7カ月前から、バセドウ病の治療のために病院の内分泌科に通院している23歳の女性Tさんが、処方箋を持って薬局を訪れました。症状を確認すると、Tさんは不思議そうな顔で、次のように質問しました。 バセドウ病の治療で、甲状腺の働きを抑えるメルカゾールという薬を服用しています。前々回の受診時に、症状が改善していたので、メルカゾールの量が減らされました。しかし今日の血液検査で、甲状腺刺激ホルモンが急に上がっていたので、先生に、調整する薬を処方すると言われました。処方箋を見ると、チラーヂンが出ています。チラーヂンというのは橋本病を治療する薬ですよね。なぜメルカゾールとは逆の作用を持つ薬が処方されたのでしょうか。
※薬歴によると、Tさんは前々回、メルカゾール(一般名チアマゾール)が10mgから5mgに減量された。そして今回、チラーヂンS(レボチロキシンナトリウム水和物)錠25μgが追加された。 バセドウ病の患者に、抗甲状腺薬のメルカゾール(一般名チアマゾール)と、甲状腺ホルモン薬のチラーヂンS(レボチロキシンナトリウム水和物)という、逆の作用の薬が同時に処方された理由は。
服薬指導
バセドウ病にチラーヂンSが出された理由〈処方箋〉
1日1回 昼食前 30日分
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