DI Onlineのロゴ画像

実践!保険塾2012-2014
調剤基本料
日経DI2013年1月号

2013/01/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年1月号 No.183

記事の最後に解答を掲載。

 調剤報酬は、調剤技術料、薬学管理料、薬剤料、特定保険医療材料料からなり、各点数を算出し、合計して求める(図)。調剤技術料は、調剤基本料と調剤料、加算から算出する。

図 調剤報酬の構成

1)調剤基本料

 調剤基本料は、患者が提出する処方箋の枚数に関係なく、処方箋の受付1回につき算定する。処方箋の受付回数が1カ月に4000回を超え、かつ特定の医療機関からの集中率が70%を超える場合には、特例的な扱いとして24点を算定する。

 同一患者から同一日に複数の処方箋を受け付けた場合、(1)同一医療機関の同一医師が発行した処方箋、(2)同一の医療機関で一連の診療行為に基づいて交付された処方箋─については、一括して受付1回と数える。ただし、(2)のケースでも同一医療機関の歯科からの処方箋は別受付となる。

2)基準調剤加算

 基準調剤加算は、厚生労働大臣が定めた施設基準に適合していると地方厚生(支)局長に届け出た薬局が、調剤基本料に加算して算定できる。

 2012年改定で、基準調剤加算に関する施設基準は厳しくなった。備蓄品目数は基準調剤加算1が「500品目以上」から「700品目以上」へ、基準調剤加算2が「700品目以上」から「1000品目以上」へと増えた。また開局時間について、地域の医療機関や患者の需要に対応できるよう、「特定の医療機関からの処方箋応需にのみ対応したものでないこと」という規定が加わった。

 これら以外にも、緊急時に開局時間外の調剤に対応できる体制を整備している、在宅患者訪問薬剤管理指導を行うための届け出をしている、従事者の資質向上のため研修実施計画を作成して研修を実施している─などの要件を満たさなくてはならない。

 さらに加算2では、麻薬小売業者の免許を取得することが必要である。また、処方箋の受付回数が1カ月に600回を超える薬局では、特定の医療機関からの集中率が70%以下でなければならない。

3)後発医薬品調剤体制加算

 基準調剤加算と同様に、厚労大臣が定めた施設基準に適合していると地方厚生(支)局長に届け出た薬局が、後発医薬品調剤体制加算1~3のうちいずれかを調剤基本料に加算する。

 12年改定でこの加算は見直され、後発品調剤率のより高い区分が重点的に評価された。従来は、20%以上で6点、25%以上で13点、30%以上で17点であったが、4月からは後発品調剤率の基準が22%、30%、35%とアップして、それぞれ5点、15点、19点となった。

 後発医薬品調剤率は、直近3カ月間の「調剤した後発品の量(数量ベース)÷調剤した全ての医薬品の量(数量ベース)」で算出する。このとき医薬品の量は、薬価基準の収載単位(錠剤なら1錠、散剤なら1gなど)を基に算出する。

 ただし、この計算式の分母には、除外できる医薬品がある。経腸成分栄養剤と特殊ミルク製剤は従来から除外できたが、12年改定より新たに生薬と漢方製剤も除外できるようになった。

 またこの計算式における分子からは、先発医薬品の薬価に比べて同一または高くなる後発品を除く。

 後発医薬品調剤体制加算を算定する薬局では、後発品の調剤を積極的に行っている旨と、この加算を算定している旨を掲示しておく必要がある。

4)分割調剤

 分割調剤は、(1)長期投薬(14日分を超える投薬)の処方箋で、処方薬の長期保存が困難などである場合、(2)後発品に関わる処方箋で、先発医薬品を初めて後発品に変更して調剤を行う際などに患者の希望がある場合─に、分割して調剤することをいう。

 同一薬局で分割調剤を行った場合は、初回のみ通常の調剤基本料を算定し、(1)のケースでは2回目以降の調剤について5点を、(2)のケースでは2回目の調剤時のみ5点を算定する。ただし、同一の処方箋について、初回と2回目以降に異なる薬局で調剤した場合は、それぞれの薬局で調剤基本料を算定することができる。薬学管理料は、(1)では2回目以降の調剤時に薬学管理料は算定できないが、(2)では2回目の調剤時のみ、薬剤服用歴管理指導料を算定することができる。

 分割調剤を行った場合は、調剤済みとならなかった処方箋に、調剤量、調剤年月日、調剤した薬剤師の氏名、分割調剤した理由などを記入し患者に返却する。調剤録にも処方箋の用量や既調剤量などを記載する。当然、分割調剤の調剤総量は、処方箋に記載された用量を超えてはならない。

冒頭クイズの解答
【C】85点(40+30+15)

講師 伊藤 典子
Ito Noriko
NIメディカルオフィス(東京都中央区)会長。医療秘書教育全国協議会医事CP検定委員などを経て、2000年に診療報酬、調剤報酬の解説書の出版事業などを行う会社を設立。

  • 1
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んでいる人におすすめ