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調剤料
日経DI2013年2月号

2013/02/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年2月号 No.184

記事の最後に回答を掲載。

 調剤料は、調剤の内容を内服薬、屯服薬、浸煎薬、湯薬、注射薬、外用薬の6つに区分して算出する。第2回では、このうち内服薬と屯服薬、加算料である嚥下困難者用製剤加算、一包化加算について解説する。

1)内服薬

 内服薬は「1剤」ごとに計算する(別掲記事)。14日分までは1日分ごとに点数が増える日数倍制、15日分以上は定額制の点数設定になっている。ここでいう内服薬には浸煎薬、湯薬は含まない。

 内服薬の調剤料は、1回の処方箋受付について、4剤以上ある場合でも3剤までしか算定できないことに注意が必要である。ただしこの場合、浸煎薬や湯薬を同時に調剤した場合は、その浸煎薬や湯薬の調剤数を内服薬の剤数に含める。内服用滴剤は剤数に含めず、別に算定できる。算定時は、どの3剤を採用しても構わないので、通常は点数の高い剤を優先する。

 同一薬局で同一処方箋を分割調剤した場合は、1回目の調剤から通算した日数に対応する点数から、前回までに請求した点数を減じて得た点数を算定する。

 隔日投与などで、服用しない日がある処方内容の場合、内服薬の調剤料は、実際の投与日数で算定する。

 ドライシロップ剤を投与する場合は、調剤の際に溶解し、液剤(シロップ剤)にして患者に投与するときは内服用液剤として算定し、散剤として投与するときは内服用固形剤として扱う。内服用固形剤は、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤などを指す。

2)頓服薬

 屯服薬は、内服薬のように定時的に服用するものではなく、1日2回程度を限度として臨時的に投与するものをいう。内服薬と屯服薬の区別は処方箋の内容によって判定する。屯服薬の場合、処方箋の用量は1回量を単位とする。

 屯服薬の調剤料は、調剤した剤数や回数にかかわらず、処方箋受付1回につき算定する。

3)嚥下困難者用製剤加算

 嚥下障害などがあり、市販されている剤形では薬剤の服用が困難な患者に対し、医師の了解を得た上で錠剤を砕くなど剤形を加工した際に、内服薬調剤料に加算する。処方箋受付1回につき1回のみ算定できる。剤形の加工は、薬剤の性質や製剤の特徴などの薬学的な知識に基づいて行う。複数の処方薬のうち、一部に服用可能なものがあれば、それを加工しなくても嚥下困難者用製剤加算は算定できる。

 嚥下困難者用製剤加算を算定した場合は、一包化加算や自家製剤加算は算定できない。また、剤形を加工した後に、服用時点が同一の他の薬剤と計量混合した場合、嚥下困難者用製剤加算は算定できても計量混合調剤加算は算定できない。

4)一包化加算

 一包化は、服用時点の異なる2種類以上の内服用固形剤、または1剤であっても3種類以上の内服用固形剤が処方されているとき、その種類にかかわらず服用時点ごとに一包として患者に投与することをいう。

 一包化は、多種類の薬剤が投与されている患者にしばしば見られる薬剤の飲み忘れ、飲み誤りを防止したり、心身の特性によって錠剤などをヒートシールなどから取り出すことが困難な患者に配慮して行うものである。このような治療上の必要性がある場合に、医師の了解を得た上で行う。

 一包化加算は、調剤料に対する加算であり、処方箋の受付1回につき1回算定できる。一包化を行った投与日数が7またはその端数を増すごとに30点を算定する。投与日数が57日分以上の場合には、投与日数にかかわらず270点となる。

 一包化加算は治療上の必要がある場合に算定できるものであり、治療上の必要がなく患者の希望に基づく内服薬の一包化には算定できない。なお、こうしたサービスに掛かる実費を患者から徴収しても差し支えない。

 一包化加算を算定した場合は、自家製剤加算および計量混合調剤加算は算定できない。

「1剤」の考え方

 1剤は、調剤料の算定上、適切なものとして認められる単位を指す。以下の(1)~(5)に留意する。

(1)1回の処方において、2種類以上の薬剤を調剤する場合は、それぞれの内服薬を個別の薬包などに調剤しても、服用時点が同一であるものは1剤として算定する。

(2)服用時点が同一である薬剤は、投与日数にかかわらず1剤として扱う。

(3)「服用時点が同一である」とは、2種類以上の薬剤について服用日1日を通じて服用時点が同一であることをいう。食事を目安とする服用時点については、食前、食後、食間の3区分とし、たとえ服用時点が「食直前」「食前30分」であっても調剤料の算定に当たっては「食前」と見なし、1剤として扱う。

(4)上記(1)や(2)にかかわらず、次の場合は、別剤として算定できる。

・配合不適など、調剤技術上の必要性から個別に調剤した場合

・内服用固形剤と内服用液剤の場合

・内服錠とチュアブル錠または舌下錠などのように服用方法が異なる場合

(5)ドライシロップ剤を水に溶かして同時服用の他の液剤と一緒に投与する場合は1剤として算定する。ドライシロップ剤を散剤として、同時服用の他の固形剤と一緒に投与する場合も1剤として算定する。

 なお、服用時点が同一でも、服用するタイミングが異なる場合は、それぞれを別の剤として算定できる。このため次の処方例では、処方(1)、処方(2)それぞれ別に扱い、2剤となる。

冒頭クイズの回答
答え 1-1: 67点  1-2:143点

講師 伊藤 典子
Ito Noriko
NIメディカルオフィス(東京都中央区)会長。医療秘書教育全国協議会医事CP検定委員などを経て、2000年に診療報酬、調剤報酬の解説書の出版事業などを行う会社を設立。

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