、平日または土曜日に夜間・休日等加算を算定する場合は、処方箋の受付時間を患者の薬歴または調剤録に記載する必要がある。

3)無菌製剤処理加算

 2つ以上の注射薬を無菌的に混合して、中心静脈栄養法用輸液または抗癌剤を製剤した場合に、注射薬の調剤料に加算する。無菌製剤処理加算を算定する薬局は、あらかじめ厚生労働大臣の定める施設基準を満たすものとして地方厚生(支)局長に届け出を行わなければならない。

 保険薬局の無菌製剤処理加算に関する施設基準は以下の通りである。

(1)2人以上の保険薬剤師(常勤の保険薬剤師は1人以上)がいること。

(2)無菌製剤処理を行うための無菌室、クリーンベンチまたは安全キャビネットを備えていること。

4)麻薬、向精神薬、覚せい剤原料又は毒薬加算

 処方された薬剤の中に麻薬が含まれているときは1調剤につき70点を、処方中に向精神薬、覚醒剤原料、毒薬が含まれているときは1調剤につき8点を加算できる。

 ここでいう覚醒剤原料とは、エフェドリン塩酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩およびl-塩酸メチルエフェドリンの10%を超える濃度のもののことであり、例えば塩酸エフェドリン散10%は覚醒剤原料には該当しない。向精神薬は、麻薬及び向精神薬取締法に定められた薬剤をいう。

 同加算は、内服薬のみならず、頓服薬、注射薬、外用薬についても算定できる。内服薬の場合「1剤」ごとに計算するが、1剤であっても投与日数が異なる場合はそれぞれ1調剤ごとに算定できる。

 加算に際しては、以下の点に注意が必要である。

 まず、1調剤の中に麻薬、向精神薬、覚醒剤原料、毒薬が複数含まれる場合は、1調剤につき、いずれかの加算を1回しか算定できない。例えば、1調剤中に麻薬に加えて、向精神薬、覚醒剤原料、毒薬のいずれかが含まれている場合は、70点を算定する。1調剤中に向精神薬、覚醒剤原料、毒薬が2種類以上ある場合は8点を算定する。

 また、麻薬であり、かつ毒薬でもあるモルヒネ塩酸塩水和物のような、同一薬剤で重複した規制を受けているものについては、その薬剤が麻薬である場合は1調剤につき70点を、それ以外の場合は1 調剤につき8点を算定する。

 一方、使用した薬剤の成分が麻薬、覚醒剤原料、毒薬であっても、その倍散の製剤もしくは予製剤などであるため規制含有量以下となることにより、麻薬、覚醒剤原料または毒薬の取り扱いを受けない場合は、これらの加算は算定できない。

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冒頭クイズの回答
答え C126点(63点+時間外加算63点)

講師 伊藤 典子
Ito Noriko
NIメディカルオフィス(東京都中央区)会長。医療秘書教育全国協議会医事CP検定委員などを経て、2000年に診療報酬、調剤報酬の解説書の出版事業などを行う会社を設立。

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