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薬局なんでも相談室3
相談室3:医薬品用保冷庫と冷蔵庫の違い
日経DI2013年3月号

2013/03/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年3月号 No.185

 医薬品用保冷庫と一般的な家庭用冷蔵庫の最も大きな違いは、温度管理の精度です。一般に、冷蔵庫は、コンプレッサー(冷却装置)で冷やした空気を庫内全体に行きわたらせて冷やす仕組みになっています。そのため、使用していると、空気中の水分が冷却装置に付いて霜がたまります。冷却装置に霜が付くと冷えにくくなるため、定期的な霜取りが必要です。

 この霜取りのしくみが、家庭用と医薬品用とでは異なり、温度管理に影響します。両者は共に、霜取りが自動で行われるようになっていますが、家庭用の霜取り機能は作動頻度が少なく、比較的多く霜がたまり、霜取りの際に過剰な熱が発生して庫内の温度が一時的に上昇してしまう傾向にあります。一方、医薬品用は、冷却装置に組み込まれたヒーターが頻繁に作動して冷却装置に霜が付きにくくしているため、庫内の温度の一時的な上昇が抑えられ、温度が一定に保たれます。

 温度設定についても違いがあります。家庭用では強、中、弱の3段階で設定するものが多いのに対し、医薬品用は、「5℃」などと、温度を任意に設定できます。また、家庭用は、構造上、温度にむらができやすく、冷気吹き出し口付近が0℃程度に下がるため、インスリンなどは凍結する恐れがあります。一方、医薬品用は扉を長時間開いたときなど庫内の温度が上がると、警報が鳴るなどの管理機能が充実しています。

 また、医薬品用は、温度記録計や麻薬管理用の金庫を庫内に取り付けられる構造になっています。さらに、ガラス扉のため、医薬品の在庫状況を扉を開けずに確認できます。

 医薬品用は、価格が二十数万円以上と高価ですが、こうしたメリットから、導入している薬局が多いようです。

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